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曲解説「瓜二つ」/「静と動」〜ボカロ曲シリーズ「地獄編」完結に向けて〜

皆さま、Attack of the third movement -第3楽章が揺さぶる- @見守り仮面Pです。もう私のHNについてはコピペだろうと打ち込みだろうと触れないでください。…ごめんなさい、コピペです。

さて、ボカロ曲「瓜二つ」を皮切りにスタートしたボカロ曲シリーズ「地獄編」ですが、10月のボカコレ投稿曲を最後に、見事に8−10月のワンクールで完結いたします。短いスパンでスパン!と終わろうと思いました。フランスパァアアン!!!
というわけで前振りも長いと閲覧者様が離れていってしまうのでこの辺にして「地獄編」のこれまでの2曲とボカコレ曲の耳寄り情報をここに記したいと思うのであります。
「煩悩編」の完結、そして橋渡しとなった曲「灯台探し」を経て、この「瓜二つ」からボカロ曲シリーズ新章「地獄編」へと突入しました。
おめでとうございます。ありがとうございます。
以下の図に簡単にこれまでの経緯をまとめております。

ボカロ曲シリーズ「地獄編」に至るまでのストーリー展開

これまで失恋後の人の心境の変化を時系列的にテーマにしたボカロ曲シリーズ「煩悩編」そして、橋渡しとなる曲「灯台探し」という曲でストーリー展開してきました。(※詳しく知りたいという優しいお方は最下部のリンクからこれまでのストーリーが確認できます。)


●曲解説「瓜二つ」

MVをご覧いただくとわかるかと思いますが、2人の人物が登場しています。このふたりは実は前々作「解脱の証明」に登場した喪服主人公ちゃんと前作「灯台探し」に登場した緑マント船乗り主人公ちゃんです。以下の図がわかりやすいかと思いますが、着ている服と髪型が同じです。

3作品のキービジュアル(※着ている服と髪型にご注目)

以前、以下の図をご紹介していますが、このふたりは同じ境遇に置かれていました。

「解脱の証明」と「灯台探し」の簡単でわかりやすい日本語を使った解説

出会ってすぐに結ばれましたが、同じ境遇かつ社会的に許されない関係であったが故に危険な形でお互いにのめり込んでいきます。社会的に許されない関係についてはこのご時世的にかなりセンシティブなので明記は避けますがイラストを見ていただければなんとなくわかるかなと思います。お互いの魅力にのめり込んだ挙句、その想いは報われることなく心中の道を選ぶというのがこの曲のテーマでした。前作、前々作で不吉な予感をさせる13という拍子を用いたのはこのためですし、前作の「灯台探し」におけるイラストは三途の河を暗示させるようなものにしていました。(このあたり某ピロッC氏にはすでに見破られておりました笑)
この作品の曲名「瓜二つ」、曲中にある「どっぺるげんがー」、MVの最後に登場するこの曲の英語タイトル「Doppelganger」は、いわゆる見たら死ぬと言われているドッペルゲンガーのことではなく、同じ境遇の似た者同士の隠喩でした。お気づきの方もいらっしゃったかと思いますが、結果的にふたりで心中してしまうというのがこの作品の結末です。つまりは結局ドッペルゲンガーなんじゃんということになってしまうなんとも皮肉な結末なわけなのでして。

●曲解説「静と動」

前作の「瓜二つ」の続きの物語。心中した二人は地獄に落ちます。そこに現れたのがメイド服を着たお迎えさん。この作品で描きたかったのは、”自ら死を選び地獄に落ちた者たち”と”地獄に存在する生に執着している者”との対比でした。前者を「静」、後者を「動」とし、曲展開もこのふたつが対話し合うようなものにしました。
前者はまだ生前の意識が残っており、意味ありげで意味不明な言葉を並べながらも、二人を結びつけるきっかけとなった「嗚呼」と「ざあ」というキーフレーズに対してはしっかりと意識が残った上で叫んでいるというのがAメロ、Bメロの歌詞です。なので実を言うと「嗚呼」「ざあ」以外の歌詞に特に深い意味はありませんでした笑
このキーフレーズは「地獄編」の前の2作「解脱の証明」、「灯台探し」に登場しています。(以下ご参考)

それぞれの「嗚呼」と「ざあ」(見にくくてすいません、拡大キボンヌ)

サビは一点してテンポアップし、キャッチーで疾走感のある曲調にすることで立場の相違を明確に区別して表現しようと思いました。
生前にいろいろあって地獄に連れられてきてしまったこのメイドさんの”生”に対する執着心をこのサビ、そして次回作で歌い上げています。お察しの通り、次回作ボカコレ曲の主役は下の「静と動」キービジュアルで右側にいるメイドさんになります。

「静と動」キービジュアル

●ボカコレ投稿曲について

このメイドさんはなぜ地獄に連れられてきてしまったのか。こちらの過去曲が実はそのヒントになっています。

(イラスト;ノーコピーライトガール様)
https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl

この曲の主人公と上のメイドさんは実は同一人物かも知れない?というニュース速報が入ってまいりました。
こちらの曲も併せて聴いた上でボカコレ曲を聴いていただくとまた違った楽しみ方をしていただけるのではないかなと思いますのでもしお時間ありましたらぜひご覧ください。

この他にも今回のボカコレ曲は上記以外の自身の曲のセルフオマージュ的な側面も含む物語的集大成的作品となっております。ぜひお楽しみいただけますと幸いです!

■参考リンク(noteバックナンバー)


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