【ブリッジ】JAPAN CUP④高い台で介入を受けたときのスラムトライの方法
日本語教育能力検定試験に合格して嬉しいです。日本語を話すのは苦手です。
R4は海外チームが相手でした。海外チームはビッドが日本とは少し考え方に違いがあって意外性があるので戦っていて楽しいので好きです。早速振り返っていきます。
小技を決めるかどうか
あなたはSouth。
34番ボード、we vul 2番手
AQ
QJ
QJ87654
J6
(P)-1D-(1S)-2H;
(3S)-?
1D=D0+,11-15
追い込まれて厳しいです。どうしますか?
自分は3NTを選びました。SQ勝ってダイヤかハートのどっちかをエスタブリッシュするようなイメージでした。3NTがスタンド、オープニングリードはS5でした。
J
T8762
A93
KQ74
AQ
QJ
QJ87654
J6
T1:S5-J-7-Q
T2:?
プレーの方針はどうしますか?
結果は、
T2でC6を出してCK勝ち、DA,Dxとプレーしてメイクでした。CA上がることが出来なければメイクですし、CAどっちかに上がられてスペードクリアされてもダイヤのフィネスが効いてればいいと考えました。バルで大量ダウンするリスクはありますが、メイク率が結構変わりそうな気がするのでCKに向けて出すプレーをして正しかったような気がします。
ちなみに裏は、
このビッド展開でH3リードから4ダウンさせていました。めっちゃリード上手でした。
続いて、
ディフェンスのパートナーシップ
あなたはNorth
35番、they vul 3番手
K9
T764
T9765
J5
2C-(P)-P-(X);
P-(3C)-P-(3NT);
P-(4H)///
2C=C6+,11-15
オープニングリードはCJを選びました。ダミーは、
QT7
KQ9
KQ8
A763
T1:CJ-A-K-2
T2:C6-Q-H2-5
T3:D2-7-K-J
T4:C6-8-H3-H4
ディフェンスの方針はどうしますか?
配置は、
パートナーはDTを出してラフ、SA,S8-K,D9-ラフ、S2-ラフで3ダウンでした。お互いうまく連携してディフェンスできたと思いました。
T5時点でNorthからわかることを整理します。
まずパートナーのシグナルについて、T1のCKはCQを持っていることを示していますが、T2のCQはカウントが要らない状況で一番上を出しているのでスペードを示してます。T4では出せる数字の中で一番下を出しているのでダイヤを示唆してると考えられます。T2ではSAを示して、T4ではダイヤラフの意志を示してると考えることができます。
だからNorthとしてはダイヤラフ、SA、SK、ダイヤラフ、スペードラフできそうだという見込みが立ちます。実際にそう進行したのでおそらく連携が成功したんだと思います。良いディフェンスでした。こういうのを安定してできるようにしたいです。
続いて、
4の台で介入されたときのスラムトライ
あなたはSouth。
37番ボード、we vul 3番手
AK3
97643
T
A432
1H-(4D)-?
1H=11-21,H5+
SPLしようとしたら代わりに4Dをビッドされてしまいました。ビッドはどうしますか?
ハンドはこちらです。
自分は4NTをビッドして5Hをビッドする、いわゆる寺本式6Hトライのラインを選択しました。結果的には良さそうな6Hをビッドできましたが7Dでサクられてしまいました。海外チームらしいビッドでした。
後から振り返ると、4NTがテイクアウトなのかNATなのか微妙な展開だったので4NTは危なかったです。5Dで確実にハートを持っていることを示して6Hにトライが良かったです。
強いBALならX出来るのでNATはあまり無さそうな展開ですが、テイクアウトする先がクラブしかないことを考えると微妙でした(S+Cを持ってたらXもしくは4Sなので)。
テイクアウトとすればC+Hの形ですが、あまりにハンドパターンが少ないので、それよりはNATの4NTとかRKCBを残す方が有用だと考えるのが論理的です。クラブランニング+Dストッパーとかなら4NTをプレーしたいかもしれませんし、RKCBしたい手もたくさんあります。原則NATにならない展開とはいえもう少し確認してビッドして良かったです。
少し別の話しになりますが、5枚以上の枚数を示すオープンをパートナーがして、4の台で介入を受けた後のレスポンダーってテイクアウトしたい手よりもRKCBしたい手の方が多いのでRKCBに取り決めるのも有りと思いました。
RKCBにすると今度は5mをプレーするのが難しくなってしまうのでキーカードの確認は諦めてテイクアウトというのも分かります。どっちが良いんでしょうね。
最後に、
2/1 GFで3NTをビッドするタイミング
あなたはSouth
40番ボード、both non vul 4番手
KQ74
-----
AT86
AJ853
ビッドはパートナーの1Hオープン(11-21,H5+)からフリーランで、
1H-2C;2H-2S;3C-?
ビッドの方針はどうしますか?
実際の展開は下です。
3Dを選択しパートナーがエクストラバリューを示したので6Cをビッドしました。
3巡目は3Dと3NTの選択で当たり外れ有りそうです。3Dの方が良いと思ったのは、
・ハートが薄いときは3NTよりも5C(6C)が良い。
・クラブフィットしている雰囲気を伝えることができる。
・ダイヤバリューを示しておくことでハンドの雰囲気が伝わるので、パートナーに3NTと5C(6C)を判断してもらえる。
・スペースがより多く残る。パートナーはまだ3Hと3SをビッドできるのでH6枚とかダイヤストッパー無い手で困らない。
もちろん正確にコンセンサスが取れてる訳ではないので、もうちょっとハイカードバリューを持ってると思われる可能性もあります。しかしこちらで判断しにくい3NTか5Cかという問題を解決してくれるメリットが大きいので3Dが優れている気がします。
今回は3NTを選んでもパートナーは4NTなので6Cにはなりますが、より良さそうなラインを取って6Cをビッドできたので良かったかなと思います。
R4は全体的に裏も表も良いスコアで大勝しました。最終ラウンドは岩佐佐分利の裏ペアとの対戦、東北大学テーブルになりました。