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✏️卒業制作のテーマの考え方|京都芸術大学通信グラフィックデザイン
京都芸術大学通信のグラフィックデザインコース4年生のitoです!
今年度(2024年度)卒業制作に取り組み、先日無事に終了いたしました。
本日ご紹介するのは、卒業制作のテーマの考え方について!
実際に自分が卒業制作のテーマを決めるにあたって、「はじめからこういうことを意識しておけばよかった〜〜」と思うことをまとめました✐
※あくまで個人的な考え方になります!
※「先生にこう言われた!」「これが正解!」という内容ではありませんが、参考の1つになればうれしいです!
✏️この記事の要約
卒業制作のテーマは、過去の経験をヒントにすることや、テーマを大きくしすぎないこと、社会的な意義を意識すると考えやすくなると思います!
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まず初めに、
この記事では
テーマは「お題」
作品は「そのお題に対する答え」としてご説明していきます!
(ちなみに、今回は触れませんがコンセプトは「世界観」とすると考えやすいかと思います。)
1.過去の経験をヒントにする
卒業制作は1年近く取り組む大きなプロジェクト。
途中で飽きたり迷ったりしないためにも、長く向き合い続けられるテーマを選ぶことが大切です。
「好きなことをテーマにするといい」とよく言われますが、1年後もそのテーマを好きでいられるかなんて分からないですよね。
興味が変わることもあるし、思った以上に難しくてモチベーションが下がることもあります。
そこでおすすめなのが、未来ではなく過去の経験をヒントにすることです。
「最近興味を持ち始めたこと」や「流行っていること」ではなく、すでに経験したことや考えてきたことはすでに確立されているので、途中でブレる心配が少なくなります。
たとえば、こんな視点で考えてみるといいかもしれません!
1. グラフィックデザインを学びたいと思ったきっかけ
例)「子どもの頃から広告やパッケージデザインを見るのが好きだった」
▶︎ 広告デザインの視点から、人の心を動かすビジュアル表現を考える
2.大学に入りたいと思ったきっかけ
例)「地域の魅力を発信したい」と思い、デザインを学ぶことを決めた
▶︎地域をもっと面白く見せるアイデアを考える
3.大学での学びでおもしろかった科目
例)タイポグラフィの授業が楽しかった
▶︎文字の持つ力を活かしたデザインを考える
4.長年の趣味
例)音楽が好き
▶︎「音楽 × 視覚デザイン」をテーマにした作品を考える
5.常々問題だと感じていること、もっとこうなったらいいなと思っていること
例)食品ロスが気になる
▶︎廃棄される食材を活用した新しいパッケージデザインを考える
💡まとめると…
長く向き合えるテーマを選ぶために、自分の過去を振り返り、すでに経験したことをテーマにするのがおすすめ!
自分の過去を振り返ると、意外なテーマが見つかるかもしれませんよ◎
2.テーマを大きくしすぎない
グラフィックデザインで解決できることには限界があります。
テーマを大きくしすぎると、作品がテーマに対する答えとして成立しづらくなります。
例えば、テーマを「地元を活性化させる」とし、作品として地元の特産品や観光スポットを紹介するパンフレットを制作したとします。
しかし、たった1冊のパンフレットで、地元は活性化させられるでしょうか?
同じパンフレットを作るにしても、テーマをもっと狭め
・「地元の食文化を発信する」
・「地元の食文化をビジュアルで表現する」
としてパンフレットを制作するのであれば、作品がそのテーマ(お題)の答えとしてより説得力を持ちますよね。
💡まとめると…
テーマが広すぎると、作品が答えとして成り立ちにくくなる。
具体的に絞り込むことで、説得力のある作品になります!
3.作品を通じて社会をちょっと楽しくする
卒業制作は「学問の一環」として取り組むものなので、ある程度の社会的意義も意識することが大切です。
といっても、大きな社会問題を解決しようとする必要はありません。
「誰かの気持ちがちょっと明るくなる」
「何気ない日常に小さな楽しさを生む」
といった視点があれば、それも立派な社会的意義になります。
もしうまくイメージできないときは、作品を手に取った人に「どんな気持ちになってほしいか」を考えてみましょう。
簡単で大丈夫です。
きれい!
すてき!
おもしろい!
かわいい!
ほしい!
楽しい!
こうした素直な感覚を出発点にして、もう少し掘り下げていくと、作品の意義が自然と見えてくるはずです。
💡まとめると…
大きな社会問題を解決する必要はなく、誰かの気持ちが明るくなるような視点を持つと考えやすいです!
4.テーマは「動詞」で考える
先生のアドバイスで学んだことですが、テーマは「動詞」で考えると明確になります。
例えば、「健康」というテーマでは、少し抽象的で何をどうするのかがぼんやりしてしまいます。
でも、「健康を守る」や「健康を維持する」など動詞にすると、どんなことをするのか、どんなデザインが必要なのかがはっきりします。
動詞にすると、テーマがより生き生きとして、何を伝えたいのかが見えやすくなります。
たとえば「健康を守る」というテーマなら、どんな方法で守るのか、どう表現するのかを考えやすくなり、作品の方向性も決めやすくなります◎
💡まとめると…
「○○を守る」「○○を伝える」など、動詞を使うとテーマの方向性が明確になり、伝わりやすい作品になります!
5.分かりやすいテーマにする
作品のテーマは、自分だけでなく見る人にも伝わりやすいものであることが重要です。
自分ではテーマに沿った表現をしているつもりでも、他者に意図が伝わらなければ、デザインの社会的意義や影響力が薄れてしまいます。
そのため、テーマはできるだけ明確にすることが大切です。
例えば、
「日本の食文化における自然との調和をグラフィックで表現する」
をテーマにしたとします。
「自然と調和」という言葉は非常に抽象的で、解釈の幅も広いため、分かりにくい印象になります。
例えば「日本の食文化」を「和菓子」、「自然との調和」を「四季」という具体的な切り口で絞り込み、
「和菓子の色と形に表れる季節感をデザインで可視化し、和菓子に興味を持つきっかけを作る」とすると少し分かりやすくなりますよね。
💡まとめると…
抽象的な言葉よりも、具体的な切り口でテーマを設定すると、観る人に伝わりやすくなります!
まとめ
過去の経験をヒントにする
自分の過去を振り返り、長期的に取り組めるテーマを選ぶことで途中で迷いにくくなります。テーマを大きくしすぎない
あまり広すぎるテーマは作品とズレが生じやすいので、テーマを絞り込み、作品が答えとして成り立ちやすいようにするのがおすすめ!社会をちょっと楽しくする作品に
作品の社会的意義は、その作品を観た人にどう感じてほしいか?を出発点にすると考えやすくなります!テーマは動詞で考える
漠然としたテーマではなく、「守る」「維持する」などの具体的な動詞を使って、方向性をはっきりさせましょう!動詞にすることで、アクションが明確になり、作品が伝わりやすくなります。分かりやすいテーマにする
観る人にとって、テーマはできるだけシンプルで明確に伝わるようにしましょう。抽象的な表現よりも、具体的な切り口でテーマを絞り込むと理解されやすくなります。
このように整理して考えることで、テーマがより具体的になり、作品に一貫性が生まれやすくなります!
これはあくまでわたし個人の考え方になりますので、肝心なところは先生やサポートのコーチ陣に相談してみてくださいね◎
今回の内容が少しでもテーマ決めのお役に立てればうれしいです!
また覗きに来てください!
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