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アガベ 詳細案内 2(ハバーディアナ)

2026年から始めた詳細案内の第二弾です。今回はハバーディアナ。
パリーグループに属していますがパリーほどメジャーではなく人気もイマイチなような気がします。
そもそもあまり市場に出回っていないため、実物を見る機会もなく、まして成長した姿を見ることはほとんどないのではと思います。実際、大阪の咲くやこの花館、昨年末に訪れた伊豆シャボテン公園にもハバーディアナはありませんでした。(見つけられなかったのかもしれませんが)
品種紹介としては以前の記事 アガベ 品種紹介(Parryanae節)|KKGREEN で記したとおりですが、今回は詳しく紹介します。

まず、これまで育成してきた印象として、
・成長がとても遅い。同じグループのパリーよりも遅い印象です。
・耐寒性はとても強い。今年で3シーズンの冬越しとなるのですが、寒さによるダメージはほとんどありません。幼苗時に葉先が少々傷んだことがあるだけです。
・本種はパリー節らしく葉色は白く、葉型が整っており造形が上品だと感じます。多種類が雑多にある中ですぐに本種だとわかるほど種としての個性を感じます。

では、写真を含めてご案内いたします。

2021年9月 播種から3か月目で本葉が3枚程度展開しました。同時播種の他の種と明確な違いはありません。
2022年1月 一度植え替えをしてプレステラに収まっています。本葉が充実してきて色白の特徴が出始めています。子株なりに美しさが出ていると思いますがいかがでしょうか。
ちなみに上記の株と同一個体とは限りません。本当はそこまで管理できればいいのですが。
2022年6月 上記から半年後。これも同一個体とは限りません。ハバーディアナは個体差があまり発現しないようですが、この後の成長を見るとある程度の個性があることがわかります。
2022年12月 上記の株と比較すると色味があまりよろしくないように思います。
上記と同時期の他の個体。こちらの方が色、葉型ともに整っているような気がします。ということはこの辺から個体差が現われるのでしょうか。
ちょっと期間が空いて、2024年10月。約2年経過して葉数も増え、鋸歯も力強くなってきました。この辺から本領発揮でしょう。この株は鉢管理でも子株を出してくれました。鉢数整理でこの株は手放してしまいました。
同時期の他の株。葉数は少ないものの鋸歯の大きさや色味はこちらの方が優秀な感じがします。
上の株もそうですが完全屋外管理(放置?)なのでほかの植物の落ち葉が積もっていたりします。
同時期の別株。葉数は多く、葉型も細長いようです。本種の個体差はこの程度ですが、多数を播種して特選株を選ぶ楽しみはあるような気がします。
2024年の春まで鉢管理、以降は地植えにした株。ちょっといじけ気味だった株を試しに地植えしてみました。ある程度の土壌改良(たい肥、通気性改善)をした畑土としたところ急速に回復、成長しました。やはり地植えの力は偉大です。
上記とほぼ同じ時期に地植えに移行した別株、葉先の一部が傷んでいますが、成長に伴い美しい姿になってくれるでしょう。

以上で紹介を終わりますがいかがだったでしょうか。パリーの仲間らしく成長遅く、葉型が整うということはお判りいただけたと思います。パリー同様にもっと人気が出てもいい種だとおもいませんか。

感想、質問など残していただければ大変うれしく思います。では。


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