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バンドマンがレコーディング当日までに準備するべきこと

みなさん!
おはようございます!
KMK Recording Serviceの加茂弘祐です!

レコーディングはセッティングが9割と言われるほど準備が大事と言われています!
当日スムーズに進行できず録りたいところまで進められなかった、、、なんてことがないようにしっかり準備したいですよね!
今回はレコーディングにむけていったい何を準備したら良いのかというのをを紹介していこうと思います!

今回はあんまりレコーディングの経験がないバンドマンさんが中ノ峠ミュージック・ラボでレコーディングする場合を想定して紹介していきます
録る内容によって違ったりスタジオによっても少しづつ違ってくるので不安であればスタジオの人やエンジニアさんに相談してみるのもありですね

それではまず、レコーディングに向けて必要な準備を一つ一つ並べてみましょう!

僕がアーティストさんに準備してきて欲しいものはこちらです!

1.録りたい曲数
2.曲名(仮でも可)
3.録りたい楽器(ボーカル、コーラス含め)
4.各曲のBPM(当日変更可)
5.各曲のキー
6.構成譜
7.デモ(ライブ映像とかでも可)
8.歌詞
9.不安なこと

こんなところでしょうか
ちなみに「練習する」とか「楽器を持ってくる」とか「喉のケア」とかは自分達が自分達のためにする準備にあたるので今回は省略しています

一つ一つ解説していきましょう!

1.録りたい曲数

レコーディングスタジオは決して安くはないので1日で数曲録りきりたいという方が多い印象があります
中ノ峠のスタジオは1日で14時間使えます
こんなに長いこと使えるスタジオ他にありません
他のスタジオは8時間とかよく見ますね
できれば当日もたもたせずに録音に割ける時間を少しでも増やしたいですよね。

中ノ峠では1日でだいたい2~3曲録り切るバンドが多いです
2曲だと休憩しながら集中してやって14時間使い切って終わる感じです。
3曲だと少し休憩できますがあまり余裕もないので判断を早めにしつつ14時間しっかり使って取り切る形になります。こんな感じはどうだろうとか実験はあまりできません。
バンドによっては1日で4曲録る方もいます。
4曲の場合は休憩全然できませんし、テイクもあまりたくさん録れないので妥協しなきゃいけないことが多くなります。もちろんしっかり練習してきて構成も音もしっかり決まっていればできなくもないですが、僕としてはあまりおすすめはしたくない量です
1日1曲の方もいます。良くも悪くも時間があるので納得のいくギターソロをキメる余裕があります。

バンドによってはドラムとベースだけ5曲録るとかそういう使い方もあるので皆さん相談してみてください

2.曲名(仮でも可)

これは仮でも構いませんので伝えるようにしましょう。
「最初は〇〇(曲名)から録りたいです」とか言われても曲名を知らなかったらエンジニアは何もできないので情報はちゃんと共有しましょう。

3.録りたい楽器(ボーカル、コーラス含め)

バンドのレコーディングの場合は、まぁ大体はドラム、ベース、バッキングギター、リードギター、ボーカル(コーラス)が多いのですが
初めましての場合、どんな編成でバンドしてるのか分からないので
ちゃんと伝えましょう

ドラムかと思ったらカホンだった、なんてことがあると無駄なセッティング時間が虚しくなります。

あとアンプやドラムの持ち込み機材も伝えましょう。(バッキングはアンプ持ち込みますとかスネアとペダル持ち込みますとか)

スタジオのどの機材を使わせてほしいということも事前に伝えるようにしましょう
使いたいアンプが外に貸し出してたなんてこともあるかもしれません

4.各曲のBPM

プレイヤーはクリック(メトロノームの音)を聴きながら演奏を収録することが多いです。
(クリックなしでやることもあります)

エンジニアにあらかじめテンポを伝えておけば事前に用意してくれてすぐにそのテンポのメトロノームを出せるようにしてくれます。
事前に準備ができるので当日進行がスムーズになります。

バンドメンバーでどのくらいのテンポが気持ちいいか練習の段階で決めておきましょう

あと、クリックに合わせて演奏するのが苦手という方をよく見かけます
メトロノームの無料アプリはたくさんあるので
特にドラマーさんはクリックに合わせて練習しておくことをオススメします

5.各曲のキー

これは最悪後日でも大丈夫ですが当日あったほうがちょっといいかもです

基本的にはエンジニアがボーカルのピッチ修正をするときに必要なので最悪ピッチ修正のときまでに教えていただければ良いのですが、
例えばもし当日綺麗に録音して「あれ?ここの音不協和音になってない?」となった場合コードの確認やキーで確認ができます

キーがわからないバンドはコード名を書いた構成譜を事前に渡しましょう
構成譜はこの後解説します

(ちなみに僕の経験談ですが、
後日キーを送りますと言って送られてきたことがないので
当日までに用意することを強くオススメします)

6.構成譜

先ほども少し出ましたが、構成譜用意しない、そもそも知らないバンドが多いです。

はい、構成譜とは!どん!

