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原点復帰の哲学
SNSを見てると、
「こうすればうまくいく!」
という情報が
山のように流れてきますよね。
ネットで検索すれば
「誰も知らない〇〇」
「最新情報・最短ルート」
が無数に出てきます。
このような
情報の多い世界だからこそ、
選択肢が増えすぎて
かえって動けなくなる
なんて事がよくあります。
僕もかつて、そんな状態に
ハマったことがありました。
「この選択は本当に合っているのか?」
と不安になり、考えるだけで
時間が過ぎていく。
中途半端にいろんなことを試すものの、
本質的な成果が出ない。
そんな時、僕を救ってくれた
考え方がありました。
それが
「困ったら原点に立ち返る」
ということです。
原点に立ち返るってどういうこと?
この考え、世間では
「ゼロベース思考」
「第一原理思考」
などと呼ばれるもので、
要は、物事を
"ゼロ"から考え直す手法です。
具体的に言えば、次のような問いを
自分に投げかけます。
「そもそも何を目指しているんだっけ?」
「なんでこれをやろうと思ったんだっけ?」
「最初にやりたかったことって、これだったっけ?」
シンプルな問いですが、
これが意外と強力なんです。
原点に立ち返ると無駄な行動が見えてくる
原点に立ち返ると、無駄な行動や
やるべきアクションがハッキリします。
例えば以前、SNS運用に
めちゃくちゃ力を入れていた
時期がありました。
「毎日投稿しなきゃ」
「インプレッションを増やさなきゃ」
と必死にコンテンツを
作っていたのですが、
ふと
「そもそも何のためにSNSやってるんだっけ?」
と自分に問いかけてみたんです。
その本質的な答えは、
「本当に届けるべき人に、
自分の思想や考えを伝えたい」
でした。
でも現実はどうだったか?
いいねの数を増やすため、
バズりそうな話題を無理に絡めて投稿したり、
他人の投稿をリサーチしすぎたりしてました。
気づけば自分の本来の目的と関係ない
無駄な情報収集に時間をかけたり
表面的な「いいね数のための投稿」
をしていたんです。
ここで、
「これって僕が本当にやりたかったことだっけ?」
と考え直しました。
その結果、
「もういいね数は気にしない。
まず自分の考えをシンプルに、
伝えるべき人に届けよう。」
と決め、投稿スタイルを変えました。
その変化は自分にとって
大きかったです。
「バズり」を狙わなくなった分
自然体での発信ができるようになり、
精神的に楽になりました。
結果、考えに共感する人が集まり、
自然と人との出会いや
ビジネスチャンスにも恵まれる
好循環が起きたんです。
なぜ原点に立ち返ると迷いが消えるのか?
僕が思うに、原点に戻ると
「行動の優先順位」が見えてくるからです。
具体的には、
=================
1:目的は何か?
→ 自分が求めている本質的なゴールは何なのかを思い出す。(原点)
2:手段は何か?
→ その目的を達成するための手段をリスト化。
→絶対に必要なプロセスにフォーカスする。
3:不要な行動はないか?
→ 目的のために「必要ではないもの」を消していく。
→それは絶対に必要な要素なのか
→もっと別の手段・アイデアはないのか
=================
このようなプロセスを踏みます。
「原点を見直す」ことで、
本当に必要なものが
クリアになるんです。
この考え方は、
日常生活にも応用できます。
たとえば、「スマホの通知」
現代人はLINEやSNSの通知が
バンバン届くたびに、なんとなく
開いてしまいますよね?
でもちょっと立ち止まって
「そもそも、なぜこの通知を
見る必要があるんだろう?」
と考えてみると、
本当に今、確認する必要があったのか?
と気づくことができます。
LINEのグループチャットで
「了解です!」「ありがとう!」
といった連続のスタンプ通知を
わざわざ開く必要はありません。
SNSの
「〇〇さんがあなたの投稿に
いいねしました!」
という通知を見たところで
変化が起こるわけでもありません。
この「通知を見る」という行動の
“原点”は何か?”と考えると、
多くの場合
「大事な連絡を見逃したくない」
という心理が働いています。
でもLINEやSNSの通知が
“本当に大事な連絡”であるケースは
ほとんどありません。
だから不要な通知チェックは無くして、
「大事な連絡」を自分なりに定義して
見逃さない程度の仕組みを考えた方が
合理的なわけです。
(過去を振り返っって
大事な連絡が来る時間帯を分析して
その時間帯だけ通知チェックするなど)
このように自分の行動の
"原点"は何なのか考えると、
「これはやらなくても問題ないな」
「今の自分にとって必要ないな」
と気づくことが多いです。
『バガボンド』から学ぶ武蔵の哲学
「立ち返ることの重要性」
を学びたい人におすすめしたいのが
どこぞのビジネス書なんかではなく、
井上雄彦さんの『バガボンド』です。
主人公の武蔵は、
強さを求めて戦い続けますが、
物語の後半で
「そもそも強さとは何か?」
を考え始めます。
自分が戦い続けてきた理由、
求めていたものは何だったのか?
その問いの中で、
武蔵が原点に立ち返る場面が
たくさん出てきます。
・自分はなぜ剣を握るのか?
・強さとは?天下無双とは?
・本当に目指しているものは何か?
こうした問いかけのシーンは、
まさに「第一原理」に通じる考え方で
非常に臨場感高く
深い精神性を学ぶことができます。
人生哲学の教科書としても
超おすすめなので
皆読んでみてほしいですね〜。
(ちょっと過激な描写も多いけど)
原点に返るで、行動はシンプルになる
まとめると、
・困ったら、原点に立ち返ろう
・そもそも、なぜこれをやっているんだっけ?と問いかける
・不要な行動が見えて、自然と優先順位がつく
もし今、何かに迷っているのなら、
「原点に返る」という考え方を
ぜひお試しあれ。
そうすれば、必要なものは
思ったよりも少なくて済むかもしれません。
不必要なものを求めすぎてると
気づくかもしれません。
焦らなくて大丈夫。
いつでも帰る場所は、自分の中にあるので。