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ダブルスの戦術、試合での攻め方と必勝法・勝つ方法!!

卓球のダブルスには、シングルスとは違う魅力があります。

個々の能力はそれほど高くないペアが、実力者同士のペアを打ち負かすこともあり、むずかしくて面白い種目です。

ダブルスで勝利するには、何かコツがあるのでしょうか。はたまた、どんな戦術や攻め方がいいのか、気になるところですね。

この記事では、そんな疑問にお答えすべく、卓球のダブルスの必勝法や試合での戦術・攻め方について解説させていただきます。

(1)ダブルス・勝つために意識する             2つのこと

ダブルスで勝つためには、以下の2つのことを意識する必要があります。

▣パートナーが打ちやすいかどうか

▣相手の得失点パターン

それぞれについて、解説させていただきます。

❶パートナーが打ちやすいかどうか

ダブルスで勝つためにまず意識することは、パートナーが打ちやすいかどうかです。

卓球のダブルスでは、ペアの2人が必ず交互に打つルールです。なので、次に打つパートナーがやりやすいように、ラリーを展開します。

これが顕著になるのが、後述するサーブからの3球目攻撃です。

また、ラリーでも自分の打ちやすいボールやコースを優先するのではなく、パートナーが打ちやすいものにすることが大事です。

こうすることで、ミスを防ぐのと同時に、得点パターンも確立しやすくなります。

このように、ダブルスで勝つためには、パートナーが打ちやすいかどうかを意識してプレーします。

❷相手の得失点パターン

ダブルスで勝つために、次に意識することは、相手の得失点パターンです。

これを冷静に分析しましょう。例えば、次のようなものです。

♦自分がフォア側へツッツキをすると、相手       ペアAに強打されている

♦相手ペアBにナックルサーブを出すと、           レシーブミスが多い

そして、相手の得点パターンは避けるようにラリーを展開し、失点パターンでは上手く得点を稼ぎます。

このように、ダブルスで勝つためには、相手の得失点パターンを意識してプレーします。

(2)ダブルス必勝法・勝つ方法

ダブルスの必勝法・勝つ方法には、以下の3つの場合でそれぞれのポイントがあります。

▣サーブ

▣レシーブ

▣ラリー

それぞれについて、解説させていただきます。

❶サーブの必勝ポイント

サーブでは、以下の2つの必勝ポイントがあります。

▣パートナーが3球目攻撃をしやすいサーブ       を出す

▣下回転やナックルサーブをセンターライン       付近に出す

それぞれについて、解説させていただきます。

♦パートナーが3球目攻撃をしやすいサーブ       を出す

ダブルスで勝つ方法の1つは、パートナーが3球目攻撃をしやすいサーブを出すことです。

シングルスでは、サーブを出した本人が3球目攻撃をしますが、ダブルスではパートナーがこれをします。なので、パートナーが打ちやすいものを出す必要があります。

私は、相手にある程度強く打ってもらったほうがラリーがやりやすいので、パートナーに長いサーブをリクエストすることが多いです。

するとよく「強く打たれるのが怖くて出せない」「打たれたら迷惑をかけてしまう」と言われます。

ここで考えてみて欲しいのですが、強く打たれるのは私なので、パートナーが怖いかどうかは関係ないのです。むしろそうやってビビって、短いサーブを出されてしまうほうが困ります。

気持ちはわかりますが、ダブルスでは割り切って、パートナーの希望を優先するようにしましょう。

このように、パートナーが3球目攻撃をしやすいサーブを出すことが、ダブルスでの必勝法です。

♦下回転やナックルサーブをセンターライン       付近に出す

また、ダブルスで勝つには、サーブはシンプルに下回転やナックルなどを、センターライン付近に出すことです。

この理由は、複雑な回転のサーブを出すと、相手に色々なレシーブで返されて、3球目が打ちにくくなるからです。

ダブルスではサーブのコースが固定されているので、シングルスのときのように、相手を大きく揺さぶることができません。そのため、ダブルスではレシーブのほうが、やや有利と言われています。

