嗚呼、RX-8。
一時期車を所有していた。表題の通りの車である。
しかし全くアホなことに、徹夜で運転して出かけた際に軽く自損事故を起こして、若いこともあり維持費に困っていたので、車屋さんの勧め通り廃車にしてしまった。もちろん、利害関係者への弁償も全て行った。だから社会的には責められることは無いんだろうが、自分にとっては非常につらい記憶になった。
RX-8はいろんなことを教えてくれた。車を管理することの難しさ。何かのために一生懸命になって働くことの素晴らしさ、そしてその責任の重大さと辛さ。大人になる上で、非常に大事なことを全部この車が教えてくれたように今では思う。未成年だったボクが買い、成年になった俺が壊して手放す。
何をやってるんだ。自分は。こんなに偉大な存在を、投げ捨ててしまったようなものだ。維持費払えないのは自分の責任なのに、結局逃げてしまった。
もちろん、この車と共に人生を台無しにするつもりもなかったし、そのためにはお別れをしなきゃいけないということも分かっていた。でも、去り際が最悪な形になってしまったのを今でも後悔している。
今はこの車のことは忘れないようにしている。スマホの待ち受け画像もこの素晴らしいクルマであるし、PCのデスクトップもこのクルマだ。
この年になって、守らなきゃいけない存在が出来た中で、改めて思い出されるのがやっぱりこの車。自分の好きを押し付けて、結局大切にしなきゃ いけないものを壊してしまう。世の中、自分の接し方がそのまま鏡のように跳ね返ってくるもの。
これをまた繰り返したら、このクルマとのお別れは無駄になってしまう。
また乗りたいと思うけども、自分には乗る資格がないようにも感じる。
まずは目先の幸せからしっかりと作っていきたいと思う。