今では無いいつか、訪れて欲しい未来

みかど「はぁ…ひーまー!暇!ねぇ!おぼろ!お姉様が暇なんだけど?」
おぼろ「うるさ。」
みかど「だって仕方ないじゃない!ライブも終わって、次のライブまで愚民にあえないのよ?なんか面白いことでも無いと退屈でまた反転しそうになるのよ!」
おぼろ「また、反転を発作みたいに…」
???「あはぁ、そんなに暇なら、少し外にでかけるかい?」
みかど・おぼろ「アイデス!?」
アイデス「やぁやぁ、お2人さん。だいぶ暇を持て余してるようだからね。気分転換とついでに少々私の実験に付き合ってくれるかな?」
みかど「実験?嫌よ!何されるかわかったもんじゃないわ!」
おぼろ「右に同じく。それに、今から私とみかどはイチャイチャするので忙しくなるから。」
みかど「しない!しないけど!どうせろくな目に合わなそうだからアンタの実験とやらには付き合わないわよ!」
アイデス「う~ん、残念だなぁ…君達、超問題児だけど、ここまで頑張ってきたこと、それは褒めるに値すると私なりに考えてご褒美を用意したんだけどね。ここまで言われては仕方ない、お邪魔したね、それじゃ。」
みかど「ちょい!ちょいちょいちょーい!ご褒美?ご褒美って言った?言ったわよね!もう、それを早く言いなさいよ!実験ってのは嫌だけど、ご褒美だけは貰うわ!」
おぼろ「子供みたいなこと言わないの。でも、ご褒美っていうのは気になるかも?まぁ、たいしたものではないんでしょうけど。」
アイデス「食事、してみたくないかい?」
みかど・おぼろ「!?」
アイデス「だいぶ君達の力も付いてきたし、ここで、君達の思念体に1つ、特性を追加しようと思ってね。君達が力を使う際のエネルギーを体内の力以外に取り込んだものを変換できるように、つまり飲食物を摂取してそれをエネルギーへと変えられるようにするのさ。」
おぼろ「食事が…」 
みかど「ご飯が…食べられる?おぼろ!」
おぼろ「うん。嘘…じゃないんだよね?本当に、私達が食べ物を食べられるようになるの?」
みかど「でも、私たち無一文よ?アイデスが奢ってくれるの?」
アイデス「もちろん、食べれるようになるし、奢りですよ」
みかど「よぉし!だったらアンタに付き合ってやろうじゃない!で、何処に行くの?当然、美味しい物食べさせてくれるんでしょうね?ワタシはそんじょそこらの物じゃ、満足しないわよ?なんたって初めての食事なんだから、美味しくなかったら許さないわよ!」
アイデス「もちろん、美味しい料理に歌とダンスの素敵なショーも楽しめる所、ですよ。」
おぼろ「料理とショー?」
みかど「ほほぉ!食事だけじゃなくてショーも?何それ!最高じゃない!ほら!さっさと行くわよ!アイデス!いつものアレで早く!今すぐ!GO!」
アイデス「はいはい。と、その前に…これで良しっと、2人に今言った特性を追加した。じゃあ、いこうか」
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みかど「おぉ!都会!大都会!右を見てもビル!左を見てもビル!四方八方ビル!に、何かしら!あのデッカイタワー!ねぇ!あそこ行きたい!」
おぼろ「うるさ。少し落ち着いたら?にしても…此処は…」
アイデス「おぼろは気づいたようだね」
みかど「え?何?何よ?おぼろ、アンタ此処がどこか知ってるの?」
おぼろ「うん。たぶん此処は」
???「あーっ!おぼろちゃん!みかどちゃん!」
???「驚いた…まさか、此処で皆さんを見かけるとは…」
みかど「え?あー!アンタ達!チノにヴィッテじゃない!なんで?」
おぼろ「やっぱり。」
アイデス「ふふふ…そう、此処は深脊界。彼女たち、VALISさん達が活動の拠点としてる街さ。そして、これから行くのは彼女たちが経営してるレストラン」
