変わりゆく世界で、面白がれる装置をつくりたい
CAMPFIREでプロダクトマネージャーを務めております、つかけんです。
昨年4月にご縁をいただき、今年の1月から今の役割をいただきました。
大それたタイトルを選び、久々にnoteに向かい合っています。
このnoteで僕は、プロダクトマネージャー(以下PdMと表記します)1年生としての率直な心のうちをさらけ出しながら、入社前から変わらずに考えていること、信じていることをお伝えできればと思っています。
CAMPFIREでプロダクトマネージャーをする、ということ
社会人になる時から、PdMはぼんやりとずっとやりたいと思っていましたが、どんな仕事なのかは実のところ全くイメージできていませんでした。
大学生の頃は、「廃校を借りて逃走中をしている様子をYouTubeで撮ろうぜ!」みたいな突飛な企画をしていたような人間でした。ものづくり/企画自体が大好きなので、「実際に動くものを企画して実現しようとしたら、こういう仕事があるんだな〜」ぐらいの何気ない気持ちです。
成り行きとは恐ろしいもので、「将来的にはPdMをやれたらいいな〜」という思いはぼんやり伝えてこそいましたが、本当にやらせていただけるとは思っていなかったので、今年からそうした機会をいただけていることは、本当に幸せな限りです。
CAMPFIREへの入社直後は支援者さん側のユーザー実態を把握するべく、データを分析し、イシューを特定する業務に奔走していましたが、徐々にイシューに対する施策を実際に推進していくことで実際に変化を作っていきたいという思いを強めることになり、PdMとして活動したいことを伝え、今の業務に行き着くことができました。
一介の新米PdMなので一概には比較できませんが、CAMPFIREでのPdMの業務は、「すごいちゃんと大変。ただとにかく前向きで楽しい」というのが始まってみての感想です。
分析/評価の段取りが難しい
特に大変だなと感じるのは、分析/評価の段取りです。ざっくりはECサイトと同じ仕組みだなと捉えていましたが、クラウドファンディングならではの事情でそれだけではうまく捉えることができなかったりします。
事情としては主下記などが挙げられます。
こうした事情から、トレンドの波が大きく、購買行動にもブレが大きく出やすい傾向があるため、その中で判断をしていく難しさを常に感じています。ABテストを実施しても1つの重要指標だけで語れる、みたいなことはほとんどありません。
不確実性を乗り切る組織が必要
このように不確実性が高いからこそ、スクラムでの開発体制にも移行を始めてきました。かなりストレスのかかる体制の変化ではありましたが、とにかく前向きなチームに支えられ、1ヶ月でチームは見違えるような状態になりました。まだまだ課題は大きく、多い状態が続きますが、日々良くなっているのを感じます。(新米PdMがスクラム体制に移行するまでの努力の過程もどこかでnoteに書ければ、と思っています。)
クラファンサイトのスタンダードを作るんだ、という意気込みのチームに仕上がってきてます。ABテストに勝つ時、CAMPFIREとしてだけではなく、クラウドファンディングの体験を一歩前に推し進めるんだ、という気持ちを持って取り組んでます。
なぜ僕はCAMPFIREでものを作りたいと思うのか
さて、話は少し変わりまして、僕がなぜCAMPFIREでプロダクトマネージャーをしているのか、という話をさせていだければと思います。
最初に結論をお伝えすると「もっと世の中を面白がれる装置になる可能性がある」と思っているからです。
CAMPFIRE自体もコロナというタイミングで役割を見出していただき、1段ステージが変わってきたサービスの当事者だと思っています。世の中の環境の変化は、その環境に置かれた当事者たちの中で様々なリアクションを作り出していきますし、時には辛いことも、楽しいこともあると思います。
それは、コロナのような抗いようのない大きなイベントかもしれないし、個人にとっては就職/転職などのライフイベントの中で起きるのかもしれません。大学生活をコロナに奪われてしまれ、思うような大学生活が歩めない、みたいな理不尽もあれば、期待した企業に入社することができて、知らない世界と出会えた、みたいなラッキーもあります。