こういった状況の中で、順横回転や逆横回転などのサーブを出すと、ツッツキ・流し打ち・チキータなど、レシーブのバリエーションが豊富になってしまいます。さらに、横回転が入ることで強く返されたり、返ってくるボールにサーブの回転が残っていたりします。

このように、パートナーの3球目攻撃がやりにくくなるので、複雑な回転のサーブは避けましょう。

そして、センターライン付近は打つときに体が詰まるので、相手がレシーブしにくいコースです。基本的にこのコースに下回転やナックルサーブを出し、相手に慣れられないように、たまにスピードの速いロングサーブも織り交ぜるとより効果的です。

以上のように、下回転やナックルサーブをセンターライン付近に出すことが、ダブルスでの必勝法です。

❷レシーブの必勝ポイント

ダブルスで勝つ方法の1つは、レシーブではツッツキをメインにすることです。

なぜなら、レシーブでツッツキをすると、相手の3球目攻撃を予測しやすいからです。

例えば、あなたが相手のフォア側へツッツキをしたとします。すると、高い確率で相手にドライブを打たれます。加えて、コースはクロスが多いです。

これは、ストレートコースに比べて、クロスのほうが距離が長いため、ミスをしにくいからです。なので、一般的にはクロスに返球されることが多いです。

ゆえに「フォア側へドライブされる」と予測できるので、これを待ち構えていてパートナーがブロックします。

こうした予測ができるのとできないのでは、雲泥の差があります。

もし、レシーブでストップをしたとします。すると、相手はストップをし返す・フリック・流し打ち・チキータなど、色々な打ち方で返球することができます。

これでは展開が読めないので、対応しなければならないパートナーは大変です。このように、相手の3球目攻撃を予測しやすくすることは、非常に大事なのです。

また、ツッツキでレシーブをすると、時間的な余裕が生まれます。

下図のように、相手コートの深いところ(ネット側でなく、台の端のほう)にバウンドさせると、相手が3球目を打つまでの時間が長くなります。

ボールを打ってから、相手コートでバウンドするまでの距離が長いほど、時間がかかります。なので、相手からの返球も遅くなります。このことによって、次に打つパートナーが準備する時間を作ることができるのです。

そして、強い下回転をかけておくと、相手は強く打つことができなくなります。すると、パートナーがブロックすることも易しくなります。

ただ、いつもツッツキでレシーブをしていると、相手に待たれてしまいます。なので、たまにはフリックやストップでレシーブして、緩急をつけましょう。

以上のように、ツッツキをメインにすることも、ダブルス必勝法の1つです。

❸ラリーの必勝ポイント

ラリーでは、以下の4つの必勝ポイントがあります。

▣ミスをしないこと

▣ストレートに打つこと

▣なるべくフォアハンドで打つこと

▣2ゲーム目までに相手の弱点を探ること

それぞれについて、解説します。

♦ミスをしないこと

ダブルスで勝つ方法は、当たり前ですがミスをしないことです。

基本的にダブルスは、シングルスよりも返球自体がむずかしいです。ペアが必ず交互に打つルールゆえに、動く範囲が大きくなることや、パートナーに視界が遮られることなどがあるからです。なので、ラリーは長く続きません。

