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友情の未来
親友くんの結婚式が無事終わりました。
手前味噌ながら余興も大変ご好評をいただき、ささやかながら、大切な友達の晴れ舞台に花を添えることができたのではないかと嬉しく思っています。
ところでその結婚式、二人を引き合わせた会社同僚の粋な挨拶から始まり、それぞれの親友によるサプライズなど、新郎新婦の人柄の良さが感じられるとても優しい式だったのですが、それと同時に一部(というか男性陣の間)では "新郎新婦の妹たちが美女すぎる" とざわつく式でもありました。
ただ、ワタシは周りの皆さんとはちょっと違う思いで妹さんたちを見ていたんです。
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どんなに仲が良くても、"友達" だと、ずっとその人の近くにいるのは難しいことなんだな、と思っています。
社会人一年目のころ、
会社の同期たちは寮の人が多く、寮の中で仲良くなってしまい、
大学の友達たちは理系なので地方で働く人が多く、
高校の友達たちはみんな一浪してたので、まだ学生で時間軸が異なり、
地元に残っているのに休みの日に遊んでくれる人がいない時期がありました。
社会人三年目以降、これまでの友達たちも就職や引越しなどで環境が変わり、少しずつ遊んでくれる機会が増えたものの、結婚を機にまた会う頻度が減る、ということもありました。
これらを通して、友達だと進学や就職のような環境次第で付き合いはぐっと減るし、どんなに仲が良くても結婚をしたら(当然ながら)配偶者や子どもが最優先になるんだな、と思うようになり、
今でこそ仲良くしてくれている今回の親友くんも、いずれは疎遠になってしまうんだろうなあ...と、なんとなく寂しい気持ちになったんですね。
※余談ですが、ちょうどそのころ辻村美月の盲目的な恋と友情を読んだのですが、やりすぎだけど気持ちはわかるな、と思ったのを覚えています。
そこで、どうしたらずっと会えるのか,優先度をキープできるのか、ということを考えてみたことがあったんです。
仲の良い友達との関係に割り込んでくるのは、先に挙げた通り会社と配偶者。
ということは、これらをコントロールすることで目標を達成できるのではないかと仮説を立てることができます。
まずは仕事での繋がりを作ることを考えましたが、どうやっても転勤などコントロールできないリスクがあるためイマイチ。
となると結婚。ただ、日本もLGBTを受け入れられる仕組みになりつつあるとはいえ、彼もワタシもストレート。そもそもズボラな彼と一緒に住むのは絶対に嫌で、どうしたものかなと思っていました。
そこで出てくるのが彼の妹です。(彼は二人兄妹)
彼と直接の関係を作らなくても、妹と結婚し、親戚(義兄弟)になれば少なくとも家族イベントでは必ず会えるのではないか。
また、お互い家族がいる中で、遠くの友人,しかもワタシだけの友人にわざわざ会いに行くのは家族のハードルが高くても、遠くの義兄の元に行くのであれば自然なのではないか。
特に、ワタシの兄ではなく配偶者の兄ならなおのこと自然なのではないか。
と、新たな仮説が生まれます。
しかも、彼が結婚を考えている恋人(後の奥さん)にも妹がいることが判明し、この仮説に追い風まで吹いてきました。
ついに道が開けたのでは…?
そう思いはしたものの、そもそもワタシにも心に決めた人がいるためこれも不可。
なんなら、当時から彼に上記仮説の話をして妹の状況を聞いては「絶対に嫌だ」と言われ続けていましたが、途中からはこちらから「彼女たちにごめんと伝えてくれ」と言う始末。
こうして実現の可能性を残しながらも、この仮説が実行に移されることはなかったのでした。
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そんなことがあったから、妹さんたちを見て、名前も顔もよく知らなかったけど勝手に過去の女みたいな気持ちになってたんですね。(ほんとに勝手ですね)
ワタシが余興をやっているとき、彼女がケータイをこちらに向けていることにも気付きましたが、もうすべては過去のことなのです。
ああ、また親友くんに伝えなければ。
妹たちに伝えてほしい。ごめん、もうキミの男になることはできないんだ、と。