vs台湾ユース 特殊な状況でのオープニングリード
日本リーグに向けて過去の試合を振り返る男。KKTです。
台湾のユースから誘いを受けてU31のメンバーと台湾のU26で定期的にBBOで試合を開催していました。敵チームのレベルはちょうど我々のチームと同じくらいで勝ったり負けたりする、良い対戦相手です。海外チームとの対戦に慣れておくという意味でもちょうどよく、良い経験になっていました。
今日は勝った試合から1ボード紹介します。
あなたはWEST。
3番ボード、We vul 2番手
AQ7
Q9864
K652
6
(P)-1H-(X)-3H;
(P)-P-(X)-P;
(3S)-P-(3NT)-P;
(5C)///
2番手でちょっと頑張ってオープンしました。パートナーの3HはPREですが、このバルはコンストくらい持ってそうな取り決めです。相手は3NTに長考して5Cをビッドし、それがスタンドしました。
オープニングリードは何を選びますか?
全体の配置はこちら。
自分はハートをリードしてHJでフィネスされ、ダイヤがすべて消えて6メイクでした。
自分としては、こちらに枚数が多いハートリードは振り込みにくいし、パートナーがAかKを持っていればいいアタッキングになるかもと思って打ちました。いわゆる攻防の一手のつもりです。なのでテーブルでは、そういうこともあるよね、くらいに思っていました。
が、その後の反省会にて。
サウスはいかにもハート短そうだからハート打つの良くないんじゃないですか?
と言われ、たしかにそうかもしれないと思いました。
サウスはS4C6風ですが、長いクラブを持っていたとしても、ハートの枚数があれば3NTを受けているもしれないです。例えば、
Kxxx
xx
x
QJxxxx
これは3NTを受けているかもしれません。
一方で、4126や4036、4117とかであれば5Cをビッドする可能性が高そうです。
つまり、S4C6のハートショートと読んで、ハートリードをしない選択も有りでした。
ハートリードをしない場合の選択はSAかDxかクラブかですが、どれも一長一短で難しいと思います。
SAリードは、パートナーにSKかDAを期待するリードです。このリードの良いところはダミーを見て有りそうな方を選べることです。悪いところはSAを取ったためにテンポを失う、もしくはリードした瞬間に11個目が出来てメイクする場合があるかもしれないというところだと思います。
Dxは振り込むリスクがスペードより少ないですが、ダイヤが振り込みになっている可能性がありそうです。
クラブは振り込みにくいですが、開幕で3つ取れるときにテンポを失って取れなくなる可能性がありそうです。
自分の結論としては、SAリードが良かったのかなと思います。まず、SKかDAのうちどっちかがパートナーにあれば落ちそうなのが大きいです。パートナーはコンストレイズ程度(7-9)を持っているとすれば、これは十分期待できると思います。また、振り込んでいる場合にはSKが右手にあるので、SQは振り込んでいないのも良いところです。
オープニングリードは手筋で決めがちですが、特殊なオークションの場合にはよく考えて決めるようにしようと思った、そんなボードでした。
海外の相手と試合すると日本の相手ではあまり見ないようなオークションが時々発生して、なるほどと思うことが結構あります。勝つためにはそういうことに慣れておく必要があると思いますし、そうした発見をビッドに取り入れることで日本での試合でエッジが生まれるかもしれません。そういう意味で、こうした対外試合も定期的にやっていけたらいいなと思っています。
以上になります!