映画「水平線」

何を書いてもしっくり来ないもんだなと思いながら何時までも温めていたら劇場公開が終わって配信がスタートしてました。

推しの小林且弥さんの初監督作が、
昨年の10月に情報解禁→12月に撮影地・福島で先行上映→3月1日から全国公開中…でした(いま10月ですけど。)


東日本大震災の被災地を舞台とした、海洋散骨業を営む男とその娘の物語。
弔うことの意義、被災地への内外の目線、ジャーナリズムの正義の是非、全人類SNS批評家時代などなど、
重苦しいテーマを取り扱いつつも、どこか最後は清涼感すら感じるラストでした。
絶対的な正解を示す作品では無いからこそ、何年か経ってからまた観て、作中の誰に共感するのか?誰に憤りを感じるのか?その時に自分が何を感じるか確かめたくなる作品だと思いました。



個人的に好きなところをピックアップ

①主人公が地元食品工場勤務なところ
食品工場独特の閉塞感が作品にマッチしてるなぁと。
食品会社勤務なもので……作ってるもの全然違いますけど……共感。
(でも消火栓にあんなに貼り紙しちゃダメなんだぜ!)

②夜明け前に散骨に向かいに海に出るシーン
暗い海にぼうっと浮かび上がる漁船とその光は劇場で見た時に本当に美しく、心を奪われました。

③父と娘のぎこちない関係性
あまりにも上手すぎて笑ってしまった、こういうお父さんいるいるいるwww
酔って帰ってきて足で玄関の扉を閉めるシーンが序盤から最高峰です。
お父さんの悪気ないちょっとした行動と言動が娘の日常の些細なイライラの元って表現が解像度高すぎて毎回唸る。
(撮影中はあえてあまりお話しなかったらしい…。)


水平線含め、STUDIO NAYURAの現時点での作品を見れるのはスターチャンネルのみ!独占配信中!なので………………………ケーブルテレビ等でCS加入されているケースは別として、Amazonプライム有料チャンネルなのでなかなか……………なんとも……………勧め方が難しいですが………………機会があれば是非ご覧頂きたいです。

―しかし、今に始まったことではありませんが、監督もSNSを多用するほうではなく、公式のSNS上の宣伝も物足りないところではあったので、もったない……。と思いました……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?