スマッシュの返し方・ブロックでの返し方！！スマッシュを返す🌈

卓球において、スマッシュを返球するのは、大変なことです。

なぜなら、相手の強打、しかも全力で打たれたものを返すからです。これは、簡単なことではありません。

しかし、現代卓球では「打って・打たれて」が、頻繁に行われます。なので、スマッシュをまったく返せないと辛いです。

強打されないことが一番ですが、防御策を準備しておくに越したことはありません。

今回は、そんな卓球のスマッシュの返し方について、解説させていただきます。

（1）スマッシュの返し方

卓球のスマッシュの返し方には、２つあります。「ブロック」と「ロビング」について、それぞれ解説させていただきます。

❶ブロック

１つ目のスマッシュの返し方は、ブロックです。これは、相手のスマッシュを前陣で返球する、守備的な打ち方です。

ブロックは英語で、「防御する」という意味です。

ラケットを壁のように立てて、強打を返球する守備的な技術で、ドライブの返し方としても有効です。

このように、ブロックは相手のスマッシュを、前陣で返球する技術です。返球することを第一とした、守備的な返し方です。

❷ロビング

２つ目のつのスマッシュの返し方は、ロビングです。これは、台から離れた後陣で、スマッシュを返球する打ち方です。

大きく高いバウンドになるように、上方向に打ち上げます。自分や相手の身長を、大きく越える高さのボールを繰り出します。

ロビングのメリットは、以下の通りです。

▣スピードが落ちた頃に打つので、ブロック      より返しやすい

▣対空時間が長いので、その間に体勢を立          て直せる

一方、デメリットは以下の通りです。

▣しのぐだけなので、相手に再び強打される      ことが前提となる

▣台から距離をとって打つので、短いボール    （ストップ）にも気をつける必要がある

ロビングは、劣勢から粘って粘って、得点をもぎとるスタイルになります。これを完遂すると、相手の勢いを止めることができます。

スマッシュは、得点を狙う「決め球」です。そんなボールを何回も返した末に、得点できると自信と勢いがつきます。

反対に、相手は決め球を何回も止められた挙句に失点、となるとダメージははかりしれないです。この１点が、試合の展開に影響することもあります。

このように、ロビングは、後陣から大きく高いバウンドで返球する打ち方です。

（2）ブロックでの返し方

次に、ブロックでの返し方について、解説させていただきます。スマッシュは、ブロックで返球することがほとんどです。

❶スマッシュを怖がらない

ブロックをする前に、非常に重要なことがあります。それは、スマッシュを怖がらないことです。

この理由は、恐怖心があると、ブロックができないからです。

スマッシュは、卓球の技術の中で最速・最強のボールです。相手は得点しようと、全力で打ってきます。それを受けて、ブロックをするのはとても怖いものです。

しかし、怖がれば怖がるほど、体勢が崩れてしまいます。例えば、次のような感じです。

▣体がのけぞる

▣腰を引いてしまう

▣台から離れてしまう

こうなると、フォームが崩れて、スマッシュの威力に負けてしまうのです。また、怖がっていないつもりでも、体が無意識に反応していることがあります。

これを克服するには、慣れることと、冷静に対処することです。私が、スマッシュに対しての恐怖心を、克服できた考え方を紹介させていただきます。

あなたが、自宅でプロ野球を見ているシーンを想像してください。ピッチャーが、バッターボックスに豪速球を投げ込んでいます。

あなたはその豪速球を見たときに、どんな反応をしますか！？テレビの前で「うわっ！！危ないっっ」と、顔をしかめたりはしませんね。

つまり、俯瞰するということです。「俯瞰する」とは、景色を見渡すことや、客観的に全体像をとらえることを指します。

実際にブロックをするときは、ボールが顔や体に当たることもあります。けれど、それを捉える目線は、テレビを見るときと同じようにします。

野球のボールが当たると、運が悪いと死ぬかもしれません。しかし、卓球ではあり得ません。ドンと構えて迎え撃つくらいの強気で、ブロックしましょう。

このように、ブロックをする前に必須なのは、スマッシュを怖がらないことです。

❷ボールに近づく

ブロックでは、まずボールに近づきます。前述したように、怖がらずにしっかりと反応しましょう。

体全体を使って、瞬時にスマッシュがくるほうへ移動します。手を出すのではなく、足から先に動かすことを意識します。

なぜなら、手や腕だけで強打をブロックするのは、至難の技だからです。相手ボールの威力に、全身で対抗します。

このように、ブロックでは、体全体を使ってボールに近づきます。

❸ラケットの面を立てて、押すように当てる

ブロックでは、ラケットの面を立てて、押すように当てます。これが、返し方のポイントです。

そうすべき理由・メリットは、以下の２つです。

▣厚く当たり、強打の衝撃に耐えられる

▣ラケットがブレにくく、安定して返球              できる

逆に、面を被せ気味に当てると、相手のスマッシュの威力に負けてしまいます。ボールが弾かれて、返球できなくなります。

相手にスマッシュをされるとわかったら、ボールがどこでバウンドするのかを即座に予測・判断し、そこへラケットを出します。

ブロックは、相手ボールの威力を利用して、打ち返します。なので、押すように当てるのがポイントです。

バックスイングは必要ないので、振り遅れる心配がありません。

なお、打球するときに、ラケットのグリップには力を入れません。力を入れると強く当たって、オーバーミスをします。相手ボールの衝撃や反動で、強く握らないよう、気をつけてください。

