Nikonユーザーがライカ SL2-Sを買って戸惑ったこと
少し前にLeica SL2-Sを購入した。
これまで一眼レフ時代からずっとNikonのカメラを使っていて、仕事では10年くらいNikonのフラッグシップ機を使ってきた自分にとって、このカメラはいろいろと戸惑うことが多い。
初代SLも持っていたので、なんとなく操作感はわかっているつもりだった。とはいえ、SLはアダプターをかませてMマウントレンズをマニュアルフォーカスで使っていたので、AFまわりの挙動はわかっていなかった。
今回、SL2-SとあわせてSUMMILUX-SL 50mm f/1.4 ASPH.を購入。(80万円…!)
AFが使えれば仕事でもSL系が使える!という期待に胸踊らせての購入だった。
普段、人物を撮ることが多い自分は、昔からAF-Cモードと親指AFで撮影している。
親指AFというのは、シャッター半押しではなくAF-ONボタンを右手の親指で押すことによってAFを作動させるやり方です。念のため。押している間ずっとAFが効くので動きものを撮る人はみんなこれですね。
SL2-SにはNikonやCanonのようなAF-ONボタンはないが、似た位置にあるジョイスティックの中央押しに「AF-L」を設定することで同じような使い方ができるようだ。
しかし、実際に親指AFを使ってみると…
あれ?
ファインダー内で明るさが変わった?
親指AFをやめて、シャッターを半押ししてみても同じ。
ここで数ヶ月前、パナソニックのS5IIが発売された時に話題になった「AF作動時に露出プレビューが効かない」という話を思い出した。
SL2-Sはその一世代前のS5がベースになっているので、同じ挙動であることは考えてみたらわかることだったかもしれない。
どうやらSL2-SはそのままEVFを覗くと設定通りの露出で表示されているが、親指AFやシャッター半押しでAFが作動している間は露出プレビューはOFFになるようだ。
これは不便すぎる。
ここから試行錯誤がスタートする。
最初の解決策は「AF-L」に設定していたジョイスティックの割当を「AF-L + AE-L」に変更する、というもの。
普段マニュアル露出でしか撮影しないのでAE-Lという機能を今まで意識したことがなかったが、こうすることで親指AF中も露出の設定が常時プレビューに反映されるようになった。
それでもなぜか押した瞬間だけ明るさが変わるのが気になるが、とりあえず大目に見よう。
これで解決かと思いきや、問題が発覚。
SL2-Sのジョイスティックを使った親指AFは、人物(顔)認識AFモードでは機能しないらしい。
AFモードが「スポット」や「ゾーン」の場合は親指AFが作動するのに、いわゆる「瞳AF」ではなぜか作動しないのである。
これではスナップでは使えるが、人物撮影では使えない。いや使えるけど、せっかくのミラーレスなのに瞳AFを捨ててレフ機みたいにチマチマAFポイントを動かすやり方に逆戻りするのはつらい。
瞳AFを使うなら親指AFを諦めて、シャッターボタン半押しでAFするしかないのか?
しかし、これだと露出プレビューも効かないしなあ、、、
などと考えながら、ライカのHPからダウンロードしたマニュアルを読んでみる。
そして少々アクロバティックな解決法を見つけた。
まず、AFモードではなくMFモードにする。そしてMFモード時のジョイスティックに「AFc + AE-L」を設定。
こうするとMFモードにも関わらず、ジョイスティックを押すとAF-CモードになってAFが使えるようになる。もちろん瞳AFも。そしてAE-LによってAF中も露出設定が常時プレビューに反映される。
ただしデメリットもあって、AFモードでは人物認識AFにしていると常にフレーム内の人物を検出し続け、顔や瞳にAF枠が表示されるが、MFモードでは当然ながらAF枠は何も検出しない。ジョイスティックを押してAF-Cに切り替わって初めて顔を検出し、同時にAFがONになる。
まだ慣れていないせいか、これが微妙にやりにくい。
あとやっぱりAF-ONを押した瞬間だけ露出プレビューがOFFになる。AF-ONを押し直す度にチラチラとEVF内の明るさが変わるのである。
でも現状、SL2-Sではこれが限界かな、、、
SL2-Sを使っている方、もっと良い方法があったら教えてください。
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