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お金を極めた先に道徳があった
「お金のむこうに人がいる――元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門」
(ダイヤモンド社)について著者の田内さんにお話をお伺いしました。
世界の金融の頂点で働いていた田内さんがたどり着いたのが道徳だったの言うのが、非常に面白いと思いました。
田内さんは、道徳について書く気はなかったと言います。
結果として、そこに向かったと言うのです。
つまり、経済を深掘りした結果、道徳に行った訳です。
今の世界は、お金だけで経済を見ていて、お金で全て解決できると考えがちです。
大切なのは、お金の話ではありません。
人の話が抜けているのです。
この本の中で私が一番響いたのが、田内さんの実家のそば屋さんの話です。
この話は本の最初と最後に出てくる重要なピースになっています。
なぜこんなに響くのかが気になっていましたので、今回直接質問できたよかったです。
田内さんの強みは、学歴や職歴の頂点を極めながら、庶民の気持ちも理解できることです。
というより、社会的に弱い立場の人の気持ちから離れられない強烈な原体験があります。
この気持ちがある限り、田内さんの本は今後も読者の心を響かせ続けるでしょう。
次回作も決まっているとのことですので、今から楽しみに待ちたいと思います。