なぜプロセカにアスノヨゾラのIA原曲が収録されないのか全力で考える
みなさん、プロセカ楽しんでますか?
わたしは毎日あまり時間がとれずワンダショ箱イベ(類メイン)からイベストをまったく読めていません。可処分時間が継続的にごっそり奪われ続けるというソシャゲの性質をすっかり舐めていました。
しかし、次回のアップデートで過去のイベントストーリーを全て読むことができるようになるため、私のようなプレイヤーでも安心です。サンキュー運営。
現在は気になる曲が新しく入ったときだけプレイする形でプロセカを楽しんでいます。最近では、n-bunaさん曲初となる『ウミユリ海底譚』の実装は嬉しかったですね。MVも素晴らしかった・・・。
さて、ナブナさんといえばOrangestarさんですよね
(ora-bunbun-star原理主義並クソ雑導入)
現在プロセカで遊べるOrangestar楽曲は、10月1日(もう2ヶ月前!)に追加された『アスノヨゾラ哨戒班』の1曲です。
いちばん好きなボカロ曲であるアスノヨゾラがプロセカで遊べてとても嬉しいです。
嬉しいのですが、
みなさんもご存知のように、プロセカに実装されたのはなぜか星乃一歌が歌う「セカイver.」のみで、「バーチャル・シンガーver.」としてIAの歌う原曲は収録されませんでした。
なんで!?!?!?
喚いていても始まらないので、サポートページから問い合わせてみました。
数日後、たいへん丁寧な回答を頂きました。
まず言っておきますが、わたしはこの返信内でIA原曲未実装の理由をお答え頂けなかったことについて、憤ったり不満に思う気持ちはいっさいありません。この件の前にもいちど意見を送ったことがあるのですが、プロセカ運営チームの方々は、われわれプレイヤーのメール一通一通を丁寧に読んでこれ以上なく真摯に対応してくれました。本当に頭が下がる思いです。
むしろわたしのほうこそ、このような個別に聞かれても答えられるわけがないことを問い合わせて非常識なほうだと思います。こんな非常識な問い合わせにも丁寧に対応してくださり、本当にありがとうございます。
わたしがIA原曲未実装の理由を問い合わせたのはダメ元です。ゼッタイに運営から理由を聞き出したかったというよりも、自分でその理由を推測・妄想をする踏ん切りをつけるためです。運営側から「答えられない」という明確な回答を頂いたいまこそ、ひとりのOrangestarファンとして、ひとりのプロセカプレイヤーとして、なぜプロセカにアスノヨゾラ哨戒班のIAさん原曲バージョンが収録されないのか全力で考えるときです。
(「いまこそ」とか言ってますが、問い合わせを送り回答を頂いたのはすごく前のことです。書く内容はずっと頭にありましたが、やっと書く気分になったので今さらペンを取りました。)
以下、わたしが考えられるかぎりの「プロセカにアスノヨゾラの原曲がない理由」をひとつひとつ吟味していこうと思います。
注意点として
・すべてわたしの妄想です
・「これだ!」という明確な答えはありません
本noteは「プロセカにアスノヨゾラの原曲がない問題」に終止符を打つためではなく、プロセカ好きの皆さんにもっとこの問題について考えてもらうため、および、プロセカにアスノヨゾラが入っているという事実をもっと噛みしめてもらうために書かれたものです。
以上の点をよく理解したうえでお読みください。
理由1:原曲はIAが歌っているから説
9/26のプロセカ生放送にて「アスノヨゾラ哨戒班」の収録が初めて発表されたとき以来、原曲がない理由としてもっともポピュラーですぐに思い当たる意見はこちらでしょう。
プロセカに「バーチャル・シンガー」として登場するボカロキャラは初音ミク・鏡音リン/レン・巡音ルカ・KAITO・MEIKOの6人です。彼女らはクリプトン社の発売する合成音声ソフトウェアのキャラクターであり、ボカロ界隈では「クリプトン組」として10年以上愛され続けています。
しかしながら、「ボカロ」と認識されているキャラクターはクリプトン組だけではありません。初音ミクの商業的成功から、クリプトン社以外の多くの会社がそれぞれボカロソフトウェアを発売しています。
Orangestarが「アスノヨゾラ哨戒班」でボーカリストとして用いたIA(いあ)、正式名称 IA -ARIA ON THE PLANETES- も、そんな「クリプトン社以外のボカロ」のひとつです。