以上のように、ブロックでの返し方のポイントは、ラケットの面を立てて、押すように当てることです。

❹打点は、頂点前を意識する

ブロックの打点は、頂点前が理想です。なぜなら、時間がないからです。

相手の強打を、前陣で打ち返すのに十分な時間はありません。バウンド直後を打っても、実際には頂点、ということもあります。ブロックは、打点が遅れるほどむずかしくなります。

ゆえに、ブロックの打点は、頂点前を意識しましょう。

❺フリーハンドでバランスをとる

ブロックでは、フリーハンド（ラケットを持っていないほうの手）でバランスをとることが、返し方のポイントです。これは、相手の強打に負けない体勢を作るためです。

相手のスマッシュが強いものであるほど、全身を使ってブロックをすることが大事になります。フリーハンドを肩くらいの高さにすることで、体幹バランスが良くなり、ブロックが安定します。

体がのけぞったり、バランスが崩れたりすると、ブロックできません。フリーハンドをうまく使って、対応しましょう。

以上のように、ブロックでの返し方のポイントは、フリーハンドでバランスをとることです。

（3）ロビングでの返し方

ここかからは、ロビングでの返し方について、解説させていただきます。ロビングは滅多に使いませんが、食い下がることで、ガッツを体現できます。

❶台から距離をとる

ロビングでスマッシュを返すときは、まず台から距離をとります。

３m〜など、相手のスマッシュに合わせて、後ろへ下がります。

これにより、次に解説する「ボールを引きつけて、打点を落とす」ことができます。

❷ボールを引きつけて、打点を落とす

ロビングでの返し方の、一番のポイントは、ボールを引きつけて打点を落とすことです。これにより、スマッシュの威力が少ないタイミングで打てます。

ボールのバウンドが頂点を過ぎて、落ちてきたところを打ちます。

前述したように、スマッシュは、初速が最も速いです。そして、飛距離が延びるにつれて、威力・スピードともに減退します。なので、これを待ちます。

このように、ボールを引きつけて打点を落とすことが、ロビングでの返し方の一番のポイントです。

❸ラケットの面は上向きで打つ

ロビングでスマッシュを返すとき、ラケットの面は上を向けて打ちます。

なぜなら、大きなバウンドにするためです。

ロビングは、下から上に持ち上げるように打ちます。対空時間を長くするためにも、ボールが上方向に飛ぶように、角度を調整します。

このように、ロビングでは、ラケットの面を上に向けて打ちます。

❹相手コートのバック側、深いところを狙う

スマッシュをロビングで返すときは、相手コートのバック側、深いところを狙います。なぜなら、相手が再びスマッシュを打ちにくい場所だからです。

ロビングは、超保守的な防御の返し方です。とは言え、諦めたわけではないので、なるべく相手が打ちづらいコースや長さを、したたかに狙います。

一般的にスマッシュは、バックハンドよりもフォアで打つほうが威力があります。また、得意な人も多いです。

みすみす相手のフォア側から、打たせる必要はありません。なので、ロビングはバック側に返球します。相手は回り込んで打ってきますが、動かして揺さぶって、ミスを誘いましょう。

また、深いところへ打つのも、ロビングの鉄則です。

ロビングが、エンドライン付近の深いところにバウンドすると、相手も台から距離をとらないと打てないです。

深い位置になるほど、打つのがむずかしくなり、ミスの確率が上がります。反対に、浅いと絶好のチャンスボールになってしまうので、避けましょう。

以上のように、スマッシュをロビングで返すときは、相手コートのバック側、深いところを狙うのがポイントです。

❺回転をかけてミスを誘う・反撃する

ロビングでは、回転をかけてミスを誘う・反撃することも、返し方のポイントです。

対空時間の長いロビングは、相手コートでのバウンド直後に、球質や軌道が大きく変化します。上回転や下回転をかける（カットする）、横回転を入れるなど、回転の種類を変えることで、相手を揺さぶりミスを誘います。

こうして、相手の形勢を崩して、逆転のチャンスを作ることも期待できます。何本も粘って粘って、反撃の機会を伺いましょう。

このように、ロビングでは回転をかけてミスを誘う・反撃することも、返し方のポイントです。

（4）スマッシュを返すにあたって、             本当に大事なこと

ここまで、スマッシュを打たれたときの返し方について、解説させていただきました。しかし、本当に大事なことは、相手にスマッシュを打たせないことです。

ブロックやロビングで、スマッシュを返すことはできます。しかし、不利な立場になってしまうことは確かです。

これを防ぐには、バウンドの高い浮いたボールを打たないことです。

回転を見誤って、浮いたボールを打ってしまうと、相手に強打され失点してしまいます。

ブロックやロビングは、あくまで攻められたときの防御策です。攻められない対策も、しっかりやりましょう。

スマッシュの返し方には、「ブロック」と「ロビング」の２つがあります。でも、本当に大事なことは、相手にスマッシュを打たせないことです。

♣まとめ

今回は、２つのスマッシュの返し方について、解説させていただきましたがいかがだったでしょうか！？ブロックもロビングも、相手のスマッシュを凌ぐ技術です。

これらができると、劣勢から盛り返すことができます。特にブロックは、スマッシュの他にドライブを返すときにも使用するので、しっかり身につけましょう。

また、強打されない対策も、お忘れなく！！

次回は、ブロックのコツ、ドライブをバックブロックするコツや練習方法を紹介させていただきたいと思います。