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2022/01/09

なんもわからんことだけがわかる

日曜日
多分晴れ

今日はなにもしませんでした。やらなきゃいけないことだらけなんですけど。

なんもしてないから書くことないのできょう考えたこと書きます。昨日面白いこと書くって言ったけどすいませんできません。面白い話しますって言って面白い話できるならお笑い芸人か何かになってます。

今日のお昼うどん茹でたんですが美味しかったです。うどん好き。うどんって白くていいですよね。うどんって響きかわいいですよね。うどんって発音する時の口の動きもかわいい。うって文字の形かわいい。宇からうを発明するの天才か?…

…何もしてないから書くことないので今日は論考の日にします。以下論考。推敲してないので読みにくいし大したことは書いてません。

青騎士:読書体験を売るという試み

 雑誌の売れない時代になりました。理由は多分雑誌より安くて面白いものが溢れてるからです。雑誌なんてわざわざ読んでる暇がない時代。雑誌が売れないせいで出版不況が長らく尾を引いていました(書籍はそこまで減っていない)。ここ数年になって大手出版社は軒並み業績を回復させていますが、その増えた分の利益のほとんどはもっと安くて面白い雑誌をつくるというアプローチではなく、権利(ライツ)ビジネスで儲けるという手法によって達成されています。ライツビジネスってなんなのかよくわからないのですが、アニメ作ったりして育てたキャラを活用してキャラグッズとかコラボで儲けるということだと思います。
 そんな時代にあって新しく紙の雑誌が創刊されました。青騎士です。私はこの雑誌がかなり気に入っています(なんで気に入ってるかは後で書きます)。版元はKADOKAWA。吸収合併を繰り返して巨大化した企業です。青騎士はASUKA、電撃マオウ、ハルタの三誌の編集部から有志が集って発刊した雑誌です。それぞれKADOKAWAを構成する角川書店(ASUKA)、アスキー・メディアワークス(電撃マオウ)、エンターブレイン(ハルタ)が発行してきた雑誌で、これらの編集部がひとつの漫画雑誌をつくるというのは各ブランドのマンガ文化の混淆が本格化した表れではないかと期待しています。私はいろんな要素がごちゃ混ぜになってたりオマージュに溢れているような作品が好きなので、好意的な現象だと思っています。KADOKAWAの内部事情はしらんけど。ただKADOKAWAならではの雑誌なのではないかとは感じます。

 青騎士は昨年の創刊です。雑誌の売れない時代にわざわざ紙の雑誌を創刊して売るということの意味は一考の価値がありそうです。今まで通りのやり方では立ち行かなくなることは目に見えているから、必然的に工夫しないといけなくなるからです。実際に青騎士は従来の雑誌にはない独自の路線を開拓しようとしていますし、何度もその心意気を宣言しています。
その結果としてやけに分厚い、やけに紙の質が良い、やけに表紙がテカテカしている、広告がない、紙の大きさが珍しいなどの特徴を持つ変な本が生まれました。
分厚すぎるので電子で買ったほうがいいよという声もツイッタで見たことがあります。一理あると思いますが、私は青騎士は可能なら紙で読む方がいいと思います。その理由は電子デバイスより紙の方が細部まで精巧に読めるとか、表紙のテカテカが気持ちがいいとかもありますが、最も核心にある理由は青騎士の魅力は読書体験の提供にあるのではないかと思っているためです。読書体験を得るには紙が一番だと思います。

分厚い本を一気に読むという行為には快感が伴います。それは、ページをめくる興奮や、白黒の紙面を覗くことで得られる没入感によってもたらされる集中と読後の弛緩に由来する感覚だと思います。ただ、ドストエフスキーの罪と罰とか大岡昇平の俘虜記とかを一気に集中して読み切るのはなかなか常人にはできることではありません。普通は集中力が続かないからです。しかし、マンガなら多少量があっても集中して最後まで読み切ることは比較的容易でしょう。
青騎士が採用しているスタイルは、この集中して漫画を読むという体験の価値を最大化させることに特化しています。例えば、紙質がいい。めくりやすければその分読みやすいです。紙がきれいだと紙そのものに意識がいかないのもいい。広告がない。読書体験に販促の広告など邪魔なのです。カラーページが特殊。作品の冒頭2ページだけのカラーといった他の漫画誌でよくあるサービスは提供されていません。一部だけのカラーは読書のテンポを削ぐからです。青騎士のカラーページにはカラー作品だけが載っています。また読み切りが多いことで読後の確かな満足感が積み上がっていきます。そしていろいろなマンガが載っているので、途中で飽きにくいのも読書体験の価値を大きくしています。

今の週刊少年■■■■はラブコメが多すぎてすぐ飽きるし、冒頭のグラビアは正直いらないし、紙の質も安いものを使っている。明らかに■■■■は読書体験ではなくコンテンツを売っています。これが従来の雑誌の立場です。こういう雑誌は嵩張るから電子でもいい。その■■■■の対極にあるのが青騎士だと思います(週刊漫画誌と隔月誌比べてもしょうがないんですが)。青騎士もコンテンツを売っていますが、売り方に問題意識を持っている。誌の設計に思想が宿っているのを感じます。そこが一番の違いだと思います。新しい雑誌を作ってやろうという気骨を感じるから好きです。
時代が変わっていくぞさぁどうするという地点に立った時、単純なインターネットに順応するとか電子化で乗り切るという方式ではなく、インターネットでは得られないものを提供できないかと模索する姿勢も好きです。思想があるのが好きなんですよね。青騎士ほどの目新しさはないですが、まんがタイムきららも同じ理由で好きです。萌え4コマの文化を作ってやろうという気概がある。思想と論理を持って生きている人が好きです。

反面、オマケが一部書店でしか入手できないのはどうにかならんのかと思います。雑誌買いにいくのに交通費かけるのつらい。書籍扱いだから直接おまけをつけることができないみたいな話を聞きましたが素人なのでよくわからないねぇ。でも青騎士買うような人はまんがオタクばかりだろうし特典は欲しい人多いと思います。
KADOKAWA、どうにかしてくれ。

ばしょとる

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