しかし、単にクリプトン組ではないIAが歌っているから原曲が収録できないのだろうという推測は明確に否定することができます。「これが正しい理由だ!」というものはありませんが、「その理由は間違っている!」とは言うことができるのです。
なぜなら、プロセカにはすでに非クリプトン組のボカロキャラの歌う原曲が収録されている例が複数あるからです。
クリプトン組以外のボカロ曲も原曲のまま収録されるというボカロファンにとってこれ以上ない吉報は、アスノヨゾラ哨戒班の収録が発表された11/26の同じ生放送内で発表されました。
インターネット社のGUMIやガイノイド社のflower、そして決定的なことに、他でもない1st PLACE社のIAが歌う夜咄ディセイブが原曲そのままに収録されたのです。プロセカの運営に携わるSEGAが、これらの各社に掛け合って許可をとったということでしょう。サンキューSEGA。
GUMIさんや花ちゃんだけなら「1st PLACEが許可を出さなかった」可能性はまだありましたが、夜咄ディセイブ原曲が収録されることになった時点で「IAさんが歌っているから」という理由は完全に棄却されることになりました。
もし皆さんの周りでいまだに「アスノヨゾラの原曲はIAさんが歌っているからプロセカに入らなかったのかなぁ」と言っている人がいたら、優しく教えてあげてください。
では次の理由です。
理由2:1st PLACEがアスノヨゾラの版権(利権)をもっていないから説
同じIAさんが歌っているのに、夜咄ディセイブの原曲は収録されて、アスノヨゾラ哨戒班の原曲が収録されないのはなぜか?と考えたときに、「夜咄ディセイブはカゲロウプロジェクトの楽曲だから」という点に思い当たります。
IAの権利会社である1st PLACEはカゲプロの版権も有しているため、夜咄ディセイブが収録されることでカゲプロとしての利益も見込めると考えられます。
しかし、「アスノヨゾラ哨戒班」に対しては1st PLACEはそのような権利を持っていません。したがって、収録されても1st PLACEに直接的な利益はないため、アスノヨゾラには許可を出さなかったとは考えられないでしょうか。だとしたら株式会社1st PLACEはそうとうカネにがめついことになります。
ですが、この説もひじょーに妥当性は低いです。
まず、そのボカロの版元が曲ごとにゲーム収録許可を出したり出さなかったりするような権利はあるのか?という点からして疑問です。曲の権利はあくまでボカロPにあるでしょう。1st PLACEが決められるのは「IAをプロセカに出すか出さないか」であって、それぞれの曲を個別に振り分けることはできないと考えられます。
※さっきから「版権」とか「利権」とか「版権」とか「権利」とか言ってますが、わたしは法律の知識がゼロなのでこの辺のことマジでよくわかっていないです。上に書いてあることは鵜呑みにしないようにしてください。
また、「アスノヨゾラが収録されても1st PLACEに直接的な利益はない」といいましたが、ここも怪しいでしょう。人気楽曲であるアスノヨゾラの原曲が収録されないことで、今まさにわたしがしているように1st PLACEのせいだと勘ぐる輩が出てくることは容易に予想できます。逆に、原曲が収録されればアスノヨゾラの人気がますます上がり、ボカロに詳しくないプロセカプレイヤー層に自社製品のIAを宣伝する大きな機会になります。原曲収録を拒むということは、この機会をまるごと逃しているのです。
つまり、どう考えても許可を出したほうが1st PLACEの利益につながるはずなのです。
よって、わたしは「1st PLACEはアスノヨゾラの権利を持ってないから説」もおそらく正しくないと思っています。
1st PLACEさん、「カネにがめつい」とか疑ってしまってごめんなさい!
お詫びといってはなんですが、1st PLACE社のIAさん関連グッズを宣伝したいと思います。
えっ、 IAさん可愛すぎない……?
こちらの公式ショップでIAさんのグッズが購入できます!
ちなみにわたしはこの公式ショップでIAさんの妹のOИE(おね)ちゃんのTシャツを購入しました。めったにグッズを買わないわたしの唯一のオタク・グッズです。
いあおねはいいぞ
・・・これなんのnoteだっけ?
