『職業観』が崩壊した後に残るもの
今、オンラインサロンで数百万円を稼ぐインフルエンサーが話題になったり、投資・トレードで1日に数千万円を稼いでいる人が出たり、ネット上にはすごい人たちが出ています。
こうなると『真面目に働くことが、馬鹿らしい』と考える人が出てきます。
そんな状況で『職業観』を改めて考える必要があります。
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仕事は、本来は『人の役に立つため』『相手の悩みや問題を解決するため』というシンプルな行いです。
でも、『食べていかないといけない=お金を得ないといけない』という目的があるため、『お金を得ること』がメインの目的になってしまうことが普通になってきます。
こうなると『お金がある=正しい』となってしまう。
お金が、仕事の目的になってしまうのです。
こうなると、健全な労働観・職業観が崩壊します。
なぜか。ここには『相手の問題や悩みを解決する』という本来の目的がない手段でお金を得ようとする考えが生まれるからです。
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健全な職業観が崩壊した一つの転換点は、日本のバブル崩壊です。バブルとは、1986年〜1991年頃までの、日本の株式市場が高騰し景気がとんでもない勢いでいいと感じていた時期です。
この時期、例えば現在のNTTが上場した時、上場直後に株価が数倍になりました。ただ、株を持っていただけで、数日後にお金が数倍に増えたのです。
ここで、お金が金融市場という場を通して、膨張することが世間にも一般化したと考えています。人が『働かなくてもお金が得られる』と錯覚する機会が出てきたのです。
こうなると人間は、相手のことを考えて悩みや問題を解決しようとする行いよりも、とにかく自分のお金を増やそうと躍起になります。
『お金を増やす=仕事』という間違った職業観がベースになっているからです。
本質的に仕事とは、相手の問題を解決する行いです。
お金は、相手から喜ばれた結果として、受け取るお釣りのようなものです。
それなのに、相手の問題を解決する行いが全く無い状態で、お金が増えるということは異常事態なのです。
健全な職業観・労働観が無いと、こうなってしまうのです。
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もし、ネット情報を見てお金に目がくらみそうになったら、自分の職業観・労働観が歪んでないか振り返ってみることです。
職業観が崩壊した状態でお金だけが増えたとして、そこに何があるのか考えてみることです。
ではまた今度。
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