見出し画像

【呪術廻戦】乙骨と五条のご先祖様!菅原道真の怨霊っぷりを解説【特級呪術】

「菅原道真(すがわらの みちざね)ってどれぐらいヤバい怨霊なの?」

呪術廻戦に登場する人気キャラクター、乙骨憂太(クソ強い)と五条悟(クッソ強い)は 菅原道真公と血縁関係にあることが明かされています。

三大怨霊と名高い菅原道真公の血をひく2人は作中での最強格筆頭です。
そんな菅原道真公(以下道真)について、皆さんはどれくらいヤバい怨霊なのかご存じでしょうか。

・そもそも…だれ?
・なんで悪霊って呼ばれてるの?
・悪い人だったの?

今回は菅原道真の生涯と、どうして三大怨霊となったのかの経緯をご紹介します。

菅原道真さん クッソ優秀


道真公は845年 京の都で生まれます。

菅原氏は代々続く学問の家系 英才教育を受けて、文章生(もんじょうしょう)に当時では異例の18歳で合格します。

・祖父 20歳
・叔父 23歳

で試験に合格したことを考えると、道真の秀才っぷりがうかがえます。
道真は33歳で、現在でいう漢文学、中国史の大学教授:文章博士(もんじょうはかせ) 代々菅原家が経営してきた私塾の運営も引き継ぎ、地位を得ます。

この私塾を巣立った学者には優秀な人が多いのですが、、 菅原門下の影響力が強まることを恐れた他の学者たちから嫌われるようになるのです。

道真 大宰府に流される

学者として活躍する一方…道真は政治家としても宇多天皇に重用されます。 学者が政治家として天皇に重用され、出世するというのは大変珍しいことでした。

そうなると道真を妬む人間がでてきます

その人こそ藤原時平(ふじわらのときひら) 当時絶世の藤原一族出身の貴族です。

当時の道真の官職は右大臣 その1つ上が左大臣 これが時平の役職ですが、そんな有力貴族の藤原氏や他の貴族は恨んでいました。

「モブ学者がえらっそうに、いい役職になりやがって…」

藤原時平を中心に、道真を政界から追い出そうとする動きが強くなり、ついに事件が起こります。

告げ口作戦 実行

現在でもよくある、告げ口作戦です。時平は醍醐天皇に

「道真は醍醐天皇を廃し、親戚を天皇にしようとしてる。あいつやばい。」

と告げます。 現代でも、この不毛なやりとりをよく見かける気がします。

当然ウソです。現時点で根拠のある資料がないことから、でまかせだった可能性が高いと言われています。有能だったことも災いします。

「噂がホントか分からんけど、こいつ有能すぎるしな…せや!」

と醍醐天皇は道真をクソ田舎の大宰府(今の福岡)に左遷してしまいます。

道真公 怨霊になる

大宰府送りが決まった道真は歌を歌います。

「東風吹かば においおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」

「東風が吹いたら、都の梅の花のにおいを大宰府まで届けておくれ。主人である私がいなくなってからでも、春を忘れないでくれ」

本当に無念だったことがわかります…

勉学が大好きだった道真にとって、当時、大宰府には学問に触れるための書物がなかったことも大いに嘆いたことでしょう。

大宰府にとばされて2年後 903年2月25日、菅原道真は病にかかり亡くなりました。

道真さんの怨霊 始まる

怨霊伝説の始まりです。

道真の死後、都では異変が次々と起こります。 何が起きたのか見てみると、

・道真を陥れた時平 ⇒ 病死
・醍醐天皇の皇太子 ⇒ 死亡
・そのまた皇太子⇒ 死亡

めちゃくちゃ死んでる…

これに驚いた醍醐天皇 道真を大宰府に流した証拠を焼き捨てるというツイート全消し作戦を実行するのですが…

道真さんの怨霊 本気を出す

しかし、都でこの後に起きたことは…

・疫病(えきびょう)流行り始める
・宮中 落雷が落ちる
・病気 + 落雷で死亡者多数
⇒そのショックで醍醐天皇も死亡

死屍累々すぎる…

雷が電気だと発見したのは20世紀アメリカのフランクリン 現在の感覚であれば「偶然だぞ」となるところですが、 当時の民衆は考えます。

「これは道真公の祟りなんじゃ…祭らなきゃ(使命感)」

怨霊となった道真の霊を鎮めるために北野天満宮を建てて彼を祭ることになります。

道真さん 祀られる

このような経緯があって

学問の神様 = 道真公 = 雷の神様 = 天神様

となったわけです。

「天満」とは道真の「怒りが天に満ちた」というお告げに由来するといわれています。当時の人が神様として祭って、怒りを鎮めようとしていたことが分かりますね。

関係ないですが、不気味な童謡「とおりゃんせ」の歌詞である 『天神様の細道じゃ』というのも道真のことです。

怨霊力…53万…!?スカウターの故障か…

それでは道真についてまとめてみましょう。

・めっちゃ優秀
・貴族の嫉妬で田舎に左遷
・歌を詠むくらい悔しかった
・そのまま病死
・怨霊化(と皆に言われる)
・関わりのある人物が死にまくる
・疫病が流行る
・雷が落ちる
・民衆に「許して…許してクレメンス…」と祭られまくる

これは三大怨霊ですね…

人の恨みが呪術の強さに繋がるのであれば、歴史上でもかなり上位に食い込む逸材、それが道真公なのです。

実際、現在では1万2000社の天満宮が存在します! 一都道府県あたり250社以上、登録されていない社も数えれば、当時どれだけ恐れられていたのかが分かりますね。 乙骨と五条が作中で鬼強いのも納得してしまいます。

まとめ

死後怨霊となった道真を鎮めるため、天満宮が造られたわけですが… 時が経つにつれて、道真は怨霊としてではなく、学問の神様をはじめとしたさまざまな神様として、人々から信仰されるようになります。 道真公には安らかに眠っていただきながら、本編では乙骨と五条に力を与えてほしいところですね。

いいなと思ったら応援しよう!