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劣化

  最後の長旅は2019年9月1日~9月6日、5泊6日の北海道だった。この時は北海道までの往復は飛行機を利用した。道内はレンタカーで移動した。走行距離は970㎞だった。自宅から自家用車で行った長旅となると、その4ヶ月前2019年5月14日から5月18日、4泊5日で東北各県に1~2駅残った未訪問の道の駅をめぐる旅になる。全行程1344.1㎞だった。北海道から戻って10年間、走行距離162227㎞のプリウスを手放した。ダウンサイジングしてアクアに乗り換えた。例年通り春を待って新車で出かけるつもりだった。ところが予期せぬ出来事が起こった。コロナ禍だ。
 連日容赦なく報道されるニュース、ワイドショー。そこで伝えられるコメンテーターや専門家の話し。新型コロナ感染症はとてつもなく恐ろしい病だと刷り込まれた。恐怖心しかなかった。日々の新規感染者の情報の中に身近な場所での発生が含まれるようになった。包囲網が縮まり締め付けられるような息苦しさを感じた。未知の病として恐怖心は日に日に増していった。
 2012年の退職から2019年までは、雪が解ける3月中旬に一度、ゴールデンウイーク後から夏休み前までに一度、夏休み明けから寒くなるまでに一度と最低でも年に三回、自家用車で旅行をしていた。主たる目的は道の駅全駅制覇だが、家事から解放され、グルメに舌鼓を打ち、極上の湯で身体を癒す。絶景に心を震わせ、神社仏閣で身も心もリセットする。そんな非日常を味わうのも旅の醍醐味だった。芽生えた恐怖心が旅行に行きたい願望を閉じ込めてしまった。家から出ることが罪悪に感じた。巣ごもり生活が続いた。
 1年間延期されたオリンピック、パラリンピックが終わった。その頃ワクチンを接種した人の割合が50%を超えた。政府から「制限の緩和」というフレーズが出始めた。テレビも風向きが変わってきた。伝える情報がアフターコロナを見据えた内容になってきた。この時我が家は二人とも2回のワクチン接種が終わっていた。いくらかポジティブな気持ももてそうだ。これをチャンス到来と捉えた。それでも得体のしれない感染症の怖さを完全に克服できたわけではなかった。新規感染者数の波が低くなる時期に近隣への1泊旅行で閉塞感から抜け出し、ストレスを発散した。これが精一杯だった。
いわゆる第○波、波と波の谷間にタイミングを合わせ、何度か日帰りや1泊の旅行に出かけた。県内から隣県まで足を延ばしてみた。移動は自家用車。サービスエリア、パーキングエリア、御土産屋さん、食事処、宿泊先、どこも感染症対策され、不安は感じなかった。この間に3回目、4回目とワクチン接種も続けた。
 「3年ぶりの・・・」「感染症対策をして・・・」これがキーワードとなって中止や縮小されていたイベントが元に戻り始めた。中止された「GOTOトラベルキャンペーン」に代わる、「全国旅行支援」が開始された。そのタイミングで、関東にある実家に所用で行くことになった。そのまま足を延ばし、北関東の未訪問駅を訪ねてみた。結果的には4泊5日の旅行になった。
 新年を迎えた。2023年だ。世の中の趨勢にのって我が家もコロナ禍以前のリズムに戻す努力をする。まずは、3月に出かけることにした。2年遅れたがアクアを買った時の春に行くつもりだった、伊豆の未訪問駅をターゲットとした。
 3泊4日で1200㎞以上の走る事になる。長距離運転は、2年間のブランクがある。因みに前述の北関東の未訪問駅訪問は4泊5日で1054.1㎞だった。そのうちの800㎞あまりは実家への往復だ。旅行としては自宅から県内、あるいは隣県へ行くくらいの感覚でしかなかった。伊豆に行くとなれば、初日と最終日の移動距離が長くなる。ほぼ1日中車に乗っていることとなる。果たして以前のようにスムーズに行けるだろうか、やや不安な気持ちもあった。