3球目や4球目までで、8割以上のラリーは終わります。この短い展開の中で、いかにミスをしないかが大事です。

卓球は、最後までボールを打ち返したほうが得点します。このことを如実に感じるのが、ダブルスです。

威力のあるボールや、強打でなくても構いません。最後までしつこくボールを返しましょう。無理せずつないで、パートナーに託すくらいの気持ちでプレーすれば十分です。

このように、ダブルスの必勝法はミスをしないことです。

♦右左のペアはストレートに打つこと

右利きと左利きのペアでは、ストレートコースに打つことが、ダブルスで勝つ方法の1つです。

この理由は、先手を取ってストレートに打つと、ペアの位置関係を崩さずにラリーができるからです。

前述したように、一般的にはクロスコースに打たれることが多いです。このことを利用して、自分がいるコースにボールを誘導します。ちょうど、下図のようにです。

このように、右利きと左利きのペアのダブルス必勝法は、ストレートコースに打つことです。

♦なるべくフォアハンドで打つこと

ラリーでは、なるべくフォアハンドで打つことも、勝つ方法の1つです。

下図のように、バック側へきたボールもフォアハンドで打ったほうが、パートナーの視界を遮らずに済みます。

フォアハンドで打つと、体が台に対して横を向くため、パートナーは前方を見通すことができます。

しかし、下図のようにバックハンドで打つと、パートナーに終始背中を向けたままになります。

この状態では、パートナーがボールの軌道や相手の動きを見づらく、展開を予測しにくくなります。

また、バックハンドで打つほうが打点が高く、タイミングが早いです。なので、ボールが相手コートへ到達するまでの時間が短くなります。つまり、自陣コートに返球されるまでの時間も短くなってしまうのです。

このように、バックハンドで打つとパートナーの視界を遮るだけでなく、時間的余裕も少なくなってしまいます。

ゆえに、できるだけフォアハンドで打つことがポイントです。

以上のように、ラリーでのダブルス必勝法は、なるべくフォアハンドで打つことです。

♦2ゲーム目までに相手の弱点を探ること

ダブルスで勝つ方法の1つに、2ゲーム目までに相手の弱点を探ることがあります。

これは、最初に解説した、相手の得失点パターンを把握することにも通じます。

「フォア前の短いボールが下手」「バック側へのボールを回り込んで打つのは苦手そうだ」といった情報を、蓄積していきましょう。

そして、そのような弱点を突いてミスを誘います。片方の選手の調子を崩せれば、もう片方の選手も焦り始めます。こうなればシメたものです。

技術的な弱点を攻めて、精神的にもダメージを与えましょう。

このように、ラリーでのダブルス必勝法は、2ゲーム目までに相手の弱点を探ることです。

(3)ダブルス・戦術や攻め方は                   どうやって決める!?

ダブルスの戦術や攻め方を決めるには、以下の2つの方法があります。

▣パートナーと話し合って決める

▣対戦相手によっても決める

それぞれについて、解説させていただきます。

❶パートナーと話し合って決める

戦術や攻め方は、パートナーと話し合って決めましょう。

どんな3球目攻撃が得意なのかや、レシーブのバリエーション、基本的に打つコースなどについて話しておきます。

これをしっかりやっておくと、お互いのプレースタイルを把握でき、戦術は自ずと決まってきます。得意なものだけでなく、苦手で避けたいパターンも共有しておくといいです。

また、試合前だけでなく、試合中にもコミュニケーションをしっかり取って、2人で進めていくといいです。「相手ペアAのツッツキが苦手だから下回転は避けて」「相手ペアBには長いサーブを出して欲しい」などと意見し合って、よりよいコンビネーションにしましょう。

互いの特徴や役割を明確にすることで、強いペアになります。

このように、パートナーと話し合って、戦術や攻め方を決めます。

❷対戦相手によって決める

戦術や攻め方は、対戦相手によっても決めることができます。

自分たちの得意なパターンで、得点できない試合もあります。そんなときは、相手ペアの弱点を攻める戦術で戦います。

相手の失点は、自分たちの得点です。柔軟な発想で、状況に合わせた戦術を選びましょう。

このように、対戦相手によっても、戦術や攻め方を決めることが可能です。

(4)ダブルス・戦型別の戦術や                   攻め方

ダブルスでは、それぞれの戦型の特徴を引き出すことが重要です。主要な戦型の組み合わせは、下記の5つです。

▣ドライブ主戦型同士

▣ドライブ主戦型と前陣/異質速攻型

▣ドライブ主戦型とカットマン

▣カットマン同士

▣前陣/異質速攻型と粒高攻守

各々について、戦術や攻め方を解説させていただきます。

❶ドライブ主戦型同士

ドライブ主戦型同士のペアの戦術や攻め方について、解説します。

このペアでは、きっちり3球目攻撃をしましょう。下回転サーブからのドライブを中心に、リズムに乗って攻めていきます。

攻守のバランスがよく安定的に攻撃ができるペアなので、強打できないときは無理をせず、ラリーをつないで再度チャンスを伺いましょう。

同じ戦型のペアゆえに、球質や打つタイミングが似ているので、相手ペアに慣れられないように注意が必要です。サーブやドライブを打つコース、ボールの速さなどに変化を持たせて、試合を展開することが大事です。

