2020.12.21 研究室会議レポート
こんにちは。12月21日の研究室会議レポートはM1の中澤が担当します。よろしくお願いします。
さて、今週は年内最後の研究室会議だったのですが、私自身はあまりその実感が湧いておらず、過ぎ行く日々の速さに危機感を抱いています。
ということで今回はこれまでの研究室活動を頭の中で振り返りながら、あくまでもいつも通りに、研究室の一員である私が個人的に気になったことを書いていきます。
-kkkについて
「建築以外のプロダクトから建築を考えること」
今年の秋学期に発足したkkkというプロジェクトがあります。
kkkとは研究室の(k)かわいい(k)カーテン(k)の略であり、その名の通りカーテンのデザインを行うプロジェクトです。世界史で習ったアメリカの秘密結社のことではありません。
このプロジェクトは、多忙な時期ということもあり参加できるメンバーが少なく、3人という比較的少ないメンバーで運営されています。プロジェクト発表を聞いてみると、どうやら建築とカーテンに共通する「境界をつくる」という性質に着目し、議論が進められているようです。
「どこまでが建築なのか?」という議論はひとまず置いておいて……建築系の研究室が建築以外のプロダクトを制作する様子は、もしかしたらちょっと不思議に見えるのではないでしょうか。
kkkのように、建築以外のプロダクトから建築を考えるようなプロジェクトは、構法計画研究室にとって実はそれほど珍しいものではありません。実際これまでにも椅子や机やソファを制作するプロジェクトが存在したし、「衣服と建築」という切り口から卒業設計を進めているB4もいます。
建築以外のプロダクトから建築を考えることが当たり前になっていて、分野を横断しながらも根本的な考え方には通じるものを見出すことができる。建築の世界で生きていく上で支えになるであろう、これからも大切にしたいモノの見方のひとつです。kkkというプロジェクトを通じて、改めてそんなことを思いました。
-B4の卒業設計について
「考えることと手を動かすこと」
B4の卒業設計が終盤に差し掛かってきました。
私事になってしまいますが、今から1年前に自分が卒業設計をしていた頃は、かなり終盤まで概念的なことを考えていました。
今年も設計に入る前の問題意識や方向性の部分で迷いが生じているB4がいて、そのことに先生から「とにかく手を動かすこと」と突っ込まれる場面がありました。
具体的な設計に入る前に迷いが生じてしまい、もしくは概念的な議論に楽しさを見出してしまい、いつまでもかたちの議論ができないという現象は、卒業設計ではよくあることなのかもしれません。
自分が卒業設計に取り組んでいた頃に、直前まで概念的な議論を捏ねくりましていたことは、卒業設計の完成度という面では完全に悪手でした。
しかし、あれはあれで自分の人生に役に立っているような気もします。今だから言えることではありますが。
ということで、順調にかたちが出来上がってきている人も、前段部分で時間を使いすぎてしまった人も、納得のいくものがつくれるよう残された時間でたくさん手を動かしつつ、考えすぎて遠回りしたことも後悔せず人生の糧になることを祈っています。
-noteについて
「SNS係として思ったこと」
色々と好き勝手に書いてきましたがいかがだったでしょうか。
この、「研究室メンバーが好き勝手に書く」スタイルのnoteは今年から始まったもので、運用ルールの立案を始めとしてSNS係である私も裏でずっと関わってきました。
研究室のnoteの方針として、あえてフォーマットをつくらず内容や形式は各々のリテラシーに委ねる、というものがあります。個性豊かなこれまでの記事を見ると、それが功を奏したのかなと思います。
相手に自分の考えをどのようにして伝えるか、というのは社会に出てからも大事なことです。上手な伝え方は使用するメディアによっても変わりますが、SNSを利用したプロモーションはいずれ建築の世界で活躍したい学生にとっても必要な技術なので、自分も含めてこれから精進していけたらいいなと思います。
個人的にはnoteという文章中心のメディアを通じて、研究室メンバーの対面コミュニケーションでは引き出せない、思考の奥底に触れられたような感じがしたのも良かったです。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、良いお年を。
M1 中澤優花