穴馬・軸馬を指数で見える化! 独自指数【KEI指数】とは
毎週、中央競馬の障害戦を除く全レースについて公開している独自指数「KEI指数」
このKEI指数とはそもそもどんな指数なのか、何を目指した指数なのかを簡単に紹介します。
KEI指数とは?
KEI指数を構成する要素
KEI指数とは、出走馬全頭について
血統コース適性
種牡馬のコース適性能力
過去1年でベストのレース走破タイム調教
追い切りタイム
この3要素を評価して指数化したものになります。
指数化のロジックについては後述します。
KEI指数は予想時間短縮をしたくて生まれた
このKEI指数は、競馬予想において非常にポピュラーな要素である
「競走馬の能力」
「血統」
「調子」
この3つをデータから客観的かつ定量的に評価したものであると言えます。
様々なローテーションで出走してくる馬たち、これまで出走したレースレベルもまちまちですし、単純に過去の着順だけでは能力の優劣を判断できないことが多々あります。
血統も、芝向きかダート向きか、長距離向きか短距離向きかといった要素だけではなく、根幹距離が得意だったり、メリハリの効いたペースが得意、末脚勝負が得意といった傾向がありますが、あまりにも情報が多岐にわたり、すべてを把握するのは難しいです。
調子の良し悪しというのはそもそも定量的に評価するのが難しい要素ですし、新聞の調教評価も主観的な評価が多く、どこまで信用できるのかという課題があります。
このような課題がある中で、「G1レースだけ」などであればまだしも、平場のレースなども含めて出走馬1頭1頭について吟味するには、ほとんどの人にとっては圧倒的に時間が足りません。
なので、過去のデータを活用した統計的なアプローチであれば、主観を排除しつつ、出走馬全頭を漏れなく評価できると考えました。
こうした考えのもと生まれたのが「KEI指数」です。
KEI指数は予想支援ツールです
たまに誤解される方がいるので、ハッキリと明言しておきますが、
KEI指数は「予想支援ツール」です。
予想家さんたちが出している「推奨買い目」と同じようなものではありません。
残念ながら「指数順通りに買えば儲かる」といったものではないので、その点はあらかじめご了承いただいた上で利用をお願いします。
予想をする上で、血統の評価、過去レースの結果の評価、調子はどうか、これらの客観的な評価を短時間で入手するためのツールとしてお使いください。
なぜ「推奨買い目」ではなく、「予想支援ツール」に留めたものを提供しているのかというと、それは次のような理由によるものです。
馬券はギャンブルではありますが、私は「予想をする」という行為が競馬の面白さ・楽しさを更に高めるものだと思っています。
予想の視点・観点を見出すために、人の予想を参考にするのはいいと思いますが、誰かの予想に丸乗りして買うだけでは何も面白くないと考えています。
川栄李奈さんも「ひとに左右されてたら、うまくならないよ、競馬。」と言っておりますw
また、中長期的に本当に絶対に確実に儲かる「推奨買い目」を出せるのだとしたら、私は公開せずに自分で買って儲けますねw
KEI指数の算出方法
血統コース適性
血統コース適性は、その馬の父(種牡馬)産駒の過去成績ベースで、該当コースの適性を評価しています。
評価基準は、勝率・連対率・複勝率、単勝回収率・複勝回収率です。
これらのデータをもとにコース適性をS~Dの5段階で評価しています。
S:非常に得意
A:得意
B:やや得意
C:普通、データ不足
D:苦手
全体成績が非常に優秀(平均値が高い)種牡馬とそうではない種牡馬では若干補正を加えているので、仮に同じ率であったとしても評価が変わることがあります。
例えばディープインパクト産駒は全芝コースの平均値が高く、エイシンフラッシュ産駒は逆に平均値が低いです。
このため、ディープインパクト産駒とエイシンフラッシュ産駒が同じ成績のコースがあったとして、ディープインパクト産駒のコース適性はB、エイシンフラッシュ産駒のコース適性はAと評価されることがあります。
また、(そのコースにおける産駒の出走回数が5走以下など)新種牡馬や外国種牡馬、マイナー種牡馬など十分なデータがない種牡馬については、一律C評価となっているので注意してください。
なぜ父のみで評価するのかというと、十分なデータ量を確保できるのが父のデータのみだからというのが主な理由です。
