NICEGUY人とは一体何だったのか

全国の90年代生まれのみなさま。
いまだに「おもしろフラッシュ倉庫」とかに精神を閉じ込められている90年代生まれのみなみなさま。
「NICEGUY人(ないすがいじん)」というアーティストを覚えておいででしょうか。

名前が分からなくても、きっと曲は知っているはずなんですよ。掃除しづらくて部屋の隅にホコリが溜まったいくように、あなたがたの心の、使わなくなった部屋の端っこに、あの曲はあるはずなんですね。





これです。

フジテレビ系列 アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」エンディングテーマ
Hai,Irasshai(はい、いらっしゃい)
2003年7月23日リリース









結局なんですか????????これは?????????????????????????????????????????????????????????????????????








まず情報を整理しましょう。こちらの作品は「NICEGUY人(ないすがいじん)」というヒップホップグループが2003年にリリースした「Hai,Irasshai(はい、いらっしゃい)」という曲です。それがアニメこち亀の、2003年夏のエンディングテーマに起用された。端的に言うとただそれだけの話なんですが、しかし実際に聴くと全ての観点から意味不明すぎる。

「ハイ、イラッシャイ、ハイイラッシャイドウゾ」を繰り返す気味の悪いサビ(rap的には「フック」というが)。飲食店に来た客が店員に注文をしていく構成にも関わらず、結局最後まで何も提供されない謎。カリフォルニアロールがあるか聞いただけだけなのに「ここ、アメリカじゃねーぞ」と恫喝される恐怖。あとそういうの関係なくシンプルにラップとしてテンポも悪い。間の置き方も変だしそもそも日本語が下手すぎて聴いてられない。NICEGUY人には悪いが素人クオリティとしか言えない。

しかも気色悪いのは、これだけクセの強い曲を起用したにも関わらず、なんと放送期間はたったの2ヶ月(8話)。こち亀の歴代エンディングテーマの中でもダントツで短い。きっと苦情が殺到したんでしょう。子供がこんなムービーみてたら怖すぎるもんな。


ちなみにあまり知られていないが、フルバージョンのMVはもっと酷い。言ってもこち亀エンディングテーマのバージョンは上手いこと曲を切り貼りして1分半に纏められてて、それでもあのクオリティなのに、フルバージョンなんてもっと長ったらしくてテンポが悪くて聴いていられない。MV自体も安っぽければメンバー含む出演者たちの演技も格好も酷すぎるし、全ての演出において日本という国の解像度が低すぎる。

なぜこんなにも不可解な曲が、こち亀のエンディングテーマに起用されたのか。フジテレビ関係者はなにか大きな力に脅されていたのではないか。フジテレビ関係者は一族郎党の生殺与奪をNICEGUY人に握られていたのではないのか。そうとしか考えられないほど、国民的アニメのエンディングを飾るには、あまりにも不釣り合いなんです。



「流石に言いすぎだろ」と思われるかもしれません。でも調べれば調べるほど、NICEGUY人がこち亀エンディングテーマにたどり着く導線が見えてこないんです。以下、この曲がエンディングに起用された考えうる限りの可能性と、調べた限りの情報を列挙します。


①フジテレビのなにかの番組で結成された、期間限定のラップグループなんじゃない?
→NO。アメリカのHIPHOPグループ。

②アメリカで有名になり、それをこち亀スタッフが面白がって起用したのでは?
→NO。アメリカでも無名。

③有名じゃないとはいえ、長く活動してて根強いファンがいるんじゃない?
→NO。リリースは「Hai,Irasshai」のシングルとそれの収録アルバムのみ。公式サイトも「Hai,Irasshai」の後に数年持たず消えてる。

④NICEGUY人の所属事務所がゴリ押しした?
→おそらくNO。どこかに所属していた形跡も見当たらないし、そもそもこんな奴らがどこかに所属できるとは思えない。

⑤SNSでバズったとかは……ないか
→2003年の曲なので…

⑥こち亀側が何か言ってない?ファンブックとかインタビューとかさ
→調べる限りこの曲に関して黙殺している。マジで何も言ってなさそう。







以上。

これを踏まえて、あくまで仮説になりますが、私の見解を述べさせていただきます。






【結論】
NICEGUY人「Hai,Irasshai」は、NICEGUY人側がフジテレビにデモテープを送り、その時ちょうどテキーラなどを痛飲しトチ狂っていた担当者がこち亀のエンディングテーマにしてしまったが、苦情がヤバかったので8週でやめたのではないか。





以上です。
まあでも、変な中毒性があって今でも語り継がれる迷曲なのは確か。
もう何も言うことはないので、何も聞いてこないでください。私はこれ以上この曲に関わりたくはありません。キモいし。ダサいし。多分トラックのサンプリング元が「梅田サイファー/マジでハイ」と同じだし。これを書くだけで人生を2時間ほど損していますので。





次回はスウェーデンの女性ボーカルグループ「SMiLE.dk」の楽曲「Butterfly」のMVがキモすぎる件でお会いしましょう。

さようなら。



いいなと思ったら応援しよう!