プロセカにアスノヨゾラ哨戒班の原曲がない理由を考えているのでした。いけないいけない。次の説に行きましょう。
理由3:Orangestarさんがプロセカに許可を出さなかった説
IAの権利会社を疑った次は、曲の製作者を疑います。あらゆる可能性を考えなければいけないのですから仕方ありません。
これはYouTubeの夜咄ディセイブ公式プレイ動画へのコメントです。たしかに夜咄がOKでアスノヨゾラがNGである理由としてまず浮かぶのはこれでしょう。
これがもし真実なら、ファンとしては製作者本人の意思を尊重する他ないというか、「そうか……残念だけど、アンタがそう言うんなら……」と苦々しく諦めることになりそうです。(諦められる自信はありませんが)
ただ、この説も相当に疑わしいです。
なぜなら、この↑動画から明らかなように、アスノヨゾラ哨戒班はすでに多くの音ゲーに収録されているからです。ガルパ以外はIAによる原曲でしょう。
そもそも音ゲーに収録するときにいちいちボカロPに許可を乞うメールが行くのかもよくわかりませんが、これだけ多くの音ゲーに快諾しておいて「プロセカだけNG」であるというのは非常に考えにくいです。(もしそうなら、逆にOrangestarさんはプロセカをどう捉えているのかと興味が湧きますが……)
現実的に考えて、プロセカだけOrangestarさんが蹴った説は正しそうとは言えません。
次の説に行きましょう。
理由4:Orangestarさんがアスノヨゾラ哨戒班のIA音源を無くした説
もっと失礼な説になりました。
この説の根拠として、Orangestarさんがアスノヨゾラ哨戒班を投稿したのは2014年(6年前!)、しかも当時彼はアメリカに留学していた事実が挙げられます。
つまり、アスノヨゾラを投稿してからの彼は、
2014-2016 留学でアメリカ滞在
2016-2018 日本帰国
2018-2019 2年間の修行のためアメリカ(南カリフォルニア)滞在
2019-現在 日本帰国
と、太平洋を少なくとも3回渡って生活拠点を移しているのです。
これなら、Orangestarさんが相当なおっちょこちょいでなくても、大切なIAさんのアスノヨゾラボーカルデータを紛失してしまってもおかしくありません……ないよね? まぁおっちょこちょいならそれはそれでmゲフンゲフンなんでもありません。
これに関してはOrangestarさんに聞かないとわかりませんが、否定されない限りは可能性は"ゼロ"ではありません。
ただ、いちおう擁護というか、この説の信憑性を低めることも言っておくと、そもそも3回海外に引っ越したからといって、リアルなモノではない音源データを失くすことがあるのか?というのは疑わしいです。わたしはボカロPでないためわかりませんが、PCの貴重なデータを完全に紛失することはどこまであり得る話なのでしょうか。PCを新調している可能性もありますが、データの引き継ぎをやっていないなんてもっと考えられません。
また、これは他の方から情報提供を頂いたのですが、去年12月に行われたIA&OИEのライブ「PARTY A GO-GO」(PAGG)にてアスノヨゾラ哨戒班が生演奏に合わせて披露されていることから、少なくとも公式ライブで使えるようなIAのアスノヨゾラボーカル音源は存在しているらしいのです。これもこの説が間違っていると裏付けるひとつの証拠です。
というわけで、この説もかなり疑わしいです。Orangestarさんの名誉は守られました。良かった……(マッチポンプ)
次の説です
理由5:プロセカにはアレンジ版を収録したから説
はい、こちらが本命です。これまでの4つは単なる字数稼ぎでした。ごめんなさい。
詳しく説明していきましょう。
まず、プロセカに収録されている「アスノヨゾラ哨戒班」(セカイver.)はRockwellさんが編曲しています。
プロセカに入るボカロ曲は基本的に「原曲」です。軽く調べたかぎり、現時点(12/3)で原曲に関わっていないひとが編曲者として起用されたのは「アスノヨゾラ哨戒班」のみです。(間違ってたら指摘お願いします)
「アレンジされてようが、そこにIAのボーカルを乗せればいいのでは?」あるいは「アレンジ版と原曲を両方収録すればよかったのに」と思われるかもしれません。