母父については、同一種牡馬についてデータ量が十分に集まらないこと、父より1世代前で影響力が下がるため、評価対象としていません。
能力
能力は、その馬が過去1年間で記録しているレースの走破タイムを指数化したもののうち、ベストの数値をその馬の能力指数としています。
KEI指数の3つの要素のうち、最も重要で比重の高い要素になります。
KEI指数では出走馬全頭の能力指数を比較して相対的に評価しています。
S:非常に優秀
A+:かなり優秀
A:優秀
B:普通
C:やや劣る
D:劣る
指数は、芝コース、ダートコースで別に管理しており、芝コースで優秀なタイムで走破したとしても、ダートのレースに出走する場合は、その評価には反映されません。
レースタイムは当日の馬場状態などにより影響を受けます(芝なら良馬場だと時計が早くなり、重馬場だと遅くなるなど)。
このため、その日行われた全レースのタイムをベースに、指数の補正を行っています。
例えば高速馬場で行われた日の指数はマイナスの評価に、時計がかかる馬場だった日の指数はプラスの評価で補正されます。
これにより、天候や馬場状態の差がなるべくフラットになるように調整しています。
注意点
以下のような場合は能力評価が高く出やすくなるので割引が必要です。
・スプリント戦が主戦場だった馬が中距離以上のレースに出走する場合
・レース経験が少ない馬が多いレースで、レース出走数が多い馬
以下のような場合は能力評価が低くなりやすいので注意が必要です。
・過去1年に出走したレースがいずれも能力が発揮できない状況だった
(長期休み明け、不利、出遅れ、条件不適合など)
・過去1年に出走したレースがいずれもスローペースのレースだった
(スローペースだとタイムが出にくいため)
・過去1年に出走したレースがいずれも下級条件だった
(下級条件だとペースが遅くタイムが出にくいため)
調子
調子は、その馬が記録した追い切りタイム(4Fタイムと1Fタイム)をベースに評価しています。
S:非常に優秀
A:優秀
B:好調
C:普通、追い切り無し
D:不調
能力評価と同様に、コースや馬場状態によってタイムが早くなったり遅くなったりするため、その日にそのコースで記録された追い切りタイムをベースに補正を行った上で指数化しています。
(これが3要素の中で評価を出すのが一番大変です……)
さらに、調教駆けする馬と調教で動かない馬がいるため、新馬戦やデビュー戦の馬以外は、前走、前々走時の追い切りで記録している指数と比較して評価を補正しています。
このため、同じ日、同じコースで追い切りを行い、全く同じタイムを記録したとしても、普段から調教で好タイムを出している馬だとC評価、普段あまりタイムを記録しない馬だとA評価になったりする場合があります。
総合点
総合点は3要素の評価を点数化し、足し合わせたものになります。
能力評価が相対評価になるため、レースによりますが、基本的には以下のように考えられます。
70点以上:好走率が非常に高い
65-69点:好走率がかなり高い
60-64点:好走率が高め
55-59点:好走の可能性がある
50-54点:稀に好走する
49点以下:好走は期待できない
ただし、理由があって総合点が高かったり低かったりする場合(能力評価が高くなりやすい・低くなりやすい条件に当てはまる場合)や、指数に反映されない要素(ハンデ、馬場、脚質、騎手など)によって結果が左右されやすい状況では当てはまらないケースもあります。
これが指数通りに買っても儲からない理由であり、予想をする醍醐味でもあります。
KEI指数でうまく儲ける攻略法
レースによって、KEI指数で穴を拾いやすい条件や、頭を当てやすい条件など、特に当たりやすい、儲かりやすいケースがあります。
例①
調教評価がC評価以下の馬が出走馬の大半を占めている場合
能力評価などに関係なく、調教評価B以上の馬が穴をあけやすい
例②
1頭だけ能力評価が高い(SまたはA+評価で、他の馬はA評価以下)場合
その馬が1着になる可能性が高い
例③
夏競馬または年始競馬で調教評価がSの場合
人気薄だと穴をあけやすい
これらのKEI指数を活用した攻略法については、別に記事を立てて紹介する予定です。
以上、KEI指数の紹介でした。
みなさんの競馬ライフ・馬券ライフに少しでもお役立てれば幸いです。