(みんなの広場)ある学生の言葉を考える
ある熊大生がSNSで投稿しています。どうやら、彼は関東平野の端にある自分の故郷が大好きで、熊大に来たのはとても不本意なことらしいのです。彼の目には熊大の(女子)学生はあまりに洗練されておらず、熊本の全てが貧しく愚かに見えているようなのです。きっと、彼は他人を毎日のようにくさすことができるほど、客観的に都会風に洗練されたエリート学生なのでしょう。だけど、もしそのように自身をそのように思っているのなら、SNSでつぶやき続けず、いつもみんながいる教室でそのように言ってみればいいのに……
今朝の投稿でも他の熊大生を小馬鹿にしているようです。しかし、それに気づいているのかいないのか、彼もまた(自分がばかにしているはずの)熊大に籍を置いているのです。ひとが言葉を編むとき、面と向かって言うことができないのに、スマートフォンの画面の上ではとたんに強気になれる。それはむしろ、ひとの弱さの鏡写しなのかもしれません。
(ちゅうまんおおくら〔大学院工学系〕)
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