不動産投資とJ-REITはどこが違う?(その1)
不動産投資を始めようと思っている人も多いでしょう。何となく儲かりそうな気がしますよね。
でも、ちょっと待って下さい。
不動産に投資しなくても、似たような投資方法があります。
例えば、J-REITです。
今回は不動産の代替投資として不動産を投資対象とする証券(REITなど)について解説します。
1. 不動産を投資対象とする証券の特徴
不動産を原資産とする証券はたくさんあります。CMBS、TK(匿名組合出資)、NK(任意組合)、セキュリティトークンなどです。
その中でも、最も認知度が高く、手軽に投資できる証券はJ-REITでしょう。
日本における上場不動産投資信託(J-REIT)は2001年からスタートしています。J-REITは、『投資信託及び投資法人に関する法律』に基づいて組成される投資法人が発行する証券です。
REIT(リート)を日本語で「不動産投資信託」と訳す場合がありますが、日本においては間違いです。
なぜなら、日本で上場しているJ-REITは全て投資法人だからです。なので、投資信託ではありません。
2024年4月現在、上場しているJ-REIT(投資法人)は58です。
投資利回りを日次開示しているJ-REIT.COMによれば平均の投資利回り(配当÷時価)は4.45%(4月1日時点)です。
2024年4月1日時点の最も投資利回りの低い星野リゾート・リート投資法人(3287)が3.04%、最も投資利回りの高いマリモ地方創生リート投資法人(3470)が5.60%です。
日銀の大規模金融緩和の解除で投資口価格が下がっており、投資利回りは徐々に上がっています。
また、J-REITは個別株式ほど大きく値動きがありません。日経平均株価が大きく上昇しても、J-REITは投資口価格がそこまで上がりません。
J-REITの投資利回りについてこちらを参考にして下さい。
さて、次は現物不動産とREITを比較します。
<その2に続く>
**
なお、不動産ファイナンスについて詳しく知りたい人は下記の書籍を参考にして下さい。
【金融マンのための不動産ファイナンス講座】
【金融マンのための実践ファイナンス講座】
【図解 不動産ファイナンスのしくみ】