サカナノメ「また、明日」の構成譜

こんな感じものです

めちゃくちゃ簡単な「楽譜」ですね。
そこの音楽理論わかんないマンさん。怯えることはありません。
大丈夫。怖くありません。ここにおたまじゃくしはあまり出てきません。

イントロが何小節、1Aが何小節、ここに拍子2/4の小節がはいる、ここほぼ繰り返し、こんなコード進行、ここにキメがある、ここシンコペーション、特徴的な歌詞
といった情報がエンジニアは共有したいのです。
(曲名、キー、BPMが書いてあれば最高)

エンジニアはここにDAW上での小節番号を書いて管理します。
2サビ聞かせてくださいと言われたときにすぐに出せるようにします。

構成譜はメンバーにも持ってて欲しくて、例えば頭から最後までプレイバックしたときに「なんかこの辺が気になった」と言われてもどこのことかわからなくなりますよね


構成譜をみながらチェック(メモ)をし、「Cメロの3小節目がなんか気になった」となればすぐに確認ができます。
録音するときも「Bメロの5小節目から8小節まで録りたい」と言えば一発で伝わります。


やりとりがスムーズになれば当日の無駄な時間が減り、音作りやテイクを録る時間が増えます

さらにデモの段階で作っておけば「イントロ2周目いらないな」「2Bと2サビの間に1小節付け足さない?」とかメンバー間でもやりやすくなるので是非作ってください

書くのはわかる範囲で大丈夫です
書き方は他の投稿や動画で解説してますので是非参考にしてください


7.デモ音源

エンジニアが曲の雰囲気を掴むためのものです。

どんな雰囲気のバンドなのか、どんな曲なのかでエンジニアは機材をチョイスします
大袈裟に言うとしっとーり優しい曲がドンシャリでバチバチの音になるのは避けたいですよね。
曲にあった音作りをエンジニアがするためにイメージを共有しましょう。
最悪、ライブを撮影したものでもいいですし、リハーサルをボイスメモで録音したものでも構いません
(でも最低限歌は聞こえてて欲しいかな)

さらに、最終的にこんな風な音作りにしたいとイメージや具体的なアーティストや曲を提案できると最高です
(具体的な曲を出しても全く同じ音作りはできませんが同じ目標を共有することが大事です)

8.歌詞

これは中ノ峠が特別な気もしますが
私の場合は歌詞を送っていただければ事前に人数分+1枚ぐらいを家で印刷して持っていきます
スタジオにもプリンターはありますが
・プリントする時間がもったいない
・見やすいレイアウトにしたい
・どこがサビなのかとかを知っておきたい

などの理由があります。

紙に印刷するとペンでメモができるので便利です。(iPadでやる人もいますがみんな持ってないので)

最悪歌詞は決まりきってなくても大丈夫です。
当日ペンで直しましょう。そのほうが早いです。

あるあるなんですが前日の深夜に送ってこないでください
僕的に前々日の深夜がタイムリミットだと思ってます
忙しいエンジニアさんだったらもっと早くないと困るかもです。

もう一つあるあるなのがボーカルの分しか用意してこないパターンがあります
エンジニアの分はもちろん必要ですし、メンバーの分も用意してあげましょう
ボーカルを録ってるときに他のメンバーはエンジニアさんのディレクションに任せがちですので自分たちもディレクションに参加するようにしましょう(思ったことを言うだけでもボーカルが良くなることもあります)

ちなみに僕はPDFで送られるよりもLINEでそのまま文章にコピペして送ってくれるのが一番ありがたいです(1A、1B、サビとか書いてくれると最高)

9.不安なこと(あれば事前に相談)

当日になって「ボーカル含めて全員で一発録りやりたいんですが、、、」
と言われてもすぐに準備はできません。
こんなことをやりたいができますか?といった疑問はできる限り早めに相談しましょう

例えば僕は慣れてない方には当日のざっくりタイムスケジュールを送ったりすることもあります

1日で4曲録ろうとしたときのスケジュール(無茶)

無理なことにははっきり無理と言いますし代わりにこうするのはどうかといった案も出せます
何か聞かれて笑ったり怒ったりすることはありません
むしろ現状のレベルがなんとなくわかってアドバイスできることもあるので積極的に相談しましょう
(エンジニアさんは怖くありませんよ)


まとめ

以上、レコーディングにおける必要な準備まとめでした!

重ねて言いますがスタジオやエンジニアさんによっても少しづつ違っていたりするので必ず相談するようにしましょう!
何かわからないことや、これの解説して欲しいといったことがあればコメントください!
エンジニアさんはここが違うとか、是非これを伝えて欲しいとかあればコメント下さい!

今回紹介した内容はyoutubeの動画でも解説してます!
よければこちらもご覧ください!

みなさんご覧いただきありがとうございました!

それではまた!

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