[カナダ永住権奮闘記]職場の保育園が買収されていました Part.1
怒りで放心状態です。
カナダで保育士をしているのですが、先々週突然スタッフミーティングが開かれました。
何事かと思ったら、
園長「私も知らないうちにこの保育園が売却されていたの….」
私の職場は北米・ヨーロッパ・アジアに保育園を展開しているかなり大きな親会社を持っていたのですが、ケベックエリアを丸ごと売りに出していたのに、本部は園長に知らせもしていなかったのです。
私の職場も、もう新しいオーナーまで決まっていました。
先週の金曜日に前の会社と新しいオーナーの共同名義で保護者へ一斉メールが送られ、買収の事実が公表されるも、前の会社からも、新しいオーナーからも私たち保育士へは一言も無し。
何が変わるのか、変わらないのかもわからない。新しい契約書も無い。
保護者に対しても買収の経緯や今後の詳細など知りたいことが一切記載されていない、ただ新しいオーナーによる自分のキャリアや理想について書かれた長文の自己紹介レターが添付されているのみでした。
私たち保育士はもちろん、保護者がそれに大層不信感を抱き、先週金曜の時点ですでにみんなパニック状態。(手紙がComic Sans書体で書かれていることプロフェッショナルでないと保護者の逆鱗に触れていた。)
私もここまでの一連の段取りの悪さや手紙の内容から、私たち保育士を軽視している、もしくはクビにしようとしているんだろうと感じていい印象ではなかったものの、
「経営が初めてだからだろう。もしかして実際に会ってみたらいい人かもしれない」
と溜飲を下げて週末を過ごしました。
そして今日、新しいオーナーが来ました。
保護者に挨拶しに来たのみで、私たち保育士へは、自己紹介はおろか挨拶も無し。いまだに何の詳細も聞かされず。
新オーナーは挨拶だけのつもりで来て入口でプレゼントを配っていたらしいのですが、保護者に質問攻めにあい緊急保護者会になったようで、出勤すると私のクラスに保護者が何十人も勢揃いして新オーナーを尋問していました。(弁護士のママがすごい剣幕で問い詰めてて遠目から見ても怖かった)
しかし彼らは何にも準備していなくて殆どの質問に答えられず、お金の話ばかりしていたとか…
あげく親御さんに「この保育園には何人子どもがいるんですか?」と聞いて「それはあなたが知っているべきことですよね?」って返されて絶句していたと保護者から聞いて…呆れて言葉が出ない…
園長のことも解雇しようと考えていることを保護者会で仄めかして保護者が
大激怒し、保護者たちは明日正式な抗議書を保護者たちの署名入りでオーナーに提出するそうです。
それを受けて園長の解雇は諦めたようだけど、園長の座からはおろして時間数を減らそうかな…ということを言っているようで、しかも自分達は祝福されると思っていたのに尋問大会になったことが本当に予想できていなくてショックを受けていたと園長から聞いて絶句しました。頭の中お花畑か?
「あなたたちの中の一人でも雇用が脅かされるようなことがあったら私たち許さないから!保護者全員あなたたちの味方だからね!」
「この保育園に手を出すなって言ってやったよ!」
「保護者全員で少しずつお金を出し合って空きテナントを借りて、あなたたちを全員雇い直そうって話も出ているの」
なんて保護者が一致団結して私たち以上に怒ってくれて、温かい言葉をくれたり、私たち保育士の雇用を守ってくれようとしていてとても嬉しいけれど、子ども達のことを思うとやりきれない。
保育園は不動産じゃない。
人間を、特に子どもを巻き込むことになるのを
元保育士のくせに全く予想できていないお粗末な買収。
元々園長がクビになったら辞めようと思っていたけれど、こんな計画性も誠実さもお金も無いオーナーの元で働きたくないので、すぐにでも辞めたい!しかし永住権申請の時期に関わってしまうことと、明後日新オーナーによるスタッフミーティングが開かれる予定なので、その詳細を聞いてから動き方を決めようと思っています。
どうなることやら…
ただ、やめることにはそんなにネガティブに考えていなくて、失業保険も降りるようなので、夏休み娘たちと少しゆっくり過ごして、フランス語をもう一度しっかり勉強してから再就職すればいいかなと思っています。幸い保育士はいつも求人が出ているのであまり心配もしていません。
カレッジも買収されるし、職場も買収されるしでさらに波瀾万丈な永住権奮闘記になりそうです。失業保険を申請することになったら誰かのために手順をnoteにまとめます。笑