機動戦士ガンダムSEED -BATTLE FREEDOM- を念願いたします

今は入手困難なPSVitaにおきまして、A列車シリーズで知られるアートディンク様の開発で「機動戦士ガンダムSEED -BATTLE DESTINY-」という素晴らしいタイトルが販売されておりました。
私見ながら「神ゲー」と申し上げるに何一つ躊躇の要ない素晴らしい3Dアクションだったのでございます。即ち「愛しています」作品です。

まずはゲーム部分。オリジナル主人公を連ザどちらの所属か含めキャラメイクいたしまして、パートナーと共にC.E71~73を戦い、アラスカないしクレタ沖で任意に自制力からオーヴへ移籍可能の物語を紡いでまいります。
射撃、近接、ダッシュにタックル、SPアタック(ゲージ消費で出せる必殺技)を駆使して快適なロックオンシステムとオートセーブに助けられながら次々とTV版のシナリオに隣接した場所で勝利を重ね、改造、乗り換え、レベリングを行います。
SPアタックは機体に紐付けられており、ブリッツに乗れば「ニコルの先述だな」をいつでも行えることを筆頭に、デストロイでは例の腹部極太ビームを心地よく放てる等ファンサ+戦略両面から凄まじい作り込みが行われていることが光ります。加え、ステージクリア評価がBからA、Sへと挙がるほどに良い機体、パイロットが手に入るのですから過去ステージへ再訪します理由がレベリング以外にもある意味でRPGとしての面白さが獲得されておりますのも出色です。
改造システムとパイロットスキルでロックオン射程を延ばせるだけ延ばしまして、ロックした先の敵へドラグーンを放てば「レンジ」の概念を全く無視し、画面にも音にも映らない遙か彼方で自動的に敵を倒し勝利できることさえ許される、全く違う意味で「面白い」状況が作れます自由度が素晴らしいのでございます。


次に演出面の素晴らしさ。MSのCGでのリアルタイムレンダリングとアニメカットインで描かれる原作再現(あるいはアレンジ)のムービーが随所に挿入され、各所シナリオ開始時には全てラミアス艦長のナレーションで開幕、クルーゼ隊長の「最高だな人は」からの一連、ナタル艦長の「お久しぶりです」からの戦術バジルールに至るまでの対話も「カガリは今、泣いているんだ」も議長のメサイア攻防戦の後ろで行われていた演説全文も含めステージ中に該当部分の台詞が全て収録された中で戦います。いえ、戦えます。そこへ原作オーケストラサウンドトラックがなお没入度を高めにまいるのですから堪りません。(ボーカル曲は未実装)

ステージクリア式のカジュアル具合、豪華な演出、スターゲーザー含め行われた原作再現、Switchへ移植されて(あるいは今現在海外で噂のVita2で再度プレイ可能になって)何ら問題ない、現代の作品として広く自然に愉しまれる一作なのでございます。


元よりアートディンク様のガンダムバトルシリーズは、PSP時代にバージョンアップの形で宇宙世紀シリーズ4作が発売され(その勢いでマクロスも3つ発売)されました。そうした基礎技術の上にVitaで構築されました本作に施されたエンジニアリング面からの「本願成就」具合は、令和の世に過去作として埋もれるにはあまりにも勿体ないと実感されます。


ここで劇場版の再現される様子をなんとなく考えます。
 ステージ1:オルドリン自治区
→ステージ2:「ミケールだ」
→ステージ3:「忘れてねぇよ」
と3面は構成されることです。そうしてステージ2でアグネスよろしくアコードルートへ分岐できても面白きかもわからない。ラスボスはルナマリアで。

無印、DESTINYを膨大な機体モデリングと武装モーションステージとフルボイスのために行われた台詞収録で可能の限り再現され尽くされた既存の資産が埋もれることなく劇場版が追加され、ぜひ復活されることを願います。

現在、直近のアートディンク様開発のガンダムバトルシリーズは「SDガンダム バトルアライアンス」でございます。ラストDLCとしてマーキュリー嬢がお越しになりましたが劇場版SEEDは未実装、この沈黙がぜひアートディンク様の新作へのフラグであることを念願いたしながら筆を置きます。


素晴らしい作品でございました。リメイクや移植、愛しているから必要なのです。
或いは今後フリーダム強奪事件を描いた「機動戦士ガンダムSEED Justice」がOVAで発売されましたら、或いは劇場版と合わせTVシリーズとして蘇りましたタイミングでゲーム化されるのも素敵かもわかりません。(←適当を言っております)


それはさて皆様におかれては今後プレイ可能の環境がありましたらどうぞお試しください。丁寧なお仕事に触れる喜びを、きっと味わっていただけます。


長い話を失礼いたしました。お読みいただいた皆様の「守りたい明日」の一助となれましたら幸いです。

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