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【自営業妻を全力応援するサラリーマン夫のリアルガチ記録】 ~ はじまり ~
免責
あくまで数多存在する夫婦の中の 1 例であることにご留意ください。内容が何かの参考になれば嬉しく思いますが、ご自身の人生はご自身で判断して創りあげていってください。
登場人物
K ちゃん: アーティフィシャルフラワーブーケを中心にハンドメイド商品を販売しているデザイナー。パートの仕事を掛け持ち。夫婦でいうところの妻。
妻を全力応援するサラリーマン夫 KMT: サラリーマンをしながら K ちゃんを全力応援する会の団長をしている人。この note を書いている人。夫婦でいうところの夫。
その他属性:
どちらも 30 代
子供はいない (が、いつ授かってもいいと 2 人で話している)
賃貸 2 人暮らし
この note を書くきっかけ
減少傾向にあるとはいえ、この note を書いている 2024 年も日本の男女賃金格差は引き続きある (1)。令和の世の中でも夫 (男) が主たる生計者の家庭はまだまだ多い。
そのため、何となく「平凡な人生でおわりたくないなあ…」と考えているパンピー夫婦にとっては、夫が経済的に夫婦生活を支えつつ、妻が 【~ ひとつなぎの大秘宝(ワンピース) ~】を追い求める方が社会構造的には現実的だと思うのだ。私たち夫婦は K ちゃん (妻) がルフィだし、私 (夫) はその一味だ。
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でも巷では「下積みをする夫と支える妻」(私たち夫婦の逆) や「キラキラした部分ばかりのサクセスストーリー」をよく目にする。それとは逆の内容の情報も増やしたいな、と思い微力ながらこの note を公開することにした。
夢を叶える妻と支える夫
盛ってないリアルガチな記録
どこかの誰かのちょっとした読みものになったり、同じような境遇の方に何か参考になることがあれば、とても嬉しく思います。
この note は公開前に K ちゃんに確認してもらってるのでご安心ください。
なんで妻が自営業で夫がサラリーマン?
ロマンと堅実のバランスを取りやすい
ロマンでお腹いっぱいになるわけではなく、現実はご飯を食べないとお腹が空く。常にそこそこお金が必要で、夫婦でロマンと堅実の両輪で進んでいきたいとすると、安定した収入が多い方が堅実枠を担当するのが合理的な選択だと思う。
シンプルに K ちゃんが自営業に向いている
自営業はサラリーマンと違って会社の看板で仕事を取れないので自分自身の商品や自分自身のファンになっていただく必要がある。K ちゃんは商品にマメに手書きのお手紙を書いていたり、お客さんとの会話の節々から私よりもファンを作るのが上手いと感じることが多々ある。
子育てフェーズに自営業のスケジュールの融通さが効くと分担しやすい
まだ子供はいないものの、将来的に子供を授かった時に、片方がスケジュールの融通が効くと対応しやすい。急な発熱など、昼は K ちゃんにお任せし、私が帰宅後は担当を変わるなどができる。
ローンを組む選択肢を残しておきたい
将来的に住宅ローンを組む可能性があり、私がサラリーマンであることにメリットがある。
ぶっちゃけ K ちゃんの商品売れてるの?
現実をご覧ください。
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K ちゃんは以下の商品ラインナップがある。2024 年の月間の売上は、月によって変動するものの、平均すると健康で文化的な最低限度の生活を営むことができないくらいだ。キビシイね!
Instagram や知人経由のウェディングブーケ制作/レンタル
mercari 経由のヘッドパーツなどの小物類販売
要因としてはこんなところかなと夫目線では考えている。
アーティフィシャルフラワーのハンドメイド業界がレッドオーシャン
在庫が劣化しにくいのはメリットだが、お客様に届いた商品も劣化しにくいのでリピーターが少ない (お客様にはメリットなのでそれ自体は悪いことではない)
反対にポジティブな面も夫目線からは見えた。
刺さる人には刺さってた
K ちゃんはときどきブーケの展示会を行なっているのだが、その展示会で K ちゃんの作品が好きだと熱弁する方がいた。自営業はファンを増やしていくプロセスの積み重ねだと思うので、ここはポジ要素と考えている。そして、このような方がいることが夫目線でも単純に嬉しく思う。
これまでのところ、「妻:自営業、夫:サラリーマン」にメリットはあったの?
あった。
好きなことをする時間が増えたことと、時間の融通がきくようになって働きやすくなったからか、自営業を始めてからの K ちゃんの方が生き生きしていて夫として嬉しい。
心身ともに健康であることに優先するものなし。Health is Wealth (健康も財産).
あと、妻の機嫌が良いと夫婦仲良くなりますよね (大事)。
でも K ちゃんが自営業を始めて世帯収入は下がったよね?
はい。自営業だけで考えると下がりました。
K ちゃんは自営業を始める前は一般企業で正社員をしていたのだが、その時の収入には自営業単体では正直まだまだ届かない。
ただ、この話には続きがあって、K ちゃんは自営業に加えて今はまだパートをしている。「自営業 + パート」の収入で比べると正社員時代とトントンなのだ。加えて、パートは週 4 回の勤務のため、週 5 の正社員時代と比べると (自分が好きなこと以外の) 仕事を減らせてはいる。
K ちゃん (妻) だけ経済的に支援してもらいながら好きなことができて、不平等でしょ?
不平等じゃない。K ちゃん (妻) を通して、私 (夫) は自己実現欲求を満たせている。
マズローの欲求階層説によると、人間の欲求は5つの階層 (生理的欲求 > 安全欲求 > 親和欲求 > 承認欲求 > 自己実現欲求) に階層化されている。人間は低いレベルの欲求が満たされるとより高いレベルの欲求を満たしたいと考えるようになる (と、この説は唱えている)。
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私はこの説に同意するのだが、現代社会の日本では、パンピーの多くは自己実現欲求まで満たすのはなかなか手が回らないというか、毎日生きる (生理的欲求ないし安全欲求を満たす) ことで精一杯だと思うのだ。
「妻:自営業、夫:サラリーマン」の良いところは、夫が妻の「生理的欲求 > 安全欲求 > 親和欲求」を満たしてあげることで、妻が「親和欲求 > 承認欲求 > 自己実現欲求」に集中できるようにする。そして夫は妻を通して「自己実現欲求」を満たすことができる。
私たち夫婦でいうと、私は実際に稼働する時間はないものの気がむいた時に、アイディア出しなど K ちゃんの自営業に少し関わらせてもらっている。そのアイディアがうまくいったりすると、自己実現欲求がくすぐられて単純に楽しい。
自分が主役じゃなくても学園祭の準備は楽しいし、クラスの企画が成功したら嬉しいですよね。
この関係性を不平等だと思う人は、「妻:自営業、夫:サラリーマン」はやめた方がいい。
これから
これまでのところ成功しているか、と言われると決してそんなことはない。しかしトータルでみると後悔していないので「妻:自営業、夫:サラリーマン」は続けていこうと 2 人で話しています。何かトピックがあれば note も更新していきたいです。
参考資料
(1) 男女共同内閣府, "男女間賃金格差(我が国の現状)", 内閣府, 2024-12
(2) 野村総合研究所(NRI), "マズローの欲求階層説", 野村総合研究所(NRI), 2024-12