しかしこれらが叶わない理由があります。
まず、プロセカ版には原曲にない後奏パートがあります。
この動画でいえば2:09~の部分です。
2番サビ「未来の僕ら」の後、「Ah」というコーラスが16小節続くところまでは原曲と同様です。原曲はこのコーラスの歌い切りとともに簡潔に曲を切り上げますが、プロセカ版では4小節、バンドのみのアウトロが入ります。
ちなみに、同じくクラフトエッグの「ガルパ」でのアスノヨゾラ美竹蘭カバーver. では、似たような後奏が8小節続きます。(こちらの動画の1:23~)
これらの後奏がどこからやってきたかといえば、アスノヨゾラ哨戒班の投稿1周年を記念して投稿されたセルフカバーver.「キミノヨゾラ哨戒班」の間奏であると考えられます。
間奏は1:16~1:25
注意してほしいのは、キミノヨゾラにもコーラス終了後につづく後奏は存在しないという点です。キミノヨゾラの後奏ではなく間奏をアレンジしてガルパやプロセカでは後奏に配置しています。
この後奏が音楽的に良いか悪いか、というのは今の主題ではありません。そもそもわたしに判断なぞできません。
ただ確実にいえるのは、この後奏の存在のために、プロセカ版のアスノヨゾラは原曲よりも「後ろに延びている」ということです。そして、忘れてはならないのは、プロセカは音ゲーだということ。つまり、原曲に存在しない後奏パートでもノーツは降ってくるのです。これが、アレンジ版と原曲版を両方収録できない最大の理由です。
もし原曲版も併録したら、曲が終わってもノーツが振り続けることになってしまいます。原曲プレイ時は早く切り上げればいいって?協力ライブ機能がそれを許しません。協力ライブで「アスノヨゾラ哨戒班」をやる場合、各人がセカイver.と原曲ver.を選べるとしたら、同時にやっていても選んだバージョンにより終了時間が食い違うことになります。それだけでなく、ノーツ数が異なるため、スコアにも差が生まれることになります。これは音ゲーとして致命的でしょう。
音ゲーとしての整合性を保つためには、アレンジ版に追加して原曲版を併録することは現実的ではないのです。
「アレンジされてようが、そこにIAのボーカルを乗せればいいのでは?」という案も似たような理由で棄却されます。
音ゲーでは、音楽に合わせてノーツが降ってきます。アレンジ(編曲)が違うということは、ノーツが降るタイミングもアレンジに合わせているということです。
いちばん分かりやすいのは最初のサビの直前のドラムの3連符?です。
以下の動画だと0:42
この「ドドド」という3連符は原曲には存在しません。これもやはり、バンドセルフアレンジの「キミノヨゾラ哨戒班」の編曲を踏襲したものです。
このアレンジにIAの原曲ボーカルを乗せることは可能といえば可能です。しかし、それはもはや「アスノヨゾラ哨戒班」と言えるでしょうか?それはむしろ「キミノヨゾラ哨戒班」に近い代物です。
ガルパの美竹蘭カバーも、実態はキミノヨゾラ哨戒班に近いですが、あれは美竹蘭という別キャラクターがカバーしているため、「アスノヨゾラ哨戒班」カバーと言ってもまぁ許容範囲内でしょう。
しかし、IAさんがキミノヨゾラっぽい編曲に合わせて歌ったら、それはもう「キミノヨゾラ哨戒班」のプロセカver. と言うほうがふさわしい。
「アスノとかキミノとか、たかが曲名を何でそんな気にするんだ。べつにアスノヨゾラ哨戒班のプロセカIA ver.でいいじゃねぇか」と思うひともいるかもしれません。
しかし、わたしにはこだわりがあるのです。アスノヨゾラ哨戒班が好きだというこだわりが。もちろんキミノヨゾラも「セルフカバーとして」大好きです。しかし、「原曲」として、「アスノヨゾラ哨戒班」の名を冠して、その実態が乖離しているというのはちょっと許容できない。
・・・わたしのこだわりなど今はどうでも良いのです。わたしが嬉しいのは、プロセカの制作側が、わたしと同じようなボカロ原曲へのこだわりから、結果的に原曲を収録しないという苦渋の決断をしている可能性がある、ということです。「運営の人そこまで考えてないと思うよ」そう思うのもまた勝手です。最初にでっかく書きましたが、これはすべてわたしの妄想です。あなたの考えと同じように。
