美術検定3級の勉強
2024年11月16日・17日に実施された美術検定3級を受験したので備忘録的に記す。
はじめに
小中学校では美術が一番苦手だった。というのも絵を描くのが絶望的に苦手だったからだ(今もそう)。その影響もあってか、絵画にもあまり興味はなかった。
そこから20年ほど経って最近は美術館に行く機会が増えた。
そのため、せっかく美術館に行くなら、各作品が描かれた時代背景や流儀の流行り廃りなんかを把握しておきたいと思いが強まってきた。
完全に蛇足だが、自分が左脳人間のため、右脳を刺激するという観点でも今後も美術に触れていきたいと思っている。そのためにも色々知識を持っておくのは損ではないと信じている。
勉強前の状態
3年ほど前までは「印象派=モネ!、ゴッホのひまわり!」程度の知識しかなかった。そこから少しずつ美術館を訪れる機会が増えて、「ゴーガンいいなとか、シニャックきれいだな」とか思う程度にはなっていた。
そのようなレベルで美術検定3級の勉強を実施した。
なお、これまで訪れた美術館の中では下記美術館が特に楽しかった。
アーティゾン美術館
大塚国際美術館
大原美術館
ひろしま美術館
勉強法
本格的に試験勉強として始めたのが9月頃だったため、勉強期間としては2か月。勉強時間としては合計ざっくり50時間ほど。
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門
絵画を見て、タイトル、画家の名前を言えるようにすることから始めた。
有名どころばかりかもしれないが、詳細を勉強していくうえでのアンカー的立ち位置となるため、おろそかにしてはいけないと感じた。
また、各解説で作品や画家の背景が簡潔にまとめられているので、理解して暗記することが重要である。
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト
上記「この絵、誰の絵?」が終わった後に、まずは一通り公式テキストに目を通した。
第一印象は、ボリュームが多いためどこから手を付けていいかがわからない、だった。
ひとまず問題集を解けばポイントが理解できるようになると期待し、下記問題集を解くフェーズに移った。
知る、わかる、みえる 美術検定3級問題[基本編 basic]
ひたすら問題を解いた。5周解いた。
間違った問題についてはそのフレーズを書きだして、関連する箇所を上記公式テキストにて確認したり、ネットで検索したりして理解を深めた。
最終的に問題は95%正解できるようにはなった。
過去訪問した美術館の絵画を復習
理論と実際の結び付けという立ち位置。
具体的には、過去に訪問した美術館で写真撮影ができていたものに関して、絵から画家名を当てたり、どの画家たちが関連しているかを結び付けたりした。
作品の写真とセットで作品紹介のプレートも一緒に撮影していたことが、復習の際に非常に便利だった。
勉強後の状態
初めて行く美術館でも、「あー、これ教科書でみた画家の作品だ!」っていうのがかなり増えた。体感7割以上。
日本美術の古代分野と近代・現代分野の苦手は克服されず・・・
試験を受けた感想
手応えはあまりなく、ギリギリ6割合ってるかなという感じ・・・。
以下は勉強法に関する反省ポイント:
問題集の答えを暗記してるだけではダメで、各問題で取り上げられている事象の全体像を把握すること
西洋美術の時代の流れと各時代における代表作、およびその関連作を理解すること
各作品の特徴の表現を理解すること
例えば「この作品は大胆なタッチが特徴である」とあったときに、どこが大胆なのかわからないという壁によくぶち当たった。なお、妻は感覚的に分かるとのこと。人間得手不得手があるなと思った。
おわりに
今回美術検定の勉強をしてよかったかと言われると、間違いなくよかったと言える。
なぜなら、これまで全く把握できていなかった美術史や、画家、作品について幅広く知ることができたからだ。
結果として、これまでなんとなく興味を持っていた作品どうし関係性の理解が深まったり、新たに興味を持つ画家に出会うことができたりした。
今後も機会を見つけて定期的に美術館を訪問し、芸術に触れ、右脳を刺激していきたい。
これまで好きだった画家と今回好きになった画家リスト
ゴーガン
シニャック
マティス
モロー
クレー
カンディンスキー
ポロック
青木繁