二年間、みんな演劇をやっていたのだ。
劇団員の小林が、8月31日(水)のオンラインイベント告知にあたってこんなツイートをしていた。
自分のところの劇団員が書いたことなので、手前味噌で恥ずかしいのだけれど「それな!」とはまさにこういうときに使うにふさわしい。
それな!
#U3シアター 再生する演劇-第1回- 【 #獣の仕業 】
2022年8月31日(水)20:00〜
コロナ禍で獣の仕業が作った映像2作品「タイトル」「See you」の同日連続上演。チケット購入でどちらも視聴可能
💰購入期限〜8/31 22:00
👀視聴期限〜8/31 23:59
8/31 20:00〜 タイトル(2020年撮影:シアトロン2参加作品)
8/31 21:00〜 See you(2020年撮影:*初公開新作)
※生配信のため時間は目安です。
演出より(See you に寄せて)
2020年以降世の中のあり方が大きく変わることを強いられる中、獣の仕業では一年掛けてサラ・ケイン「4時48分サイコシス」の三連続上演を計画し水面下で動いていた。直前にならないと劇場すら予約しないのんびり団体が初めて事前に年間計画を立て、ふたつ先の劇場まで予約し、上演権利の調整を海外の代理店と進めるなど、これまでにない規模で動いていた。 そんな矢先だったので、随分頭を抱えたのを覚えている。
獣の仕業代表である私の決断は「全公演延期」。
元々発表前であったので、水面下のままあの企画は今も水の中に沈んでいる(いつか必ずサルベージするつもりだ)
その決断をした結果、私達の手元にはキャンセルしてもしなくても発生する契約料金支払の義務と、劇場利用の権利だけが残った。
もちろん義務は果たそう、しかし権利も、行使する。それなら─
「有観客ができなくても、演劇を作ろう。」
そうしてできたのが、今回のイベントで初公開の「See you」である。
三連続上演の第一弾として、お客様をお迎えする予定だった劇場、空っぽの客席を前に、演劇のように一度も止めることなく演じる様子をカメラに収めた。
脚本は小林龍二。主演も小林龍二。小林まみれの、獣の仕業映像作品である。
「この二年間、演劇を上演した人も、しなかった人も、したくてもできなかった人も、みんな演劇をやっていたんだ。」
小林のツイートからも「See you」の脚本からも、そんなメッセージとエールを、私は感じている。その絶望も、その希望も、どちらも真正面に伝わることを一番大切にして、撮影と演出を行った。
リスクと向き合い上演された人々の決断と努力を支持するような、延期・中止判断をした人々の勇気や悔しさを励ますような、オンラインや映像製作を行った(自分たちのような)人々を鼓舞するような、絶望と希望の混ざったもの。
それはきっと「祈り」と、呼ばれるものだ。
渾身の祈りを仕立てました。ぜひ、二年前のあの日の劇場にいらっしゃる気持ちで、ご覧ください。(獣の仕業 代表 立夏)
8/31 20:00〜「タイトル」作品紹介
立夏と小林のふたり芝居。
「俳優の化身」であるひとりの女と「演劇の化身」であるひとりの女のふたり芝居。「タイトル」とは「権利」のこと。
演劇とは何なのか、混乱と愛憎が錯綜する。
8/31 21:00〜 「See you」作品紹介
小林龍二脚本・主演のひとり芝居。
劇場にひとり立つ俳優が語るのは、演劇と生きてきた自分の過去と現在。
2020年8月、あのときに止まってしまった物語を、
2022年8月の今、再生する。
💰購入期限〜8/31 22:00
👀視聴期限〜8/31 23:59
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