タコス(2021/11/23)
昨日は雨が降っていた
酷い雨だった
そんな中、車を走らせ材料の買い出しに向かった俺を最悪の出来事が待っていた
いや、待っていなかったという方が正しいかもしれない
前まで確かにあったコリアンダーとライムが棚からこつぜんと消えていたのだ、絶望的だ、これではタコスが作れない!
だがかつてアメリカに移民として渡ったメキシコ人も同じ状況だったはずだ、コリアンダーやライムだけではなくチーズなど他の食材も揃わない!それでも彼らはタコスを作った…
彼らに出来たのなら俺にも出来るはずだ!
そう気持ちを改め買い出しを済ませる、タコスを作るぞ!
これは豚こま切れをオレンジジュース、コリアンダーパウダー、パプリカパウダー、オールスパイスパウダー、チリパウダー、ケチャップとラム酒で12時間漬けたものだ、ここは各自好きな肉を使い好きなマリネ液を使い好きな時間漬ければいいと思う、タコスは自由だ
これはトルティーヤの生地だ
強力粉300gに水150ml、サラダ油をひとまわしと塩二つまみ入れた物をボウルの中で5分ほど練った物をサランラップに包み30分ほど置くとこのような状態になる
トルティーヤの生地の作り方を探すとまずコーンかフラワーか、フラワーならどの粉をチョイスするかはたまたブレンドするかなど様々な情報が溢れている、中力粉を使うか強力粉と薄力粉を混ぜるのが主流なようだ
だが俺は真の男なので強力粉を使う、混ぜるなんて面倒な事はしていられない
この出来上がった生地を大体18等分し麺棒で1~0.5mmの薄さに延ばすがこの時にきれいな円形を目指す必要は無い、最終的に肉や野菜が乗ればいいからだ
トルティーヤもまた自由である
そうして延ばした生地をフライパンで焼けばトルティーヤの完成だ
このトルティーヤにマリネした豚肉を炒めたもの、りんごをレモン汁で和えたもの、みじん切りの玉ねぎを乗せればタコスの完成だ
タバスコをたっぷりかけて口の中に放り込むとアミーゴ、よくやった!と心の中のメキシコ人が称賛してくれた
これはメキシコ本来のタコスではないかもしれない、だが俺はタコスを作ったのだ!
ありがとうメキシコ、ありがとうタコス…
これからも俺は配られたカードでタコスを作っていくよ…
終わり