自宅→東北道→圏央道→東名→大山阿夫利神社→道の駅足柄金太郎のふるさと→小田原か箱根に宿泊。
願成就院→道の駅くるら戸田→道の駅伊豆月ヶ瀬→修禅寺→修善寺観光→修善寺温泉か長岡温泉泊
鎌倉観光→横浜宿泊
首都高→ベイブリッジ→東京湾アクアライン→道の駅木更津うまくたのさと→道の駅いちかわ→外環道→東北道→帰宅

 このような計画を作った。大山阿夫利神社や鎌倉観光は長時間の移動を分割するための途中下車的な観光スポットの心算だ。ところが2年間のブランクが出発前から足を引っ張り始めた。大山阿夫利神社のケーブルカーが定期点検のために運休となる。道の駅などの施設の定休日は確実にチェックするが、ケーブルカーのような公共交通機関が止まるのは想定外だった。
所蔵している国宝の仏像が見たくて行こうとしていた、願成就院の国宝館も定休日だった。こちらも、お寺や神社は年中無休と思い込んでいてノーチェックだった。さらに名前に魅かれて予約しようとしていた箱根湯本の富士屋ホテルが、思い描いていた富士屋ホテルではない事も判明した。いろいろケチがついてしまった計画。いずれも出発前に気づいただけラッキーだったとポジティブにとらえた。行きたい道の駅は変わらないので、宿泊地を変更して、新たな観光スポットを追加しなければ成立しない。そこから紆余曲折、二転三転、2週間ほどかけて、プランを練り直した。

自宅→東北道→圏央道→東名→道の駅足柄金太郎のふるさと→箱根神社→箱根泊
道の駅くるら戸田→道の駅伊豆月ヶ瀬→修善寺観光→パノラマパーク→長岡温泉泊
鶴岡八幡宮→長谷寺→高徳院→鎌倉泊
首都高→ベイブリッジ→東京湾アクアライン→道の駅木更津うまくたのさと→道の駅いちかわ→外環道→東北道→帰宅

計画は様変わりした。ホテルを予約し、電子マネーをチャージ、アクアの給油など準備を整える。もうひとつ2年のブランクが災いしたのが荷造りだ。今年は例年になく暖かい日が続いている。服装の選択に迷う。その結果、荷物が必要以上に増えてしまったのだ。小さくなったマイカーがいっぱいになってしまった。プリウス時代は「旅慣れている」そんな言葉がピッタリの荷物の状況で、車内はゆとりたっぷりだったのに。

2023年3月6日8時15分、予定より15分遅れて出発した。9時58分、159.8㎞。鏡石PAで1回目の休憩。天候にも恵まれ順調に進む。久喜白岡JCTから圏央道に入る。11時54分、340.2㎞。菖蒲PAで昼食。12時30分出発。海老名JCTで東名高速に入る。大山阿夫利神社に行くには伊勢原JCTで新東名に行かなければならないが、まっすぐ大井松田ICを目指す。14時06分、461.8㎞。2020年3月の第52回登録、神奈川県4番の道の駅「足柄金太郎のふるさと」に到着。14時31分まで滞在。

