見出し画像

日本外来精神医学会が創立されました!

今回これまで18年使っていたexite blogからnoteへ移行することにしました。最後に投稿した内容をこちらにも投稿します。
さて、今回は昨年創立された「日本外来精神医学会」についてご紹介します。
この学会は、私が所属している日本精神神経科診療所協会(日精診)によって設立されました。学会創立の目的については、三木和平会長のご挨拶をご参照ください。
昨年開催された第1回大会では、私も二つのセッションに関わる機会をいただきました。

  1. MUSASABIセッション
    まず、「MUSASABI(MUSUBI+MUSASI:MUlticenter treatment Survey and Assessments for Schizophrenia And Bipolar disorder In psychiatric clinics)」というセッションでは、双極性障害研究班長の窪田幸久先生と、統合失調症治療研究班の私が座長を務めました。
    このセッションでは、双極性障害と統合失調症の実臨床に基づいた講演が行われ、活発な質疑応答が繰り広げられました。構成は以下の通りでした。
    座長 窪田 幸久(中央公園クリニック)、勝元 榮一(かつもとメンタルクリニック)
    1.これからも実りつづけるMUSUBIの果実
    阿瀬川 孝治(汐入メンタルクリニック)
    2.双極症のリアルワールドからのエビデンスを発信する- MUSUBI研究
    中川 敦夫 (聖マリアンナ医科大学神経精神科教室)
    3.MUSASIデータの予備的解析 ~薬物療法の観点から~
    竹内 啓善(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
    4.統合失調症の心理社会的治療―外来・在宅医療の重要性
    藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
    5.指定発言 はた よしみ(当事者)、堤  俊仁(つつみクリニック)
    6.総合討論
    (*敬称略)
    無事に良いシンポジウムを立案・実施できたことに、安堵するとともに大きな達成感を感じています。

私自身、EGUIDEプロジェクトチームの一員としてガイドラインの普及活動に取り組んでいますが、どれほどエビデンスレベルの高い診療ガイドラインがあっても、実臨床における多様なケースすべてをカバーすることは難しいと実感しています。
そこで重要になるのが、リアルワールドデータ(実臨床データ)から得られるリアルワールドエビデンスです。日精診の薬理班では、
2016年より 双極性障害外来研究 MUSUBI(Multicenter treatment survey for bipolar disorder in psychiatric clinics)
2023年より 統合失調症外来研究 MUSASI(Multicenter treatment Survey and Assessments for Schizophrenia In psychiatric clinics)
を実施しており、私も両プロジェクトに参加し、MUSASIでは班長を務めさせていただいております。

2.ランチョンセミナー講演
大会2日目には、「統合失調症外来診療における薬物療法の現状と課題 -効果的な治療アプローチの探求-」というテーマで、ランチョンセミナーにて1時間の講演を担当しました。
この講演では、現時点で公表可能なMUSASIの研究結果も交えながら、統合失調症の外来診療における薬物療法の現状や課題についてお話ししました。

3.今年の第2回大会に向けて
そして今年は、第2回日本外来精神医学会が 9月13日・14日 に 神戸 で開催される予定です。
昨年末から、月に一度の準備委員会にも参加しており、より充実した大会となるよう、委員一同で協力を重ねています。昨年以上の盛会となるよう努めてまいりますので、ぜひご期待ください。

また詳細が決まり次第、こちらのブログでも随時ご案内いたします。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

いいなと思ったら応援しよう!