わたしのことが大好きだったある男の子の話

note、、、?

Twitterから知ったnote。
いまだによくわかってないけど、とりあえず始めます!

簡単な自己紹介

ド田舎に住んでるアラサー保育士
去年結婚!子ども欲しいけどなかなかできない、、けどまだ不妊治療には手を出してない状態。

好きなものや日常のこと、自由にいろいろ書きたい。文章下手だけども、文章書くのは好き。

早速!

わたしのことが大好きだったある男の子の話

わたしがその男の子(以下Aくん)と出会ったのは数年前の話。Aくんが年中組になった春。異動先でクラス担任になった。

容姿は、同年齢のほかの子と比べると誕生日が遅いので身長も小さく、少し幼い感じ。頭がまんまるで目もまんまるでまつ毛がクリンってなってて可愛い。

基本的に子どもが大好きで可愛い子も大好物なわたしは、ちょっと贔屓目にAくんを可愛がってしまった。(贔屓目といっても、ほかの子が損になるようなことはしない。ただただ可愛い可愛い言いながらこねくりまわすだけ)

可愛いと言われて嫌な気持ちになる訳もなく、可愛がられて嫌いになる訳もなく、Aくんも少しずつわたしに心を開いて懐いてくれるようになった。

まあ、ここまではAくんに限らず、他の子にもありえることだった。でもAくんは違った。わたしは2年間Aくんの担任をさせてもらったのだが、この2年間はAくんにずいぶん愛された2年間となった。

まず、普通は保護者としかやりとりをしない連絡帳にラブレターを書いてくる。

「なかむらせんせいだいすき」

「せんせいかわいいね」

「せんせいがいちばんだよ」

などなど、愛が溢れるラブレターをいただいた。もちろんわたしはAくんのことが大好きなのでとっても嬉しくていつもニヤニヤしながら返事を書いていた。

そして、年長組ともなれば男の子は普通甘えることを恥ずかしがったりするものだが、Aくんは暇さえあればわたしのもとに来て愛想を振りまいたり、膝に乗ってきたりして、可愛がってくれアピールパレードチャンチャンチャン♪だった。

それに便乗して、いい年した男たち(年長組男子たち)はみんな保育士にベタベタラブラブしちゃうのがデフォになってしまっているくらいだった。

さらに。わたしがAくんを可愛がりすぎたせいだろうか。Aくんは自分が誰よりも可愛いと思い込み、可愛いでしょアピールもエスカレートしていく。しかし本当に可愛いのだから仕方ない。もちろんわたし目線であり、他の先生方にしてみれば、「なんでAくん?」「可愛いかどうかならあの子のほうが可愛いでしょ」みたいな反応である。

でも本当にAくんは可愛く、わたしは幸せだった。わたしの大好きなAくんが、わたしのことも好いてくれている。いわば両想いだったのですから。これだけお互い大好きなのに結ばれないのも切ない話である。(あたりまえ)

ある日、Aくんのお母さんがわたしに言った。

「中村先生、うちのA、ほんとに先生のこと大好きで、うちでは『なかむらせんせいより好きなひといない』とまで言ってます。いつもありがとうございます」

え?

そんなに?!

うん、びっくりしたよね。すいません、わたしあなたのことだーい好きだけど、あなた過ごした2年間の間に結婚しました。(まあそうなるよね)それなのに、あなたはお母さんよりもわたしのことを好きだなんて、、なんて、、ぜひ結ばれたかったわ

そして彼は無事に卒園してゆきました。
中身の濃い素敵な2年間を終えたのだ。

Aくんが卒園して約半年後、秋のこと

「中村先生、嬉しいお手紙来てるよ」

園長先生に言われ、見ると、Aくんからの手紙だった。

『中むら先生げんき?ぼくはげんき。このまえ空からたつまきがきたけど先生だいじょうぶ?ぼくはだいじょうぶ』

まさかの台風被害の心配(ずどーん)

習った漢字を一生懸命使って書いてくれたこの手紙はわたしの宝物になりました。

Aくんのことは一生忘れないと思います。

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