と、言うわけで、現時点でのわたしの「プロセカにアスノヨゾラ原曲が収録されない理由」は、「アレンジ版との整合性がとれないから」だと考えています。
が、もちろんこれが正しいという証拠はどこにもありません。ここからはあなた自身がアスノヨゾラと向き合って真実を追求していってほしい。(突然胡散臭くなる)
ですが、この理由を認めてもまだ納得できないところがあります。
それは「そもそもなぜ原曲を諦めてまでアレンジしたのか」という点です。
実はこれにもすでに答えが半分ほど出ています。
プロセカでRockwellさんが編曲したアレンジは「バンドアレンジ」です。「キミノヨゾラ哨戒班」や、ガルパのAfterglowカバーと同じように。
プロセカにアスノヨゾラ哨戒班を収録するにあたって、どうしてもバンドアレンジをしなければいけなかった理由。
それはもちろん、Leo/needがバンドユニットだからです。
一方のOrangestarは逆に過激性を見い出してしまいたくなるほどシンプルな音色や編曲で知られるボカロPだが、代表曲「アスノヨゾラ哨戒班」や「Alice in 冷凍庫」では1番と2番でサビが違うなど一筋縄ではいかないソングライティングも見られる。 (※太字強調は本note筆者注)
Flatさんの記事でこのように語られているように、アスノヨゾラ哨戒班は、ボカロのヒット曲史上例を見ないほどシンプルなオケのDTM楽曲です。
この原曲そのままにLeo/needがカバーすることは、レオニのユニットを象徴する音楽性「バンド」に明らかに反しています。Leo/needのボーカルたる一歌がこの曲を歌ううえで、バンドアレンジはどうしても必要です。
しかしまだ食い下がることはできます。「じゃあなぜLeo/need(星乃一歌)がカバーしなくちゃいけなかったの」と。
もちろん、アスノヨゾラの原曲をバンドユニットではない他の4ユニットがカバーすることは現実的にも技術的にも可能ですし、バーチャル・シンガーver. のみで収録することも可能でしょう。
しかし、それは「挑戦」をせずに逃げているのと同じです。
プロセカは本当にボカロ文化を深く理解して、ソシャゲという制約のなかで妥協も重ねつつ最善策を打ってきており、非常に信頼しています。
そして、アスノヨゾラをLeo/needに歌わせたのは、少なくとも「妥協」の結果では絶対にありません。そう確信しています。
Leo/needは「すれ違いを乗り越え結成された、幼馴染バンドユニット」です。
アスノヨゾラ哨戒班の投稿者コメントは「君が笑う再会の夜空へ。」
この曲は、当時高校2年生だったOrangestarさんがアメリカへ渡ったあと、日本の高校の友達との別れを惜しみ、再会を願って作られた曲です。
Orangestar:今更だけど、日本の友だちに向けて別れの挨拶みたいな曲を作ろうみたいに僕が勝手に作ってて。
あまりにも・・・あまりにも、Leo/needに相応しすぎるのです。
Leo/needのメインストーリーおよびイベントストーリーを読んだひとならわかってもらえると思います。
こんなにもドンピシャなユニットがいるゲームにアスノヨゾラを収録する、となったとき、「アスノヨゾラ哨戒班」という曲をもっとも尊重する選択は、果たしてIA原曲のみを収録することでしょうか?(…いえ、確かにわたしの中のボカロ原理主義者が「なに馬鹿なこと言ってんだ!IAさんに歌ってもらうことこそがいちばんアスノヨゾラを尊重してるに決まってるだろ!」と執拗に叫んでいます。わたしは今、プロセカを肯定したい人格と否定したい人格の乖離にもがきながらこの文章を書いています)
わたしは、Leo/needに「アスノヨゾラ哨戒班」を歌わせる決断を下したプロセカ制作陣の挑戦を認めたい。認められないかもしれないけれど、それでも、決して妥協の末の決断ではないことを軽々しく批判することはわたしにはできない。
そして、Leo/needの4人ではなく、星乃一歌ひとりに歌わせたことにも拍手を送りたい。なぜなら、アスノヨゾラは "君が笑う再会の夜空へ。" の曲だから。
キミノヨゾラ哨戒班の投稿者コメントを知っていますか?(YouTubeのほうにはありません。)
辿り着いた "その先" が「キミノ」なんです。
これでどうして……どうして、アスノとキミノの違いをないがしろに出来るでしょうか?