 このあとだった。さほど疲労感があったわけではなった。NAVIの指示は有料の小田原厚木道路を通り、国道1号箱根新道というルートだった。道の駅から国道255号を南下、小田原東ICに差し掛かった。高架になっている小田原厚木道路に入るには、高架の下を通り過ぎてからすぐに右折して高架の本線に合流する側道的な車線に入らなければならない。NAVIは「この先右折です」「次の信号を右折です」と適確に案内してくれている。が、合流車線に入るための右折レーンは、高架の手前から始まっていた。そして見た限りやや右斜めに車線が作ってあった。気づいた時は遅かった。走っているのは直進のレーンだった。右折レーンには数台の車が並んでいた。曲がれなかった。右折しそこなってしまった。こんなことは初めてだった。気が動転してしまった。NAVIはすぐに進路を修正し、左折、左折、左折で引き返すような指示をしたようだ。右折のため2車線の中央寄りを走っていたので左折は出来なかった。直進した。再度NAVIは進路を修正したようだ。今度は次の信号で右折する指示だった。冷静ではなかった。左折の次は右折、このNAVI指示が理解できなかった。「どこに行かせるつもりだ」と反応してしまった。右折もせずに直進を続けた。気づいた時車は小田原の市街地の中心部に差し掛かっていた。小田原駅のすぐ横を通った。車が進むたびに指示を変更するNAVIにはイライラした。幸いなことに運転操作については冷静さを失っていなかった。繁華街で信号があり、歩行者や自転車が通行する道。駐車している車をよけるために反対車線にはみださなければならない道。車の隙間に二輪車が割り込んでくる道。運転操作は誤らなかった。もう手持ちの地図でも現在地はわからなくなっていた。NAVIはその都度対応して指示を変更するが、そのたびに到着予定時刻が遅くなってゆく。少し冷静さを取り戻したようだ。なんとなく海の方に向かえば、海沿いに東海道と呼ばれた国道1号がある。そんな考えが頭の中に浮かんできた。そして奇跡が起こった。思い通り国道1号線にたどり着けたのだ。何事もなかったかのように国道1号で箱根方面に向かう。NAVIの指示も案内もようやく落ち着いた「もう大丈夫だ」沿道には早咲きの桜が開花していた。やや色の濃い桜の花が慰めてくれているようだった。
 そんな景観に油断したわけではなかった。小田原厚木道路が小田原西ICで西湘バイパスに合流する。その西湘バイパスが終点になる箱根口ICに差し掛かったときだった。国道1号を走っている。道は進行方向で三方向に分かれている。右は国道1号。中央が国道1号箱根新道。左は西湘バイパスの入り口方面に戻る道だ。一番右、国道1号は道なりのイメージだ。道幅も広い。中央の箱根新道に続く道はやや細い。後になって地図で確認したが、西湘バイパスがそのまま道なりで箱根新道となる。そこへ合流する側道的な道だった。「三つに分かれている。今度は間違えないようにしなくちゃ。真中の道を行く」指差呼称こそしなかったが、声に出して確認したつもりだった。
どっちも国道1号だけど新道の方が走りやすい。国道1号箱根新道と呼ばれる道を行くつもりだった。NAVIもそう指示している。またしても間違ってしまった。吸い込まれるように右側に行ってしまった。ここはすぐ気が付いた。意地もプライドもなくその場でUターンする。やや強引な走り方で失敗を取り返す。そんな出来事があって道の駅から神社までの36.3㎞に1時間23分かかってしまった。



 15時54分、498.1㎞。2番目の目的地箱根神社着。40分ほどかけて、明日以降の旅の安全を祈願する。16時37分、498.6㎞。宿泊するホテル着。波乱含みの初日が終了した。

 2日目。9時10分過ぎにホテルを出発、道の駅くるら戸田を目指す。ここは過去に行こうとしたことがあった。2017年当時の旅日記を引用する。

 NAVIには有料の伊豆中央道がない。実際の道路状況とNAVIが表示し指示している地図の道に大きな隔たりがあった。NAVIの指示通りの心算で走っている。料金所のゲートを通過する。そのまま進んでいくと、NAVIの示す現在地の車の位置には道路がなくなってしまった。「間違った!」気づいた時はすでに遅かった。有料の自動車専用道路ではUターンは出来ない。リカバーするにはせっかく料金を支払った有料道路をはずれ、大きく迂回して、再度料金所を通過しなければならない状況だった。 あたりは薄暗くなっていた。「やめよう!・・・道の駅には行かない」車内で大きな声を張り上げ、NAVIにセットしてあった「戸田郵便局」を消した。NAVIは何事もなかったかのように次なる目的地までのルートを表示した。

 この時はプリウスにのっていた。車を購入した2009年からNAVIの地図はアップデートしていなかった。手持ちのマップも同様だった。今回はアクアに乗り換えている。NAVIの地図は2019年のものだ。前回は目的地となる道の駅がなく、近くの目的地として戸田郵便局をセットしていたが、今回は道の駅をセットしてある。手持ちのロードマップはこの旅行のために新規で購入したものだ。これらのことが幸いしたのか、前日の箱根神社での参拝のご利益なのか迷うことはなかった。途中、瞽女(ごぜ)展望台という駿河湾を見下ろす風光明媚なところで一休みする余裕があった。10時44分、558.6㎞。2014年10月の第42回で登録された静岡県23番の道の駅くるら戸田。リベンジ。


