Chat GPTに騙されるな!
現在、12冊目の本を執筆しています。
以前に自社のホームページで連載していたものをKindle向けに編集しなおしているので、それほど大変な作業でありません。
それでも、テーマについて、もっと幅広く網羅したいので、時々、Chat GPT
を使っています。
ところが、とんでもないことを発見!
Chat GPTは平気で噓をつくということ。
しかも、巧妙に。
もちろん、以前から回答が間違っていることはよく分かっていました。
なぜなら、自分の専門分野で質問すると一目瞭然に分かります。
まだまだ、与信管理業界30年の私の知見の方が上回っています(笑)。
それでも、今回は危うく、引っ掛かりそうになりました。
テーマは海外取引なのですが、日本の中小企業で進出先の補助金や税制優遇を活用した事例を聞いたのです。
すると、Chat GPTは何社か事例を挙げてくれました。
ところが、まず、上場企業の事例を出してきました。
中小企業でいうと、今度は架空の会社を作ってきました。
実在する会社でと念を押すと、今度は実在する中小企業でやっと事例が出ました。
もちろん、初めからプロンプトには中小企業、実在する会社と指定しているのですが、平気で無視してきます。
その会社のホームページを調べ、本当に海外展開しているかを確認すると、していたので、これは使えると安心していました。
これだけ、簡単に事例が集まると、説得力が増すな~、とほくそ笑んでました。
また、別の事例を聞くと、今度は最初から中小企業で実在する会社を出してきました。
しかし、やけに、詳しいタイでの成功ストーリーだなと思って、その会社のサイトを調べると、そもそも、タイには進出していないのです。
勝手にストーリーをでっちあげて、それを事例としているのです。
別の会社も調べると、やはり、架空のストーリーであることが分かりました。
社名まで出して、具体的な内容なので、すっかり信じそうになりました。
あやうく、でっち上げの事例を本に書いて、自分の信用に瑕がつく所でした。
危ない、危ない。
もちろん、Chat GPTを追及したら、正直に謝ってきました。
最初から、「分かりません」と言われた方が助かるんですよね。
もちろん、Chat GPTは使えるところもたくさんあります。
例えば、「国際取引のリスクを列挙して」と聞くと、10個ぐらい出してきます。
自分が考えていたものより数も多く、広範なので、検討の余地があります。
しかし、ここにも落とし穴が。
つまり、3番目と4番目は結局、同じだろう?ということが散見されます。
特に、個数を指定すると、無理やり、数合わせで同じことを違う表現で出してきますので、個数は指定しない方が安全です。
ですから、使用する場合には、よくよく、検討を重ねないと失敗します。
今のところ、自分で地道に書くのが一番ですね。