【fripSide】iR3ツアー岡山公演-感想-

2024年10月27日(日)、iR3ライブハウスツアー2公演目となる岡山公演が行われた。前日の松山公演に引き続きの参加となった筆者はある程度全容を知っていたが、相変わらず「隙の無い」ライブだなぁという印象を覚えた。

会場となる岡山Crazymama Kingdomはビルの4階に位置し、下の階への考慮のためかジャンプ禁止という衝撃的なレギュが課されていた。(恐らくは全会場共通の)ペンライト1人1本規制もあり、飛び回りながらUOをグルグルぶん回すオタクの姿を見ることは出来なくなった。
まぁライブハウスだからね。後ろの人見えなくなっちゃうからね。

そういえば、今回の記事はドロドロとしたお気持ち表明はございません。なぜかnoteがお気持ち表明ツールのように思われているように見えて嫌なので、楽しさ明るさ全開で書いて行きたいと思います！
ライブの感想というよりも楽曲の感想の方が多めになる予感がします。それも兼ねた記事であると思ってお許しください。

整番は150番前後だったので、会場中央部のバー前付近に布陣。あと2列は並べるだろというぐらいの超広々空間がセンターに用意されているという好条件だった。
さて、会場内BGMのtwinkle star knightsの音量が絞られていき、定番のSEからライブが開始される。

1.　Starlit Moment 
「静かな始まりからゆっくりと加熱していく、いつものfripリード曲」と見せかけて、実は星空を思わせる静けさや煌めきを曲全体で感じられるような1曲に仕上がっている。間奏で鳴っているサイレン音から「戦闘前のような緊張感」を感じる人、「どこか"もの悲しさ"や哀愁」を感じる人、各人によってそれぞれであろうが、自分は後者側で受け取っている。
　→fripでサイレン音を聴くと「your breeze」を思い出して、明るいだけじゃない違った感情が沸き起こってくるんですよね。

「眩しい朝日が作り出す"影"に君の存在感じた」
「心の暖かさが示す希望の行き先を」
光と影、冷たい世界と暖かい心　この対比が曲調からも歌詞からも読み取れる所が素晴らしいんですよ。暗く陰鬱とした世界の中で強く生き抜いて行こうというfrip的世界観ですよ。fripSideとしての表現を磨いてきた2人の歌唱力も重なって、3年目,3枚目のオリジナルアルバムの1曲目として完成度の高い楽曲になっていると思います。
ラスサビ後の長い間奏も素晴らしい。サビのエモいメロディをここでも聞かせてくれるなんて。えっ、さらにピアノまで聞かせてくれるんですか？大盤振る舞いにも程があるでしょ。いやー大阪でsat氏による生演奏も楽しみだなぁ。

2.  Unbroken Resolve
こちらが静かな始まりから加熱していく、王道を征くリード曲。間奏のギターがとにかく熱いねー。間奏の前半は大人しくしておいて、後半で4回「オィ」とコールすると丁度いいですよ。
サビで交互に畳みかけていく構成がツインボーカルらしさもあり、カッコ良さもあり、3期の熱さを感じられて、とても良いと思います。your wayの強さを受け継ぎつつ、デジタル味を増したような印象です。
ラスサビの「Ah…」から間髪入れずにギターが入ってアウトロへ。このスピード感も心地良い。ダブルリードの2曲に体中をシバきまわされて、開幕からテンションの上がり方が半端ないっすわ。

ここでMCタイム、ジャンプ禁止のくだりで、真「みなさんはお利口さんやしな。信頼しとるで」
上から目線の関西弁。善き哉

3.  Solitude in Autumn
秋から始まる季節の曲シリーズが始まり、会場が約20～30年ほど巻き戻る。ダブルリードの2曲で上がったテンションを一旦鎮めて、エモさゲージを高めていく時間。
いきなりwinterfadeに突入すると温度差で凍傷を引き起こしますからね。アルバムとしてもライブとしても、この曲の存在は大きいと思います。

fripSideの秋曲は紅葉のような暖色系の明るさと散りゆく"もの悲しさ"を両立させた曲に仕上がっていることが多いですね。
この曲も漏れなくそのような仕上がりになっていて、京都民としては11月の夕暮れ時の嵐山で聴きたい曲だなーと思います。