 テレビのニュースで開花が騒がれるのはソメイヨシノだ。全国で一番早く咲く予想の東京もまだ開花宣言は出ていない。ただ、桜の種類は多種多様だ。早咲きの桜なのか、道の駅駐車場は既に8割くらい花をつけた桜の木があった。


 11時42分、578.8㎞。修善寺に到着。迷うことなく目星をつけていた駐車場に車を停める。修禅寺、独鈷の湯、竹の小径など見どころを徒歩で回り昼食も済ませる。




 13時35分、585.9㎞。2019年6月の第51回で登録された静岡県25番の道の駅伊豆月ヶ瀬。


 14時23分、600.4㎞。伊豆パノラマパーク到着。ここは妻が行きたいといった場所。外すわけにはいかない観光スポット。ロープウェイで山頂の碧テラスと呼ばれる富士山と駿河湾を望む絶景山頂リゾートに上がる。
謳い文句通り、遮るものは雲だけ、富士山の絶景が間近に見えた。見下ろせばそこには駿河湾が、日の光を反射してキラキラと光っている。


 時間に余裕があるので、少し歩くことにした。ここを拠点としたいくつかのハイキングコースもあるようだが、リゾート内の見どころとして紹介されている範囲内を端から端まで見て歩いてみた。長時間車内で同じ姿勢を保持していたので、背筋を伸ばして歩くのは気持ちが良い。木々からの木漏れ日が織りなす良い雰囲気との相乗効果で、身体によい影響をくれた。すっかりリラックスできた。葛城珈琲の売店でコーヒーを購入、ウオーターラウンジに腰を下ろして、心行くまで富士山の景観を楽しんだ。旅の醍醐味を味わえた瞬間だった。16時20分、601.4㎞。宿泊地、伊豆長岡温泉着。

 3日目。試しにNAVIに自宅をセットしてみる。沼津ICから東名高速、圏央道、東北道というルートで510.2㎞、6時間49分と表示された。やはり直接帰るのは無理なようだ。計画通り鎌倉に向かう。来た時と逆コース、まず国道1号で箱根に向かう箱根新道から西湘バイパスで東に進む。10時37分656.5㎞。西湘PAで休憩。その後は、海沿いの国道134号。
 鎌倉に来るのは40年ぶり。その頃は関東在住だったので、もっぱらJRを利用していた。車で来るところではないと思っていた。NHK大河ドラマの影響で、帰宅への中間点として鎌倉を選んだ。車を乗り入れるにあたって事前にリサーチした。古くから開けた場所なので狭い道が多いようだ。また、坂道も多数あるとのことだ。そのとおりだった。交通量が多い。車だけではなく、多数の歩行者がいる。観光客だろう、写真を撮りながら歩いている。ものを食べながら歩いている。お喋りしながら、横に広がって歩いている。こんな歩行者に気を使いながらNAVIの指示を忠実に守って走る。ここで道を間違って、頭に血が上ったら、取り返しがつかない事態なってしまう。 


 11時51分、689.8㎞。鶴岡八幡宮着。帰路の安全を祈る。
13時14分、692.4㎞。チェックイン日の正午から使用可能という宿泊施設の駐車場着。車を置いて徒歩で観光する。ここは江ノ電の由比ヶ浜駅に近い場所だ。


 長谷寺、高徳院を観光した。そのまま徒歩で海に行こうと考えたが、疲労感があった。宿にチェックインした。この間、車から離れてしまったので、時間の記録は怠ってしまった。

 4日目。最終日。9時5分、チェックアウト。NAVIの指示通りに朝比奈ICから横浜横須賀道路にのる。その後、路線名はわからないが、ずっと有料の自動車専用道路を走る。名前だけは聞いたことがある大黒PAに寄って見たかったが、怖くて車線変更が出来なかった。そのままベイブリッジを渡った。東京湾アクアラインに入る。


