ファーメンテーション・コーチング誕生秘話(2)
前もってアポイントをとり、通院が終わってからその方のお店を訪れました。最後にお会いしたのがもう数年前でしたので、実のところ、その方の顔の記憶も薄れていました。曙橋の地下鉄の入り口を通り過ぎ、お店の前で少し深呼吸をしてからお店に入りました。
この方は私よりだいぶ年上の方です。しかしながら目の前にいる方は7年前より若々しいくらいでした。久しぶりの再会にもかかわらず、喫茶店にお誘いいただきいろいろと話を聞いてくれます。精神的に弱っているときに一番つらいのは「勝手な解釈をされること」と「悪意のない励まし」です。話をしながら「やはりお会いしてよかったな」と思っていると、その方が唐突に、
「水素吸いに行こう!」
私は面喰ってしまいました。水素を吸うという行為が想像できなかったのです。実際、その方にお会いするのは3度目。悪い人であればこちらの弱みに付け込んで何か悪いことをたくらむことだってできます。躊躇する気持ちでいっぱいでしたが、少し考えた後、
「是非、行きましょう」
そう答えていました。気持ちは躊躇していたにも関わらず、何のためらいもなく言葉がでてきたことを今でも不思議に思います。その方の車で銀座に行き、水素吸引を1時間半行いました。説明のDVDを見ながら、睡魔に襲われ今まで感じたことのないくらい深い眠りに落ちて行きました。目が覚めた時、私の精神も身体も生まれ変わったようで実に爽快な気持ちでした。誠に不思議な体験でした。水素のことはよく知りませんでしたが、身体の中にある酵素を活性化させ、身体の機能を良くさせる効果があるとのことでした。
理論的な説明に私はなんとなくうなずくとともに、それ以上の実感として生まれ変わったような爽快感を味わっていました。病んだ私に元気をくれたのです。家に帰ってネット検索をするといろいろな情報サイトが出てきました。「水素水は身体に効く」、「水素水は本当に身体に良いのか?」、相反する記事があふれていました。(水素水の記事が多かったですが)
その中で私の目を引いたのは慶応大学の水素ガス治療開発センターの記事でした。水素が実際医療に役立てられているのです。また、水素吸入治療法は厚生労働省の先進医療Bとして、2016年11月30日に承認されていました。恐るべし水素。
(続く)