大学生でコロナを迎えた僕は、抗うこともできないような環境に置かれた時、自分というちっぽけな人間ができることは何なのか、何のために生きているのかということをぼんやりと考える機会が増えました。
当時は全くネガティブな意図ではなくて、ただ周りの大人たちに「せっかくの大学生なのに残念だね」と過度に言われつづけたことで、「そんなに言われる?そこまで人生否定される必要あるの?」と気になってしまった、ぐらいのきっかけです。
そうした時、出会った本が「暇と退屈の倫理学」でした。読み進める中で、昔の狩猟などの時代と比べると、やらないとすぐに死んでしまうような活動は今の自分の人生にはない、という意味で、確かに自分は一種の手持ち無沙汰な状態にあり、仕事にやりがいを求めているんだと、ぼんやりと頭が整理されていきました。
これはある種の割り切りなのかもしれないですが、どうせ何か思うような仕事つけなくても、何かをミスしても、自分の生死にはあまり関係ない活動がほとんど、ということを感じた時、世の中がどう移り変わっていったとしても、そこまで焦るようなことはなくて、ただそこに自分がいるという事実だけが残るんだろうな、と。
それ以来、CAMPFIREに入る前から感じ、大切にしているのは、世の中をもっと面白がれるんじゃないか、ということです。どうせ世の中は変わっていくのだろうし、自分でいることが変わらないとしたら、手持ち無沙汰でいることを辞めるべく、面白がることに全力を尽くすべきだ、という考え方です。
すごく好きな話があるので紹介させてください。各言語や国ごとに色を表す単語の数やイメージが違うという話です。一口に「青」といっても、青の中でのニュアンスを表すことばがすごい多い言語も、語彙が豊富でない言語もあります。単に青と表現してしまうのではなく、浅葱色(あさぎいろ)や群青色(ぐんじょういろ)などと、日本語ではでは青の微細な違いを捉えたりします。(言語の違いで優劣を表現したい意図は全くないことを示しておきます)
浅葱色や群青色、といった言葉でニュアンスを表現しようとする日本語は、その漢字に残るように、四季や環境が作り出す、自然の移り変わりを表現しようとしており、そうして残されてきた言葉は、現在でも文章や歌詞から感じ取れるニュアンスにより深みを持たせています。四季が移ろう環境に置かれた日本ならではの言葉の進化を感じる話として、とても好きな話です。
僕はCAMPFIREを、浅葱色や群青色を感じ取ってもらえるような、プロダクトにしたいと思っています。一見青、としか感じられないものを、浅葱色っぽいな、と思ってもらうためのプロダクトです。
例えば、同じまちおこしに向けたプロジェクトであっても、その思いの起点が違うことはたくさんあります。それぞれを理解し、違いを見つけ、応援したいと思っていくこと。それはきっと、より新鮮に違いを楽しめているということであり、もっと複雑な世の中を楽しめるようになるきっかけになれているんだと思っています。
そして同時にCAMPFIREに感じる大きな可能性は、どこよりもビビットなスローニュースメディアである、ということです。たしかに即時性はないかもしれませんが、世の中の変化のうねりの中で、「もっとよくしたい」、「楽しくしたい」と考えた人々の反応としてのプロジェクトがたくさん立ち上がるのがCAMPFIREだと思います。そこには文脈があり、想いがあり、アクションとしてのニュースがあります。
世の中がどう適応しようとしているのかがわかる、一番面白いメディアになれる可能性を秘めているとすごく感じてしまうのです。今は「経済」「まちづくり」のようなラベルを貼ることによってしか知覚できない違いを、もっと滑らかに表現していければと思っています。
そんなCAMPFIREをこんな人と作りたい
こんな新米の想いをただ綴った文章にはなってしまいましたが、僕はこんなに可能性を感じるCAMPFIREをもっといろんな人と作りたいと思っています。
「こうするともっと面白いサービスになるでしょ、こう面白がれるでしょ!」という気持ちがある方やこんな新米PdMを支えてみたい、応援したいと感じてくださったエンジニアさん、シニアPdMさん、騙されたと思って一度お話しさせてください。
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