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『BtoB』と『BtoC』の決定的な違いと、起業する前に準備しておくべきこと

この記事は3人に向けて書きます。

1:独立、起業、フリーランス等を考えている

2:BtoBとBtoCのビジネスはどちらがいいかわからない

3:ビジネスモデルの考え方や難易度を知りたい

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【目次】

1:●起業する前に、その道のことを知っておく必要が絶対にある

2:●BtoBとBtoCはどういう性質があるか

3:●『モノ(実物)を売る』か『サービス(形のないもの)を売る』か

4:●資金があるかどうか

5:●起業しやすさ、成功確率は、スタート前にわかる

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1:●起業する前に、その道のことを知っておく必要が絶対にある

BtoBとBtoCの違いを知っておくと、起業しやすくなる。具体的には、両者の違いは『売上の元』と『売上サイクル』が大きく違う。以下、説明する。


2:●BtoBとBtoCは、買い手の購買動機が全く異なる

『BtoB』:対企業/事業者向けに販売

『BtoC』:対消費者向けに販売

最も違う点は『BtoBは企業が買い手』であり、『BtoCは消費者が買い手』であること。つまり、企業/事業者が買い手の時と、消費者が買い手の時とでは、売れ方が全く違うことを意味する。

BtoBの例。餃子が人気のラーメン屋の店主に対し、餃子の自動製造機を販売するとする。店主はこれまで、餃子を人の手で毎日1,000個を手作りで仕込んでいた。そこで、200万円の餃子の自動製造機の導入を検討する。導入すれば30分で500個の製造が実現し、人件費が浮いて中長期的に見て経費節減と売上拡大が実現する。ここでは、ラーメン屋の店主は『200万円の餃子の自動製造機を買うこと』は『投資』である。200万円を超えるリターンが、中長期的に得られることを見越して買う。200万円もする製造機を『なんとなく、欲しいから買う』ことは普通しない。

つまり、BtoBは『買い手が投資としての買い物』をする。消費としての買い物ではない点が、BtoCとの大きな違いである。

投資としての買い物であるならば、BtoB向けの商売は、合理的な価値提供をするフィールドとも言える。気分や感情ではなく、『リターンがあるなら買うけど、損するなら買わない』というロジカルな世界だ。

一方、BtoCは『人の気分、感情、好み、なんとなく』が購買の理由である。

例えば、お店で餃子を買う消費者は、『美味しそうだから・食べたいから・話題だから』などの理由で買う。『餃子を買うことで、中長期的に利益が得られるから買う』なんて考えたりしない。

まとめると、BtoB=対事業者向けのビジネスは、投資として、合理的な理由が基準で判断される。BtoC=対消費者向けのビジネスは、人々の買いたいと思う気持ちが全て。買い手が何を理由に判断しているかが違うから、ビジネスの論理も違う。

もう一つ特徴として存在する、BtoBとBtoCの根本的な性質の違いは、『BtoCは消費者が相手であるから、景気に左右されにくいこと』だ。不景気であろうとも消費者が全く買い物をしなくなることはない。しかし、事業者は不景気になれば投資を抑制する。つまり、BtoBは景気に影響する。これは、重要な違いである。


3:●『モノ(実物)を売る』か『サービス(形のないもの)を売る』か

商売をするとき、形あるモノを売るか、形ないものを売るかで、安定性や難易度が変わる。

『モノ(実物)を売る』場合より、『サービス=形のないもの』を売る場合の方が、難易度が高くなると言える。

例えば、『ラーメン・餃子』は、商品としての価値が誰にでもわかるし、誰もが価値を感じられる。『ラーメン・餃子』という実物の商品は、令和でも平成でも昭和でも、どんな時代でも買う人が存在する。モノ=実物を扱うことはサービスを扱うことよりも、時代の変化に対し強い。

ラーメン・餃子など食べ物も、服・靴・机・棚・椅子なども、どの時代でも実物の商品として価値が存在する。実物としてのモノを売ることは、売りやすいから売上を立てやすい。サービス=形のないものは、時代の変化が激しく、価値の変動が起きやすい。売上を立てるのは難易度が高いと言える。


4:●資金があるかどうか

開業資金が100万円で済むビジネスと、1,000万円ないと成り立たないようなビジネスがある。例えば、自宅でパソコン1台あれば開業できる場合。100万円あれば開業できる。一方、ラーメン屋を開業する場合。製造機械・お店の賃料・什器・麺とスープなどの原材料費・人件費・チラシや広告費・ホープページやグルナビなどのグルメサイト掲載費など、開業資金は500~1,000万円くらい必要だろう。

初期費用がどれくらいかかるかは、起業のしやすさに直結する。起業したい人は、自分が起業するビジネスと、それにかかる初期費用を計算して、起業前に貯金する(or借入計画を立てる)などして、計画が必要だ。


5:起業しやすさ、成功確率は、スタート前にわかる

BtoBかBtoCか。実物を売るかサービスを売るか。開業資金が多く必要かどうか…

独立・起業は、その道ごとの特徴があり、難易度がある。

会社を辞めて自分で会社を立ち上げるならば、自分の身の丈にあった現実的な計画を立てておくことだ。うまくいかない理由の大半は、軌道に乗る前に資金が足りなくなるか、売上が想定より立たない時期が続いたかだ。

知っておけば、起業する前に防げることは多い。

これからの時代は、会社で一生働く時代ではない。自分でビジネスを行うのが当たり前の時代だ。上司や周りの人に気に入られる、媚びる、出世競争で勝つ、という過ごし方で一生安泰するのは無理な時代だ。少しでも起業の道を直感したら、なるべく早めに計画を立てておこう。

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