日本製鉄の英断その2~米クリフスとニューコア、USスチール買収
日鉄のUSスチール買収に関していくつかの進展があった。
まず、対米外国投資委員会(CFIUS)はバイデン大統領の中止命令の履行期限の延期を認めた。
当初の期限であった2月2日から6月18日に延期された。
そして、今回のニュースである。
日鉄とUSスチールが今回の中止命令のシナリオにクリフスの暗躍があると主張していたが、今回の発表でそれが表面化した。
しかも、クリフスがUSスチールに提示する価格は30ドルとされ、日鉄の55ドルの6割程度でありかなり低い。
さらに、クリフスのCEOは、この発表前の会見で鉄鋼の過剰生産の原因が中国ではなく、日本にあると非難した。
中国の鉄鋼の過剰生産には日本企業も苦しんでおり、この非難は見当違いも甚だしい。
そもそも、USスチールが再建のパートナーとして、日鉄を選んだこと自体ですでに証明されている。
米国政府のメンツ、米国内下位企業の思惑が入り混じり、本件はさらに複雑化しそうな様相を呈してきた。
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