IAさんが歌えばキミノヨゾラになってしまう。でも一歌が歌えば、それは「アスノヨゾラ哨戒班」のカバーとして成り立つのです。
プロセカに「アスノヨゾラ哨戒班」が実装されたのは10月1日。リリース日の次の日です。Leo/needにとってだけでなく、プロセカにとっても、アスノヨゾラははじまりの曲なんです。だから、Leo/needのボーカルとしてだけでなく、『プロジェクトセカイ』というコンテンツそのものを象徴するキャラクターである星乃一歌にアスノヨゾラ哨戒班を1人でカバーさせたこと──それもバーチャル・シンガーとのデュエットでなく!──この決断からは、プロセカ制作陣が「アスノヨゾラ哨戒班」という曲をいかに大事に思っているか、上っ面でないところで向き合っているのかが伝わってくるのです。プロセカは、いわばボカロ文化の壮大な2次創作です。 "2次創作をする" という行為における覚悟が、ありありと伝わってくるのです。
IAさんのファンは当然、IAさんが歌っていないことに悲しむでしょう。わたしだってIAさんの歌うアスノヨゾラ哨戒班が世界でいちばん好きです。それは絶対にゆらぎません。ですが、「IAさんが歌っている」という、ただそれだけをアスノヨゾラ哨戒班という曲から汲み取っているのであれば、それは、アスノヨゾラという曲そのものをもう少し大切に聞いてみてほしいと思います。少なくとも、プロセカ制作陣のほうが確実にアスノヨゾラ哨戒班という「曲」を聞いているとわたしは思います。
プロセカにアスノヨゾラ哨戒班の原曲が入っていない理由を妄想していたはずが、なんだかこんな文章になってしまいました。書き始めるまでは、こんなこと全く考えていませんでした。
書き始める前よりもずっと、今のほうが、「プロセカにアスノヨゾラ哨戒班の原曲が収録されていないこと」にたいして、ずっと清々しい気持ちでいます。
これは、無粋なことをいえば正常性バイアスなのでしょう。とりあえず現状を肯定するために後付の理由や分析を捏造する。「プロセカ」という大きなモノを否定するエネルギーよりも、それに追従できるよう自分を作り変えるエネルギーのほうがずっと小さい。たしかにそうかも知れません。正直わたしはいまでもプロセカでIAさんの歌うアスノヨゾラの(バンドアレンジではない)原曲を聞きたいし遊びたいです。あと、3DMVがほしいです。本家2DMVが観れるのは神。ありがとう。でも3DMVちょうだい。レオニの3DMVどれもめっちゃ好きなんだよ……教室という閉鎖空間と、窓から見える開放的な景色という下地から、曲ごとの「セカイ」が演出されている感じが最高……だからいつか3DMVを……。あとIA原曲もほしいけど、一歌とミクのデュエットもほしい。すまねぇ、俺は欲張りなんだ……そうだな、それで1年後に、レオニ全員で「キミノ」をカバーしてくれたら言うことなしだな。でもセルフカバーを収録する余裕があったらOrangestarの他の曲を追加してほしいな。「快晴」はレオニの3DMVで観たい。「空奏列車」もレオニで観たい。あ、こないだの生放送で発表された「収録してほしい曲アンケ」上位にしれっとデイブレ入ってたな。デイブレは……バンド調じゃないからレオニは合わないな。ビビバスが合いそう。ビビバスでくれーーー最前線飛ばしてくれーーー。というか既存曲だけじゃなくOrangestar書き下ろしを早くくれくださいお願いします。n-bunaさんの書き下ろしも……
・・・大変失礼しました。オタク早口が発動してしまいました。
最後に言っておきますが、アレンジ版のために原曲収録が見送られた可能性があるからといって、くれぐれも編曲者のRockwellさんや、星乃一歌さん、一歌の声優である野口瑠璃子さんらにヘイトを向けるのは絶対にやめてください。アスノヨゾラをセカイver. のみで収録するという選択をしたのはあくまでプロセカ制作陣なのですから。わたしはRockwellさんのアレンジも、一歌の歌声も大好きです。ボカロや原曲を尊重するのは結構ですが、ボカロ好きやOrangestar好きに第三者がマイナスのイメージを持ってしまうようなことはあってはなりません。自重しましょう。
というか、そもそも、最初に書いたとおり、このnoteはすべてわたしの妄想であり、真実とは何の関係もありません。そこをよく理解してください。
それでは皆さん、今後もよいボカロライフ=プロセカライフを!
※本noteは「ボカロリスナーアドベントカレンダー2020」に参加した記事ではありません。
【これまでのOrangestar/アスノヨゾラnote】
【これまでのプロセカnote】
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