COVID-19罹患後症状について

こちらでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかった後に、体調不良が続く方に対してのご案内を記載しています。
一般的に「後遺症」といわれる症状は、正確には現在「罹患後症状」といわれ、新型にかかったあとに、感染症としての症状は改善したにもかかわらず、体調不良が続くことを言います。現在、なぜそうなるか、またずっと続くのかはまだ明らかではありません。
世界の統計では、新型コロナウイルス感染症にかかった後、1ヶ月から2ヶ月を経過した方のうち、7割くらい、また3ヶ月を経過した後では2−4割くらいの方が何らかの症状が残っているということがわかっています。
具体的には、疲れやすい、だるい、息苦しい、眠れない、集中力を保てないなどを訴えられる方が多いようです。

基本的な治療方法は、症状をよくお聞きした後、起きている症状にたいして、適切と思われる薬を処方することです(これを、対症療法といいます)。現在、罹患後症状に対して、間違いなくこれが有効、という治療法は存在しません。そのため、症状にたいしていろいろな薬を使いながら、徐々に改善していくように、体や環境を整える、ということをしています。

ただし、「他の問題を起こしていないか?」という視点を持つのは、とても大切です。具体的なことは、患者さんの個人的な情報のため差し控えさせていただきますが、後遺症を疑って当院に来院された患者さんのうち、別の問題が発見された方も、少なからずいらっしゃいます。そのため、私は、症状が1ヶ月以上続く方に対して、症状に応じて、血液検査や胸のレントゲン検査などをおすすめしています。なお、検査はご本人の同意のもとに行われますので、検査をしたくない、とりあえず薬を飲んでみたい、というご希望も、(ケースバイケースですが)なるべくお聞きするようにしています。

具体的には、息苦しさ、咳などについては、喘息の治療に使われるような吸入薬を、だるい、疲れやすいなどの症状については、漢方薬を使うことが多いです。

仕事になかなか戻れず、つらい思いをされる方も多くいらっしゃいます。そうした方々にも、微力ながら支えになれればと思っています。休職中の傷病手当金の書類なども、もちろん記載することはできます。困ったことはお気軽にご相談ください。
「一人で悩まない」というのも、大切なことだと思います!


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