ヴィッテ「え!みかどちゃん達、私たちのお店に来てくれるの?」
みかど「はぁ?アンタ達、サーカス団よね?サーカスでご飯?」
チノ「実は、最近VALISは新たな活動として瓦利斯飯店をオープンしたんです。」
みかど「ハンテン?何?アンタ達も闇堕ちしたの!?」
チノ・ヴィッテ「闇堕ち?」
アイデス「あぁ、気にしないでください。こちらの話ですから」
おぼろ「反転じゃなくてご飯の飯に店って書いて飯店。みかど…帰ったら漢字の勉強するよ。」
みかど「げっ…」
チノ「ふむ…どうやらLiLYPSEさん達も色々あったようだね」
ヴィッテ「ねぇ、チノ そろそろ帰らないとララに叱られちゃうかもなの みかどちゃん達が私たちのお客様だってわかったし、早速お店にご案内しようナノ!」
みかど「そうだった!アンタ達に会って忘れてたけど、私たちご飯食べに来たんだった!私もうお腹ぺこぺこよ!まぁ…今さっき初めてご飯食べれる様になったから空腹感とかわかんないけど!早速行くわよー!」 
ヴィッテ「おー!」
チノ「相変わらず元気ですね~」
おぼろ「賑やかですね。」
アイデス「どこかで見たようなやりとりだね」
――――――――――――――――――――――――――――
ララ「はーい!6番テーブルさん、チャーハン大盛りお待ちどうさま!」
ミュー「ふぅ、今日はすっごく忙しいわね」
ニナ「配達完了!戻りました!」
ネフィ「ねぇ!チノ達まだ戻らないの?」
ミュー「そろそろ戻ってくると思うけど…でも、この感じだと、ショーに出る人数を減らさないと回せないわね」
ララ「さすがに4人じゃ、今日のお客さんをさばくのは大変ね」
ニナ「う~ん、誰か突然、知り合いのアーティストさんが遊びに来たりしてくれないかな?それで、急にダンスはできなくても一緒に歌ってもらえたら接客もお料理も何とかなりそう!」
ネフィ「いやいや…そんな都合よく来るわけな―」
???「おー!すっごく賑わってるじゃない!」
???「そうだね。それにすっごくいい匂い。」
???「こらこら、あんまり店内ではしゃがないで、チノさん、この席で良いかな?」
ヴィッテ「戻りましたナノ~!」
ララ「あれは…」
ネフィ「まさか!」
みかど「中華料理屋なのね!私、ラーメン!味たまと焼き海苔追加したい!」
おぼろ「私はどうしようかな。アイデス、メニュー取って。」
アイデス「どうぞ」
ネフィ「都合よくアーティスト来た!?」
みかど「あっ!ネフィ!久しぶり!」
おぼろ「ネフィさん、ご無沙汰してます。」
アイデス「どうも、初めまして。EGOIDEALでは大変お世話になりました」
みかど「ところで今、都合よくとか言わなかった?」
おぼろ「何かお困りですか?」
アイデス「この店内を見るに人手が足りない…と言ったところでしょうか?」
ネフィ「大当たりでございます…」
――――――――――――――――――――――――――――
ネフィ「…てな訳で、今日は人手不足でして…」
みかど「はぁ!?何よそれ!大人数の客を接客してショーして料理してって大変じゃない!改善すべきよ!店長!店長を出せ!」
ソート「はいはい、誰か呼びましたかな?」
みかど・おぼろ・アイデス「…」
みかど「ね…ネズミが喋ったぁぁぁぁぁ!?」
アイデス「へぇ、喋るネズミかぁ…実物を見ると…ますます興味深い…」
おぼろ「巨大なみかどやら恐竜やら色々見てきたけど、ここに来て喋るネズミか。」
ソート「ネズミ…」
ネフィ「落ち込まないで、ね…ソート!おぼろちゃん達は初めてソートに会ったからびっくりしただけだよ!」
ミュー「まぁ、私たちは慣れたけど…」
ニナ「初めて見たらびっくりするよねぇ」
