【ブリッジ】JAPAN CUP③窮屈なスラムトライを乗りこなすには?
もろもろの手続きが年末に集中してせわしないです。来年は計画的に生きたいです。
引き続きJAPAN CUPのR3を振り返っていこうと思います。
ブロック狙いorダック
あなたはSouth。
21番ボード、We vul 3番手
AT2
J83
AKJ6
QT8
P-(P)-1NT-(P);
2S-(P)-3C-(P);
3NT///
1NT=13-15
2S=Size ASK
3C=max
オープニングリードはH7です。
J8
A62
AJ2
T8754
AT2
J83
AKJ6
QT8
T1:H7-?
プレーの方針はどうしますか?
実際のハンドです。
実戦ではH2を引いてアボイダンスの方針でプレーしました。二巡目をHAで勝ってDA,DK,CQ-CK,Sx→Aでメイクでした。
実戦では選びませんでしたが、ブロック狙いでプレーした場合には仮にブロックしたとしても、DQの3枚がどっちかにいてCKがEASTだったらダメそうです(DQ勝ってハート勝ってスペード出されるとダメ)。
なのでやはり、WESTがKQ97xとかでH7を打ってるとか、7xからハートを打ってるとか、DQの3枚がEASTでCKのフィネスが効いている形を期待してアボイダンス風にプレーするのが良さそうな感じがします。
というか書いていて気付いたのですが、HAをホップしてもHQアンブロックすれば打ち抜かれてしまうからスモール一択でしたね。テーブルでうまぶってHA出さなくて良かったです。
続いて、
窮屈なスラムトライへの対応
あなたはSouth。
23番ボード、both vul 1番手
AK
AKQ74
KQ5
AT3
ビッドは自分のストロング1Cオープンからフリーランで、
1C-1D;1H-1S;2H-2S;2NT-3H;3S-4D;?
1C=16+
1D=0-7
1H=waiting
1S=positive(ストロング2Cオープンに2Dレスポンスする程度のバリュー)
2H=kokish
2S=accept
2NT=25+,BAL
3H=TRF
4D=S5+D4+
何をビッドしますか?続くビッドの取り決めは、4H=D fit、4S=S fit、4NT=NAT,NFです。
実際のハンドは下です。
自分は4NTを選択しました。2NTでほぼ手を示しきっているので4NTをビッドすればS2D3のBAL風であることが伝わると思ったからです。パートナーはパスしてスタンド、6Dが良いコントラクトでした。
このハンドを後から振り返った結論としては、自分は4Hをビッドするのが良かったです。理由としては、
・スラムに必要なカードをDA以外全て押さえていてスラムに対して前向き。
・ダイヤはフィットしている可能性がある。また4Hはパスされないのが良い。RKCBの展開を残すこともできる。
・パートナーは1Sをビッドして4Dをビッドしているから0-7の中でもいいハンドを持っている可能性が高い。
・仮にフィットしてなくて43の6Dになったとしてもおそらくプレーが残っている。
冷静に考えれば4Dの段階で4NT,6D,6NTのうちで決め切らないといけないとしたら、6Dが一番良さそうので4NTは良くなかったです。すでにビッドスペースが窮屈になっていたので、あまり詳細に調べることはできなさそうでした。だからその時点でどのコントラクトが良さそうか見積もるのを最優先に考えるのが良かったです。
手を示しきることが目標ではなくて一番良さそうなコントラクトに到達することが目標というビッドの基本をもう一度考えさせるようなそういうハンドでした。
窮屈なときは最終コントラクトを意識せよ、という格言を胸に次はうまくジャッジしたいです。
続いて、
オーガスト後の判断
あなたはNorth
27番、both non vul 3番手
K9872
K4
K
AKJT7
2H-(P)-2NT-(P);
3D-(P)-?
2H=weak 2H
2NT=modified Ogust
3D=H6,min,bad trump
ハートは必ず6枚持っています。何をビッドしますか?
実際のハンドは下です。
C5→A、Hバックからハート集めてクラブフィネスしたら3ダウンしました。
後から振り返ってみるとNorth目線で3Hか4Hのどっちが良いかは当たり外れありますが、自分は3Hの方が分が良いのではないかと思いました。
4Hが良いのは4Hがメイクする確率が40~50%程度あるときになります。3Dの時点で切り札の内容が悪いH6の4-7程度がパートナーにあると仮定します。
4Hが良いハンドは下のようなハンドになると思います。
①
x
QJxxxx
Qxx
Qxx
②
x
Axxxxx
QJTx
xx
要はマスターが一つでかつマイナーがウィナーになるような形です。だから必要なカードはハートのA,Q,J、DQ、CQあたりから3枚くらいになります。3枚あればだいたい6~7点くらいになるので3Dの上限くらい必要になります。
もちろん3Dのレンジにはそういうハンドも存在しますが3D全体のレンジに40~50%存在することは無く、おそらく20%弱くらいだと思います。
なのでパートナーから3Dレスポンスが返ってきた場合には3Hをビッドしてサインオフしてプラススコアを狙うのが良いと思いました。
また3Dレンジの上位10%くらいの手であれば3Hをビッドしてもパートナーが4Hにレイズする可能性があるのでなおさら3Hでサインオフする方が良さそうです。
ラウンド3は引き分けくらいでした。23番ボードのスラムルーズは重要な場面(4Dのとき)で注意深くパートナーの手のレイアウトを想定していれば改善できた気もします。ゆるんだジャッジはしっかり反省して次につなげていきたいところです。
ラウンド4へ続きます。