4.　winterfade
軽やかなピアノからスタートする曲、会場のエモさゲージを高めていくストレートな冬のバラード。2人の歌声をしっとりと聴かせていく曲はこれしかありません。
Aメロ、Bメロとｽﾞﾝｽﾞﾝﾁｬﾝ ｽﾞﾝｽﾞﾝﾁｬﾝと3連音で進行していき、サビ前でダンダンダンと高まっていくのが素晴らしいです。生バンドでは、そこが強く現れていて、あー良いな～となります。

「こんなにも忘れたくなくて…」
「伝える勇気が少しだけ…」
サビには、言葉が途中で途切れてしまったような歌詞があって、そこを2人が哀愁に溢れた歌声で歌ってくれるので、音源で聴く以上の破壊力があります。特に真央様はエモい箇所での表情管理と声の震わせ方が完璧なんですよ。
落ちサビの真央様「行く宛の無い気持ちは揺れる季節を超えて」の所の
「ゆく"あ"てのない"き"もちはゆれる"き"せつをこえ"てぇ"」
クォーテーションマークを付けた所、特に特にエモいです。「超えてー」の所で久しぶりに歌声を聴いて全身鳥肌が立つ体験をしました。
forget-me-notの落ちサビといい、本当に真央様の歌声は沁みるなー、感動してもしきれない、素晴らしい1曲でした。
アウトロも忘れちゃいけないけどねー。

5.　Gratitude to you
「ひ～ら～り」の3音が印象的な曲。真央様が一度ステージから退場し、始まるひーちゃんのソロ曲。
「いや～、ここまで出るのかー」ひーちゃんの高音に底知れない可能性を感じます。音源で聴いてるから、この高音が出るというのは分かってはいるけど、目の前で披露されると、やっぱ感じ方が違いますよね。
AメロからBメロに移行するタイミングでギアが1個上がり、サビでギアが更に上がる。また、落ちサビ後にラスサビを2回繰り返すけど、2回目ではさらに上がりますからね。「ひ～ら～り」の3音が繰り返し登場する曲だけど、全部の箇所で違う「ひ～ら～り」なんですよ。キーも違うし、感情の入れ方も違うんだと思います。
この曲の聴き所は、何といっても落ちサビの「あなたへ」です。この曲の歌詞のあらゆる所で「あなた」という言葉が出てきますが、サビの最高音の箇所で「あなた」の言葉が出るのは、ここが唯一なんですよ。
岡山では半泣きになって、少し声を震わせながら落ちサビを歌っていて、こちらは体中で歌声に込められた想いを受け止めていました。
ファンのことを思い浮かべながら、ひーちゃんが歌詞を書いてくれた曲ということで、思い入れも違いますね。
いつか、そのファンへの熱い想いを泣くことなく、言葉や歌声で表現できるようになったら、更に進化した姿になるのだろうなーと、そんなことを思っています。

ここでMCタイム、ひーちゃんが感傷に浸っているところ、まおまおが気まずいそうに入ってくるの、毎回面白いので毎回続けて欲しい。
(松江)ひ「泣きすぎだって大人に怒られる」

上様「ここまで、しっとりとした曲が続いてきましたが…」
「それじゃあ聴いてください 6. Twinkle Star Nights！」

会場の時代が元に戻る！！！

この曲が発表された時、TLが即解散してるのを面白がって見ていたけど、バンドSideだと切り捨てずに冷静になって聴いてみてください。かなり熱い曲に仕上がってます。

2段サビになっている長所が開幕から現れているんですよ。
「夜空に瞬いている」と、ここは静かな始まりですが、、、
「きらり光るあの星に」で一気に加熱してテンションを爆上げにして、そのままの勢いで間奏へ。いやー素晴らしくライブ映えする曲です。
こういう熱くて勢いのあるバンド曲も3期の現場にマッチしてて、良いんじゃないかなと私は思いますし、この曲でずっと盛り上がってました。

