KKL 20221114 研究室会議レポート

こんにちは。今週の研究室会議のレポートは、B4松波舞が担当いたします。

「読んでいた側だったのが、ついに書く側になった。不思議な気持ち(あるいは楽しみ)である。」という何名かの同輩のまえがきに頷きながら、
B4ラストバトンを受け取りました。

私も2年ほど前から門脇研のレポートをよく読んでいました。
こんなにも学年・人ごとに視点は違うのかという面白さや、
浮かび上がってくるリアルな研究室の様子から興味を掻き立てられながら読んでいたのを覚えています…。

そんな高揚とした気持ちを馳せながら、綴っていきたいと思います。

本レポートでは、今週の研究室会議でstudio archeの甲斐貴大さんをゲストにお招きしたのでその様子をお伝えします。

それではよろしくお願いいたします。



甲斐さんには、B4家具プロジェクトであるiks(アイ・ケー・エス)のクリティークと卒業設計のエスキスをしていただきました。

まずiksのクリティークから

iksで制作した机と棚は、既にみなさまご覧になったでしょうか。
少しだけiksの紹介をしたいと思います。

門脇研のInstagramやTwitterにも載せているので、ぜひ。


波打つ棚の側板 と 浮遊感のある机の天板


想像以上に様々な方に利用していただけて、とてもうれしいです。

門脇研Instagram
https://www.instagram.com/kadowaki_lab/

門脇研Twitter
https://twitter.com/kkla1117


甲斐さんには夏に一度エスキスをしていただき、実際の施工や塗料を塗るということについてなど大変参考になるお話をしていただきました。
そして講評ではお褒めの言葉をいただきました。

施工のどこが大変だったか。次やるならば何をしてみたいか。
記憶を遡って少しずつ共有できる言葉にしていきました。

クリティークの様子

今回で言えば〈自分たちの施工技術〉〈限られた工具〉〈限られた予算〉〈設定したプロジェクト期間〉などといった与件があり、絞られていくなかで導き出したデザインや施工方法であることをしっかりと自覚しました。

また私はこちらのプロジェクトの幹事を務めたのですが、施工経験が一切ありません。メンバーに教えてもらうことが多く、アイデアデザインからの引き上げや施工誤差の対応など非常に学ぶことが多かったです。


次やるとき、

もし自分たちにこんな施工技術があったら、
もし予算が少なかったら、
もし違うメンバーだったら...。

今回と与件が異なる環境への挑戦を掻き立てられるようなお時間でした。


「やったからこそ分かる体験」とよく目にする言葉の実はとても濃厚なものです。
分野内に留まることなく、学びを広げていけたらなと思います。
とても貴重な5か月間でした!




続いて、卒業設計のエスキスについて。

中間発表後の初めての発表で、B4の目線ながらそれぞれ提案のまとまりを感じました。

そして改めて、それぞれ違ってとても面白い。
7か月ほど一緒に過ごしてきたからこそ分かるのですが、その人の像がにじみ出ている提案だなと思います。

(共有可能で交換不可能な思考ってこういうことか…!としみじみ。)

「日本の研究室シリーズ 門脇研」より
M1の先輩方が作成された、今年の研究室紹介のとある1ページです。


いつの間にこんなに面白くまとまったのかと驚きつつ
4月から議論を重ねてきた厚みがしっかりあることの感謝をしつつ
提出まで残り2か月ほどであるという焦燥感に駆られており、
非常に心がめまぐるしいです。

話を会議の様子に戻しまして
甲斐さんから他の方へ向けたアドバイスで印象に残った言葉があります。

それは「手を動かすことのハードルを下げてみて」ということです。
春学期で積み重ね、踏み固めてきた土台はあるけれど、その上に何を描いていくかに悩む人が多い印象があります(私も然り)。

「リサーチして得た見え方を、絵でもなんでもいいからとりあえず表現してみる。間違ってもいい。その繰り返し。」
たしかにやってみないと分からないし、
やってみたら、新たな発見や議論に発展することがあるかもしれません。

踏み出してみた小さな一歩、あるいは、思いがけない一歩が卒業設計に繋がるかもしれないですね。
そう思うと日々の生活にもヒントが隠れていそうで、とてもわくわくしてきます。

どのような姿になるのか、みんなに対してはもちろん自分自身に対しても楽しみにしたいと思います。


iksの講評でいえば[経験]と<挑戦>
卒業設計のエスキスでいえば[表現]と<発見>
といったように、[等身大の自分]と<それ以外>との間に起こる渦のようなものを捉えることができました。

その中心にあるものが自分の核なのでしょう。
卒業設計に留まらず、ゆっくりと時間をかけてその輪郭を掴んでいきたいです。

新鮮で刺激的な研究室会議でした。




長くなってしまいましたが、お読みくださりありがとうございました。

B4松波舞


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