 10時19分、748.0㎞。海ほたるPA着。千葉県にはいる。


 11時24分、770.5㎞。2017年4月の第47回で登録された千葉県28番の道の駅木更津うまくたの里。12:08、793.5㎞。市原SA着。昼食。
 最後の目的地は道の駅いちかわ。事前のリサーチで公式のホームページをチェックした。そこに、外環自動車道高谷方面から7枚の写真入りで道の駅に行く方法が明記してあった。勿論印刷して持って行った。行くのが難しい駅、そんなイメージが頭の中にあった。館山道から京葉道路にはいる。高谷JCTだったのか京葉JCTだったのか、未だにはっきりわかっていない。外環道に入れなかった。NAVIは進むべき道を青色で示す。そこからは外れなかった。青く指示されたルートを走った。結果的には京葉道路からも外れ一般道にいた。冷静だった。NAVIが指示したリカバリーが即座に理解できた。「戻れだ!」左折を繰り返し行きたい方向に向かう。外環道には入れなかったが、案内図の1枚目の写真の場所が見えてきた。「しめしめ、うまくいったようだ」順調に写真を確認しながら進む。


 13時39分、848.3㎞。2017年11月の第48回で登録された千葉県29番の道の駅いちかわ着。今回の旅行の目的地は全てクリアできた。ソフトクリームで乾杯。


 14時12分、帰路につく。家に帰りつくまでが旅。休憩をとりながら北に向かう。15時6分、距離不明。羽生PAで休憩。16時52分、1037.6㎞。那須高原SA。17時54分、安達太良SA。給油。19時7分、1200.1㎞。菅生PA。夕食。20時13分、1232.2㎞。帰着。

 初日に道を間違って落ち込んだ。2日目以降は迷うことなく、計画通りだった。ところが最後の最後、再びミスコースが発生した。ここは帰宅して冷静になった今でも、なぜ間違ったのか、どのように間違ったのかは理解できていない。そしてこの最後の目的地でのミスコースが致命的だった。旅全体の思い出として、道に迷った記憶が大きく残ってしまった。
 計画時点での思い込みからのチェック漏れは、ポジティブに考えて、ルート変更でのりきった。しかし、旅行中の失敗はネガティブな思い出として脳裏に焼き付いてしまった。幸い車の運転操作、対人対物に対する注意力、全体的な集中力は維持できていた。勿論1200㎞以上を走り切る体力、気力もおちていなかった。長距離は2年ぶりだったが、週に5~6日は運転している。運転操作は問題なしだ。ただ、生活圏を抜け出るような場所、NAVIをセットしていくようなところにはほとんど行っていない。車がプリウスからアクアに変わりNAVIも新しい機種に変わった。ディスプレイの地図の表示はほとんど変わりないが、曲がる地点の拡大表示や音声によるガイドのタイミングが微妙に違う。県内や隣県への旅行時にもNAVIは使ったが、この差異が即刻影響するような交通量、道路状況ではなかった。微妙なタイミングのズレは問題なかったのだ。コロナ禍以前は、航空機で移動し、レンタカーを借りてもすぐに順応できていた。コロナ禍の2年間のブランクはそのあたりの微妙な感覚への適応力、順応力を劣化させてしまったようだ。加齢とともに劣化のスピードは加速度的にアップしていく。それを維持したり、取り戻したりするのは並大抵の努力ではない。まだまだ自家用車で長距離ドライブしたい気力は衰えていない。今回の教訓を糧として、次回以降の計画に反映して行こう。
 


 最後に、この旅行での未訪問駅の新規訪問は5駅でした。全道の駅1198駅中877駅、制覇率73.2%となる予定だった。新規訪問した5駅を道の駅の訪問済みを管理するサイトに登録した。ところが、制覇率は72.8%となった。おかしいな。確認すると、出発直前の2023年2月28日に国土交通省から道の駅の第58回登録が発表されていた。新たに6駅が追加された。全国で1204駅となっていた。道の駅の登録は春と秋だった。意表を突かれた感じだった。気づいていなかった。全駅制覇までマイナス5駅の予定が、プラス1駅になってしまった。こんなチェック漏れのエピソードがこの旅行のオチとしては最高、最適と妙に納得して旅日記は終了します。

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