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2017 YAMADA iRENE
山田愛が、びはんパない!間瀬慶蔵です。
このnoteでは、私が手掛けているびはんオリジナル商品の裏話や開発秘話を、記録として残していきます。
どうぞお付き合いください。
半市note.Vol.2
YAMADA iRENE 2017(ヤマダイレーネ)のこと
2019年の夏、びはんで販売したスペインワインがあります。
その名もYAMADA iRENE(ヤマダイレーネ)。
YAMADAはもちろん山田町。
iRENEは東京のスペイン料理専門店の名前で平和の女神の意味だと言います。
スペイン郷土料理イレーネ(東京中野区)
https://www.instagram.com/restauranteirene/
このワインには特別なストーリーがあります。
東京都中央区で海外のワインのインポーターを営んでいるウミネコ醸造の代表の岩間 忠さんは山田町の出身。
ウミネコ醸造
https://www.uminekojozo.com/
ご実家は、びはんオール店からもほど近いところにある山田町の鮮魚店です。
岩間さんの夢はいつか地元・山田町でワイナリーを運営すること。
その岩間さんのご紹介で2017年から毎年、ぶどうの収穫の時期に合わせスペインのワイナリー「FINCA SAN BLAS(フィンカサンブラス)」へワインを作りに行っています。
スペインと山田町とワインの夢
ところで、岩手県とスペインはほぼ同じ緯度に位置していて、山田町とワイナリーのあるレケナもほぼ緯度がいっしょです。
さらに、岩手県にはリアス海岸があり、スペイン西部にもリアス海岸があります。
もともとゴンドワナ大陸だったころは、東のリアス式海岸、西のリアス式海岸、ということで繋がるところもあります。
実は、獲れる海産物も似ています。
牡蠣 = Ostras
赤皿貝 = Zambrinas
しゅうり貝 = Mejillones
真タラ = Bacalao del Pacífico
リアス式海岸で獲れる魚介類とワインの文化。
その文化を山田町でも作りたい、というのが私の想いで、岩間さんが目指す夢にとても共感しています。
バル巡りで開いたワインの味わい
2017年。
当時の私はワインの味もわからず、ワインといえば甘いイメージの飲み物で、料理に合うのかどうかさえ分かりませんでした。
そんな私と山田町で牡蠣とホタテの養殖を営む「明神丸・かきほたてきち」の中村敏彦さん。
明神丸・かきほたてきち
https://khbase.com/
東京からは岩間さんの3人でスペインへ向かいました。
スペインでは、まず、バルめぐりをしました。
マドリッドのバルで食べたピンチョス、生ハム、アヒージョ、それにあわせた色々なワイン...。
スペインでの滞在を続けるうち、私の舌が慣れていき、少しづつスペインワインの美味しさがわかるようになりました。
岩間さんにいろんなワイナリーに連れてってもらい、そこで飲むワインは、本当に美味しいものでした。
樽やタンクに囲まれながら試飲するのは、それだけで興奮します。
おいしいレストランにも行きました。
基本的な味付けは、オリーブオイル、塩、ニンニクでしたが、salsa de soja(サルサデソハ)醤油の要素も加わったものもあり、素材とワインにあわせた料理の奥の深さを感じました。
収穫と仕込みと熟成
FINCA SAN BLASでは、バレンシア内陸部の固有品種でボバルと呼ばれる赤いぶどうを収穫しました。
枝に付いてるぶどうを実と枝にわけ、樽に入れる工程までを行い、それを熟成させボトルに詰め、日本に輸入しました。
2017年に作ったワインがお店に届いたのは、2年後の2019年の夏。
生産数300本。
これが、私にとって初めて仕込んだワインでした。
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