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どうしても食べたかった
数日前から、私の脳内は角煮に侵食れていた。
ふと思い出したのだ。オモコロライターのダ・ヴィンチ恐山は、角煮が大好物だということを。
普段は仮面をつけ、その上からメガネもかけているミステリアスな風貌。まるでデスゲームの主催者みたいだが、本性は小説家でありWebライターである。
少しひねくれ者で手先が不器用だが、学生時代に演劇部に所属していたため演技は上手。角煮が大好物で、角煮のためなら時間をかけて調理することも苦と思わない。その手作り角煮を数日かけて味わい尽くすのが、彼の好きなことなのだという。
オモコロブロスの長崎角煮まんじゅうを食べる記事では、美味しくってカメラに向かってピースしていたり
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なぜか自らおすすめの角煮をプレゼントしていた。
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こういう記事を読んでいると必ず起こることがある。記事に出てきた食べ物を食べたくなってしまうのだ。特に好きなWebサイトで好きなWebライターさんが食べているのを見ると。
残念なことに、ここ静岡には長崎角煮まんじゅうは売っていなかった。じゃあ角煮を食べに行こうとも思ったが、家からはちょっと遠い。少なくとも自転車で行ける距離ではない。
食べたいけど食べに行けない。調理しようにも、恐山さん曰く角煮は「どれだけ手を抜いても1時間以上はかかる」らしい。正直言ってめんどくさい。さあどうしよう。そんな気持ちがここ数日、私の中にはあった。
🐷🐖
私は調べた。どうしたら安価で美味しく、しかも楽に角煮をたべられるかを。なんという怠惰っぷりだろう。
あれやこれや調べていると、セブンイレブンの角煮は美味しいという情報が見つかった。どこで見たか忘れた。
近所じゃん。セブンって近所じゃん。行くしかないじゃん。
その晩私は、両親に「ちょっと角煮買いにセブン行ってくる!」と宣言し、自転車を漕いだ。
角煮と野菜スティック(これも美味しいのだ)と、あと明日の朝ごはん。何を買ったっけ。たぶんおにぎり。
🚲🌬
家に着いた。手を洗い部屋着に着替え、レッツ角煮。おっとその前にごはんをチンしなければ。
ちゃんと2分チンした後は角煮チンの時間だ。え、500Wで1分30秒?それだけ角煮が完成するの?すごくない?
ピーッピーッと音が鳴る。
ついに角煮のお出ましだ。
🐷🐖
熱々な袋に怯えつつ、レッツ角煮
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おお〜っ!
思ったよりも照り照りしている。身もやわらかそうだ。あとすごくおいしいにおいがする。とっとと写真を撮ってとっとと食べよう。そうしよう。
いた〜だき〜ま〜す!
(๑⃙⃘・༥・๑⃙⃘)パクッ
↓
ŧ‹”ŧ‹”(・u ・)ŧ‹”ŧ‹”
↓
(´。✪ω✪。 ` )
おいしーい!!!
美味しい。めっちゃ美味しい。前にお店で食べた角煮よりも好みだ。
身も分厚く、しっかりしている。なのにトロトロホロホロでやわらかい。脂もくどくない。
以前お店で食べた角煮の方がトロトロホロホロ加減は上だが、あれはちょっと脂がしんどかった。
今日の角煮は確かに角煮特有の脂はあるものの、ごはんと共に溶けやすいのだ。あまり口の中に残らない。そこが好きだ。
ちょっといいことがあった日や、今日は頑張ったなという日にご褒美として食べたい味だった。