7.　Salvation
さっきまでアツアツだった心を一気に入れ替えて曲へ集中。
この曲こそが好きなんだ！という人には本当に申し訳ないんだけど、自分はDistance2みたいに、王道のfripサウンドに乗る真央様　｛例「願い続いていくー」｝が好きで、しっとりした曲調のソロ曲となると、自分のゾーンからは少し外れた曲に仕上がるのかなーという印象です。(何というか、BPMなのかなぁ)
でも、歌声と歌詞が刺さらないとは一言も申してはおりません。2番サビ後の間奏、ラスサビ後の「何度も立ち止まることを許してくれたね」の部分は勢いもあって熱くてとても高まれますね。そこは「強くて高くて速い」です。　←実は「」内が他noteの引用です。

fripSideの歌詞に出てくる二人称は、基本的に「ファンのみんな」を含んでいると解釈するのが通例とされています。「二人」という歌詞であっても、「私」と「fripSideのステークホルダー(ファンや関係者)」と解釈することはできます。今回のアルバムは、かなり直球な歌詞というか、叙述的な歌詞が多い中で、真央様が抽象sideな歌詞を描いているのが流石といった所か。

個人的に、この曲に出てくる「二人」の解釈として、最も面白いなと思ったのは、「自分らしくガンガン前に出て行きたい真央様」と「迷って一歩踏み出せないまおまお」の内面を、それぞれ別人格と解釈する方法。
その2つの人格で相談して「前に出る」ことを決めて、その道を守り続けると誓った、こういう解釈もアリなのかなーと。

8.　killing bites
えっ、この曲ってこんなに楽しい曲だったんだ。
間奏でFu Fu~と入れたり、サビでUOをグルグル(心の中で)回したりで、かなり熱く盛り上がれる曲だったね。こういうバンド系の盛り上がり曲も、3期の強みだなーと深く思った(繰り返し)。
元々、killing bitesがそこまで好きでなかったから、3期のテイストとして素直に受け入れて盛り上がれたというのもあるかもしれない。それなりにカバーで好感度上がった曲もあるんですよー。

この曲は何といっても2人のパフォーマンスが凄い。「鋭い眼光♪」で客席を強烈に睨み付けてドヤ顔する真央様、「爪が」の歌詞に合わせて、顔の前で爪を立てるポーズをするひーちゃん、これは良いですね。
常々ひーちゃんが「satさんの曲全部好きです」と明言しているけど、確かに細かい音や歌詞まで全部ダンスやポーズなどの細かい動きに反映されていて、曲の聴き込み方や理解度が凄まじいなと思う所です。black bulletの2番Aメロのシンバル音で胸ヒットを当てていたりするのはその代表例。

MC　日替わりコーナー突入
「それでは聴いてください、sister's noise」
9.  sister's noise
えっ、この曲？昨日のregenerationちゃんはどうしちゃったの？
3期の曲が入る日替わりスペースじゃなかったの？
とは思いながらも曲を楽しみ、、、

「もう誰にも壊せないからー」ジャジャジャジャジャジャジャーン

ー暗転ー

「いつか…」

えっ、もしかしてこの入りは…

「今、君が開いてくれた」

10.  magicaride
えっ、マジで、本当にこの曲来ちゃったの？
説明すると、フォロワーさんにこの曲を大好きな方がいて、「今日この曲来たら良いね」「祈ろー」と何度も喋っていたので、この曲が来た瞬間、驚いて感動してしまいました。祈れば来るんだなーと。
この感動のまま、ずっと高まっていた。3本しか持ってこなかったUOのうち、2本を折って光となり輝いていた。(もう1本はwinterfade)
この曲は1期の素晴らしい原曲があって、2期3期と歌われ続けてきただけあって、各々、様々な思い出や感情がつまっている曲だと思います。「純粋にこの曲が好きな人」「原曲に想いを馳せる人」それぞれの受け取り方がある中で、今日この時、magicarideは"曲"として輝いていたと思います。

11  Against the World
変化球。サビで鳴ってるサイレン音と、2番Bメロの真央様「恐れていた　力足らずに全て失うこと」の歌い方がとても好きです。
この曲全体の雰囲気が好きなので特筆すべき事項がこれだけしかない。文章は少ないですけど、この曲超好きです。
あっそうだ、サイレン音に合わせて、サビでゆっくりと空高く、ペンライトを掲げるのが楽しい！

