一眼カメラで星を撮影するときのすべて Part.1 ~事前準備編~
気力の復活、星撮影。
休職していたからこそ、復活してきた写真活動欲、”写欲”。
最近は特にスナップをしていたが、今回は星を撮りに行く気力まで湧いてきた。おそらく1年か2年ぶりだ。
今回の活動の記録を残してみようと思う。
もし、星撮影をしたい初心者がいれば、どんなことを考えているかが一通りわかると思うので一読いただければと思う。
私のお気に入り、八方ヶ原
今回星の撮影地として選んだ時には候補が二つあった。
一つは八方ヶ原だ。栃木県矢板の北にある、山の頂上の駐車場だ。
ここには螺旋階段付きの展望台があって、良い被写体になる。
もう一つは、戦場ヶ原だ。これも栃木県日光の近くにある場所で、星撮影の有数の地だ。
今回は良く行っていて、勝手もわかっているところにしようと決め、八方ヶ原を選んだ。
ちなみに場所の決め方については、ひたすら調べるしかない。
愛好家は知っているものの、秘密の場所が多く、なかなか外には出しづらいのだろう、と勝手に思っている。
ちなみに、光害マップなるものがある。これを参考に場所を決めてもいいかもしれない。
撮影にはどんな準備が必要か
星を撮影するにはさまざまな準備が必要だ。
大抵は山の中だったりするわけで、電波もなければコンビニも遠い、なんてことはよくある。
そのために色んな事前準備をしてから向かうことになる。
日にちを決める
天気の様子をうかがう
撮りたいものと撮れるものを用意する
当日の過ごし方を想定する
1.日にちを決める
明日撮るぞってことができないことがある。
それを大きく影響与えるのが、月の光だ。
月の入り時間が早い時期はあまり関係がないが、月齢を見て新月あたりを狙うのが良い。
星の天敵は、街の明かりと月の明かりだ。
できるだけ、ほかの明かりが入らないようなタイミングを狙うとよい。
2.天気の様子をうかがう
明かりが暗くとも、撮れないことがある。
雲だ。
星と私たちカメラの間に雲が邪魔することはよくある。
できるだけ快晴である日を狙うとよい。
tenki.jpなんかは星空指数なども出しており、現地の天気と共に確認するとよいだろう。
また、私がイチオシしているのが「GPV気象予報」だ。
一時間ごとの雲の量を表示できるアプリサービスであり、かなり精度が良い。当日の出かける前に確認すると、本当に行っても星が見れるかの判断ができる。
3.撮りたいものと撮れるものを用意する
今回は、単純に星空を撮ること、最近買ったX100Vで撮ること、アンドロメダ銀河の撮影の練習をすることの3つだ。
単純な星空の撮影ではSony α7C+SEL24F14GM+ソフトフィルターなどの組み合わせで撮影。
最近買ったX100Vでの撮影では、レンズが明るいことが売りなので、できそうだと判断して撮影を試みた。光害カットフィルターも使う。
アンドロメダ銀河の撮影については、150mmのレンズで撮影できないか、という挑戦だ。調べてもなかなか表に出てこない星団や銀河の撮影には、基本望遠鏡が使われており、おじさま方の引退後の趣味レベルで金がかかる。
今回の私は、Sony α7Ⅲ+35-150mm+ポータブル赤道儀を使う。
その他必要な道具は以下の通りである。
三脚(必須)
レリーズ(シャッターボタン押下のブレをなくすため)
手袋(機体が氷のように冷たくなる)
大きめのマスキングテープ(ピント固定のため)
4.当日の過ごし方を想定する
当然山の上であり、この時期となると0度近くなることが想像つく。そのため、撮影中の待ち時間、カメラの前で待っているのはかなり過酷だ。
まずは防寒として真冬の装備を車に積んでおく。
厚手パーカー、アウター、大き目なひざ掛け、冬用の毛布、手元用と足先用のホッカイロ。また、体が冷えることを考慮して、象印マホービンにお湯を入れ、クーラーボックスに保管。粉末用のコーンスープと紅茶のティーバッグを入れておく。
待ち時間も長い。撮影だけで2-3時間を想定しているが、カメラの自動撮影(インターバル撮影機能)を利用するため、その8割は車の中での待機になる。その間、ネット環境がなくても過ごせる準備をしておく。
Kindleに本をダウンロードしておく、AmazonPrimeビデオにシン・ゴジラをダウンロードしておく。そんなところだ。
当日、早速の大失態
当日、11月24日に行こうと決めた。
月齢も前日が新月であり、月の入りも16時台と、星撮影には問題がなさそうだ。
星空指数はというと。
一件完璧と思えた環境。
実は、「GPV気象予報」ではちょうど日暮れ後から雲がめちゃくちゃかかっていた予想だった。
この時とても悩んだが、「標高高いし、雲海みたいになっていて、空は綺麗だろう。星空指数100だし。」なんて考えていた。
ということで、見切り発車で出発。
よい青空だ。
期待が持てる。
矢板の街に到着してから、雲行きが怪しくなった。
ほぼ雲だ。
…
結局撮影地にまで行ったが、その日の19時に帰宅を決定。
片道4000円、約180kmの道のりを何もせず帰ることにした。
「GPV気象予報」は神アプリ。
情報を信じよう。
次回
翌日、改めて「GPV気象予報」を確認し、25日日暮れ後から21時まで雲がないことを確認。
2日連続でこの長距離の移動をすることに決めた。
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