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2-♠ O.D.005_ “ 銀次の夢 “=「怒りからの脱出」(アングリー・マネジメント)---(novel)


2-♠ O.D.005_ “ 銀次の夢 “=「怒りからの脱出」(アングリー・マネジメント)---(novel)
 
≪サルパチーノ現象≫
 
■その男の名前は猿八。
御年が団塊の世代であり、当に現役をリタイヤして、
なんとか国民年金と、わずかのバイトで食いつないでいる。
 
■妻とは、とうに生き別れ。というよりは、
余りの狼藉に愛想をつかされて出て行ってしまったのが、実情だった。
 
☆  「 腹が立つ!」 = なんでもかんでも!
 
■身近な諸事情だけではなく、
特に最近の若者や日本の弱体化、軟弱化に、
 
意味もなく怒りの感情が常に種火として、
くすぶっているのだ!
 
■もうひとつ腹が立つのは、最近のファッション、
 
どいつもこいつも黒ばっかり!!!
l  『漆黒の黒』とか?
カッコつけて、上から下まで黒。
 
■おまけに、
カバン、靴、自転車やマスク帽子まで黒で決めている人を
本当によく見かける。
 
■猿八の、 “ ちょこっとバイト “ が、
夜の宅配の手伝いなので、
ほんとうに、突然、
-イスラミックステイト-の兵士が飛び出してきたように、
ドキッとする事がよくある!
 
■いいかげんにしてくれーーー!
 
また、
人をひとり、あやめそうになった!!!
 
とにかく暗い!
ペアの二人のファッションが、上下黒!
 
「葬式帰り???」
 
と疑ってしまうのは、猿八だけだろうけれど・・・
 
■とにかく、世界が、矛盾と理不尽、不愉快であふれていて、
まるで、ブラックホールに落ち込んだような気持になる。
 
なので、
毎日、何かしらの、怒りを貯めながら生活していた。
 
■「貯めるなら、お金でしょ!」と、
誰かに突っ込みを入れられそうだが、
 
■お金は、日本の黄金時代を生きていた猿八は、
 
=「宵越しの銭は持たねぇ~!」=主義でいた事を、
 
今更ながら、深く後悔している
(´;ω;`)ウッ…
 
・『後悔先に立たず!』という事で、
納得せざるを得ない自分が、
 
■これも、どこか腹が立つ!
 
“ すずめの涙 “ のような年金が入ると、
一瞬にして消える!毎月を送っていたので、
 
■本来なら、
コンビニなどに行ける身分ではないのだが、
近くのコンビニで、100円コーヒーを飲む事だけが、
せめてもの救いとなっているのだ。
 
■今日も、
そのコンビニに、ぶつぶつ怒りの独り言を言いながら、言った時である。
 
■若い女子が、100円コーヒーを飲んだ後、
テーブルの上に置き去りにして、
出て行こうとしたのを見逃さなかった猿八は!
 
■猿八: ちよっと~ちょっと、お姉ちゃん!
忘れ物だよ!
 
■女子は、じじい(猿八)の事を、ガン無視して、出て行こうとした。
 
猿八: おおおおい!まったらんかい!
ゴミはゴミ箱じゃああああーー!


と、出ました!
 
【サルパチーノ現象】!
 
■雄たけびを上げてしまったのだ!
 
それをもガン無視して出て行こうとしたその女子を、
その空コップをナニワにつかんで、
猿八は、追いかけようとした。
 
■その時、
猿八の肩を優しく抑える手があった!
 
■「まあいいじゃあないですか?
そのうち気づくかもしれないですよ!
大谷翔平の事が分かれば!」  と、
 
■やや意味不明な言葉を発した方を見たら、
自分と同じくらいの年恰好のコンビニ店員が、
 
■モナリザのような笑顔で、 立っていた。
 
■銀次: 「いつもありがとうございます。」
 
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・・・
 
■そして、
その日が来た!
猿八: どんな格好して行こうか?
 
まさか?
いつものジャージでは・・・?
カッコわりーなあ
 
どんな人に会うのか分からないし、
 
この前、福山雅治が、ラジオで言っていたように、
 
■ “ ファッション “ は、あいさつの前のあいさつ!
 
というのが気に入っていた猿八は、
・コロナのせいもあり、
最近、ほとんど人と会わない生活が続いていたのと、
 
■それにもまして、
服選び-ファッションセンスは、    皆無だった!
 
■ので、
昔、新調したエンポリオアルマーニのスーツを着ていく事にした。
 
■猿八: なんか場違いかもしれないけれど、
ジャージよりはええやろう!
とクローゼットから、引っ張り出して着込んで行った。
・・・
■確かに、それはそこに存在した。
 
☆【Ordinary Dream K.K.】=(ささやかな庶民の夢_株式会社)
 
■入り口を入ると、
ぽつんと、電話が置いてあり、
その電話の受話器を取って、  話しかけると、
すぐ右のドアのロックが、「かちっ」と開いた。
 
■恐る恐る猿八は、その扉を開いてみた。
 
すると、なにか?
=心地の良い臭い=と、
=ささやきのような音楽=が、聞こえてきた。
 
■そして、
薄ピンク(桜色)のような長い暖簾をくぐると、
中から出てきたのは、
 
■例えが古くさいが、
“ 吉永 小百合 ” を、
 
近眼メガネを外した時に見えるような、
絶世の熟女が出てきた!!!
 
 
■吉永 小百合 似: お待ちしていました。猿八様、
 
どうぞこちらへ
 
■猿八の心臓は、忘れていた興奮で高鳴り、
脳梗塞を起こしそうになるくらい手足が
動かなくなった。
 
■そして、恐る恐る中に入って行くと、
そこには、沢山の近眼メガネを外して見たような、
美男美女-じじばば が、車座になって座っていた。
 
■猿八: はっ はぁ~ん、これが、
 
【ワークショップ】
 
というやつだな?
 
■以前、
突然、古くて忘れてしまったような友達が不意に現れ、
・「ちょっといい話があるので、来てみて!」と言われて
行った 『ネットワークビジネスの誘いの席』 に似ていた。
 
■吉永小百合 似: どうぞこちらへ・・・
と、車座のひとつ空いた席に招かれた。
 
■吉永小百合 似: さあ始めましょう!
 
---つづく

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