12　Turn Night Into Day
この曲も好きすぎるので、恐らくそのうち、別の記事が出ます。
「another day」の所の音程の動きが超刺さるし、「higher」繰り返しで拳を高々と振り上げるところも会場全体で熱くなれるね。
more than you knowがイケイケイングリッシュソングだったのに対して、
こちらはクールなイングリッシュソング。全く種別が違う印象。
個人的にペンライトが青に揃えられた会場を見たい。

13  an Effect of Fate
元祖3期盛り上がり曲。スペシャルデイではyour wayと組んで会場の空気を1000℃高めていった神曲。
うまく説明できないんだけど、前奏の前奏というか、オタクが「ワィ！」とコールする前の部分？　distance2にもあるんだけど、この部分がある曲すごく好きです。
その前置きの部分で「おっ、effectキタ！」と認知して、デッデッデデッデの所で「キタキタ！」ってなって、よっしゃいくぞー「ワィ！ ワィ！」といくのが楽しい。
言語化できてませんね。感じてください。

14 only my railgun
fripSideにとって最も思い入れの深い曲。それを大切に歌い継ぐという話がMCでありましたね。レールガン曲を使って、いにしえのオタクに3期fripSideにを知ってもらう最後の機会にもなってしまうので、勝負を決めに来たのかなとライブ中聴きながら思っていました。カバーも3期テイストとして楽しむぜ！の気持ちが強くなってたけど、この曲はやっぱり思うところがありますね。

15　Hesitation Snow
イントロのテーンテレンテーンが始まった瞬間に反射的に叫んじゃうのよね
やっぱfripSideのゲーソンは超強いわ。
特にその中でも、哀愁感を漂わせつつ、力強く熱いサウンドを奏でるヘジテは最強格ですわ。原曲はその色がとても強いですね。
3期の方はというと、元気なヘジテ、ukiuki snow等の呼び方がされていて、その呼び方がとても好きなのですが、ライブの盛り上がり曲として、この曲が使われる(新鮮な使われ方ではあるが)のは、そこまで悪くないなーという所。
エモさゲージを序盤で十分に高めているので、そのゲージを消費して、原曲の持つエモさを思い出しつつ、3期ヘジテの熱さを感じて高まっていけば良いのかなーと。まぁ普通にこの曲が好きなので、この曲が流れてるだけでも高まれるんですけどね。

16　Secret Operation
心の中でUOグルグルするのが楽しい！

17　infinite Resonance
心の中でUOグルグルするのが楽しい！
（ここがInvisible Wingsだったら死ぬほど高まれたのになーと思っちゃう。
誰かこの曲の高まりポイントを教えて欲しい、、、）

18　Red Liberation
3期のアンセム。アンコール前に安定の登場
サビ入りのタメで高まっている時にふと気づく…。

飛べねーじゃん！親衛隊ジャンプ封印！！
結果、親衛隊たちは皆、サビでは飛ばずに両手だけ挙げていて、ちゃんとルール守ってる。fripファンお利口さん！！！
(思うと、この会場でyour way来てたらヤバかったな。)

19　future gazer
音源で聴くと、最初のFu..wooが余りに強かったりと、不安な所もあったけど、ライブなら普通に聴けますね。鍛えられたオタクのコールに安定感があって、2期の現場に戻った気分になります。今回、自分の後ろにいるオタクの声がとても大きくて、すっごく支えられた。観衆の一体感というか、そういうところもライブハウスの良いところだなーとか、考えていた。

20　dawn of infinity
3期といえばこの曲。fripファンなら何回聴いても飽きない曲がいくつかあると思うんだけど、この曲もそういう曲の一つだよね。

21　ハイタッチ会
終わりよければ全て良し！の精神。これがあるので、最後まで高まれる。

今回は曲数が20曲と少な目（岡山は「ももたろう」があったので21曲かもしれない）。これは、iR3がアウトロまでこだわった良アルバムであるがゆえですね。1曲1曲が粒揃いで、長くて、すごく高まっていられる。
こんな神のライブにあと7公演も参加できるの、これからも楽しみだなー

番外編
松江：日替わり曲　Regenerationちゃんについて

午後7:18 · 2024年10月28日
日替わりでregeneration の曲名がコールされた時の反応が鈍くて悲しかったので、この曲の聴きどころを言います。 サビの歌唱の裏で鳴っている音です。instrumentalがあるので、それ聴いてもらえれば分かります。　
fripSide - Regeneration＜instrumental ＞(Audio)