12.素直さ(子供たちから学ぶこと)
名画座支配人の大澤です。
人が成長するために大事なこと。それは「素直さ」であると私は思っています。「素直さ」と聞いて皆様はどんなイメージを持ちますか?
「従順」「可愛さ」「ピュア」、一方で「自己主張がない」「優柔不断」
そんなことをイメージされたかもしれません。
最近新聞記事で「こどもの詩」という記事を読みました。保育施設や幼稚園で先生たちが聞いた印象的な子供たちの言葉です。
年長園児「先生、髪切った?」
先生「うん、切ったよ!似合う?」
年長園児「うん・・・・でも明日は昨日の髪型にしてね」
先生は自分でも髪を切りすぎたなと思っていたそうです。園児の受け答え、まさしくアサーティブネスです(笑)
園児「先生、おはよう。今日も元気?」
先生「うん、元気だよ」
園児「それならよかった!」
こんな受け答えが職場で出来たら一日上機嫌で仕事が出来そうです。
先生「(考え事をして少し悩んだ様子)」
園児「先生どうしたの?おとうさんと喧嘩でもしたの?」
この園児の言葉で先生の悩みは吹き飛んでしまいそうですね。
人は大人になるとあれこれ考えすぎて、ある意味ずる賢い存在になっていきます。人にうそをついたり、だましたりすることさえあります。もっとひどいのは自分自身にうそをつき、だますことです。そのことを「自己欺瞞」と呼びますが、自分自身にうそをついたりだましたりが続くとそれは「自己正当化」に変わっていきます。自分にうそをつきながら自分は正しいと賢い脳が働くのでしょうね。ここまでは誰しもあることだと思います。ただこの状態が続くと人は他者を非難し始めます。
「あの人がいなければ」
「何故、あの人はあんなことをするのだろう」
自分のことは差し置いて他人のことばかり気になり始めたらこの世で生きていくことは苦痛そのものになっていきます。そしてこれが自己成長を止める原因になっているのです。
「素直さ」、これは人生を生きていく上でのものすごく重要な要素であるのではないでしょうか?記事に出ていた子供たちの言葉は謀略も策略もない心からの言葉でしょう。だからなんとなく心の中がほっこりするのではないでしょうか。子供はこの素直な心を持って成長していきます。大人である我々がその成長を後押しするための言動をとると共に我々自身が彼らから「素直さ」を学ぶ意味があると私は記事を読んで思いました。最後に私が一番印象に残った子供の言葉を紹介します。
家の窓からごみ収集をしている人たちに向かって、
2歳の園児「ごみ、ありましたか~」
目の前にその情景が浮かんで朝から微笑ましい気持ちになったことに感謝!