以上が、ドライブ主戦型同士のペアの戦術や攻め方です。

❷ドライブ主戦型と前陣・異質速攻型

ドライブ主戦型と前陣・異質速攻型のペアの戦術や攻め方について、解説させていただきます。

このペアでは、ドライブ主戦型の安定した攻守と、前陣・異質速攻型の攻撃性をかけ合わせた戦術で攻めましょう。

ドライブ主戦型が3球目攻撃をして、その次のボールを前陣・異質速攻型が早い打点で打ちます。これにより、相手ペアを追い詰め、再度ドライブ主戦型が決定打を打ちます。

このような速いテンポのラリーの中に、前陣・異質速攻型が繰り出すナックルや変化球も混ざるので、相手ペアを揺さぶりながら効果的な攻撃ができます。勢いに乗ることと合わせて、きっちりコースを狙えると鬼に金棒です。

以上が、ドライブ主戦型と前陣・異質速攻型のペアの戦術や攻め方です。

❸ドライブ主戦型とカットマン

ドライブ主戦型とカットマンのペアの戦術や攻め方について、解説させていただきます。

両者ともに高い技術が必要なペアですが、安定感のある頼もしいプレーを展開しましょう。

基本的には、カットマンのカットで相手ペアを揺さぶり、チャンスボールをドライブ主戦型が強打する戦術です。強烈な下回転のカットで圧倒し、ドライブ主戦型に攻撃のチャンスを作ります。

ときにカットマンも攻撃を仕掛けて、相手ペアを安心させないようにするのがポイントです。

以上が、ドライブ主戦型とカットマンのペアの戦術や攻め方です。

❹カットマン同士

カットマン同士のペアの戦術や攻め方について、解説させていただきます。

このペアの戦術では、カットに変化をつけて相手ペアのミスを誘うと同時に、攻撃を仕掛けることも重要です。

なぜなら、相手ペアのレベルが上がるにつれて、守備だけで得点することがむずかしくなるからです。

攻撃をするには、サーブやレシーブで意表を突いてチャンスを作ります。例えば、レシーブではツッツキをせずに、フリックやプッシュを使って不意打ちをして、4球目でパートナーが攻撃を仕掛ける攻め方が効果的です。

以上が、カットマン同士のペアの戦術や攻め方です。

❺前陣・異質速攻型と粒高攻守

前陣・異質速攻型と粒高攻守の戦術や攻め方について、解説させていただきます。

このペアでは、粒高攻守の変化球を活かした戦術で、ラリーを展開します。

粒高攻守の変化球で相手を翻弄し、チャンスボールを前陣・異質速攻型がすかさず攻撃して、得点につなげましょう。相手のサーブやツッツキを、粒高攻守の選手がプッシュして、次のボールを前陣・異質速攻型がスマッシュする戦術がおすすめです。

また、相手にわざとドライブを打たせて、それを粒高攻守の選手がブロック、相手がツッツキで返してきたボールを前陣・異質速攻型がツッツキ打ちやドライブで狙うのもアリです。

以上が、前陣・異質速攻型と粒高攻守の戦術や攻め方です。

♣まとめ

ここまで、卓球のダブルスの必勝法や、試合での戦術・攻め方について解説させていただきましたが、いかがだったでしょうか!?

ダブルスで勝つには、サーブやラリーでのポイントを抑えながら、プレースタイルの特徴を活かした戦術で戦うことが大事です。

パートナーと意見し合い、より良いコンビネーションにしましょう。

次回は、バックハンド基本の打ち方とコツ・フォームについてを紹介させていただきたいと思います。


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