ララ「それにネズミは事実だし」
ソート「う…ごほん。えー、改めまして自己紹介を、この瓦利斯飯店の店長のソートと申します。以後お見知りおきを」
みかど「ちょっと!ネズミ!いくらなんでも店の従業員が足らないのでは無いかしら?6人で接客して、料理して、ショーもなんて大変じゃない!アンタも喋るネズミなら芸のひとつでもやったらどうなのよ!」
ネフィ・ニナ・ヴィッテ「そーだ!そーだ!」
おぼろ「みかど、落ち着いて?初対面のひ…ネズミに対してちょっとキツすぎよ?」
ララ「良いのよ、おぼろさん、みかどさん!もっと言ってやって!」
ソート「吾輩の味方0!?」
アイデス「日々の不満が溜まってる様ですね?」
ミュー「瓦利斯飯店が始まってから、ずっと忙しくて中々休めてなくて…」
チノ「昼は練習、夜はお店…と本当に忙しい日々で…」
アイデス「なるほど」
ソート「ぐぬぬ…で、では!こうしましょう!今日の所はLiLYPSEさん、そして、アイデスさん、御三方に出演していただければと、もちろんタダでとは言いません。もし、ご快諾いただければ、今日のお食事代は無料!いかがでしょうか?」
チノ「ソート、LiLYPSEさん達は今日はあくまでお客様だ…そんなこちらの都合のいいお願いできる立場じゃ」
ララ「それに、今日のところはってだけで、根本的な解決にはならないし」
みかど「ん?別に良いわよ?ね!おぼろ!」
おぼろ「うん。それに、あの時の恩返しができますし。」
ララ「みかどさん!おぼろさん!」
アイデス「やれやれ…2人が出ると言ったんだ。なら、私だけ出ない訳には行かないね」
ネフィ「アイデスさん!」
ソート「ありがとうございます!では急いで演目を決めなければ!」
ララ「なら、私とみかどさんで超常現象ダンスダンスを、ネフィとおぼろさんで物換星移カタルシスをやりましょ!」
アイデス「私は…そうだな、VALISさんの曲をカバーさせて頂いても?」
ララ「もちろん!さぁ!やるわよ!」
――――――――――――――――――――――――――――
ネフィ「さぁ!お待たせしました!ただいまより、瓦利斯飯店ショータイムですが…今夜は予定していた演目を変更し、スペシャルゲストさんとの特別演目をお送りしちゃいます!」
みかど「オーホッホッホ!LiLYPSEの暁みかどよ!」
おぼろ「同じく暁おぼろ、よろしくどうぞ。」
アイデス「お初にお目にかかります。私はアイデス、LiLYPSEの語り部…ストーリーテラー…みたいなものです、どうぞよろしく」
ララ「LiLYPSEさんとアイデスさんをお招きしての特別なショー!心ゆくまで楽しんでいってちょうだいね!」

この日、ショーは盛り上がり、瓦利斯飯店の売上は爆上がり、店長のソートは大喜びだったのだが…

みかど「おかわり!」
おぼろ「あ、私もお願いします。」
ニナ「2人とも…凄い…」
ララ「ラーメン5杯にチャーハン3杯、肉まん10個…」
ミュー「はーい、追加のエビチリと唐揚げと春巻きよ」
チノ「大皿メニューが次々と出ては無くなる」
ネフィ「あの、身体の何処にあの量が…」
アイデス「あちゃー、食べるようにしたは良いが、キャパを設けるのをうっかり忘れてしまったようだ…まぁ、食べ過ぎでどうこうなるような事はないが…これは改善しないとだね」
ヴィッテ「でも、たくさん食べちゃう気持ちわかるナノ!ミューのご飯は世界一だから!」
ミュー「ヴィッテ!」
ヴィッテ「ミュー!」

無限の容量を持つLiLYPSEとパーティーで少しハメを外したVALISメンバー達により、今日の売り上げ分以上の出費がソートにのしかかるのでした。


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