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アガベ 詳細案内 3(アプラナータ)

 詳細案内の第三弾です。今回はアプラナータ。
Ditepalae節の一種で同節にはパルメリーやテマカプリネンシスがありますが、育てた感じとしてはこの節の中では最も成長が遅く感じます。どちらかというとパリーに似ているように思います。この種も情報が少なく、ネット上では斑入りの株が多く見ることができます。
 市場にほあまり出回っていないし、しかも小さな苗のことが多くその魅力は十分に伝わっていないと感じます。以前の紹介記事(アガベ 品種紹介(Ditepalae節)|KKGREEN)を書いた後、とても美しく成長しましたので紹介したいと思います。

 これまで育成してきた印象は、
・成長がとても遅い。中苗以上になると成長速度が上がるとともに急に特徴が現われる。中苗まではぜんぜんパッとしない印象で、あるレベルから急に大人の表情になる感じです。人間でいえば少年が突然男らしくなるような印象というか。
・耐寒性は強いです。小苗の時にひどい降霜があると葉先が傷むことはありましたが本体へのダメージはほとんどありません。鹿児島では鉢管理、地植えともに露地、露天管理で問題ないようです。
・特徴が現われてからは一目で本種と認識できます。色白で葉形は整っており、しかもマッチョです。まるで彫刻のような雰囲気さえ感じます。
・中型種のようで手に負えないほど大きくなることは無く、寒さにも強いので地植えのロックガーデン等に適していると思います。

それではどうぞ。

播種後1か月程度の幼苗。まだ弱弱しく特徴もありません。このころは本種の魅力は全く感じられないです。
発芽率は良好でしたのでたくさんの株がありました。この時点で個体差はあまり無いように思いますがいかがでしょうか。一寸ポリ鉢からプレステラ105に植え替えています。
上記から約2か月経過したもの。本葉が増えて鋸歯が明瞭になってきました。葉色も白っぽくなってきてます。
約1年経過した株。葉の厚みが増してきました。成長は遅めであまり目立ちません。3度目の植え替えで、4寸ミニラン鉢に収まっています。
更に一年後。4度目の植え替えを経て直径が20センチ程度に成長しました。
同時期の別株。微妙に個体差が表れています。
ほぼ同時期の別株。この株は単葉で肉厚のようです。
上記とは別の株を約1年地植えしてみました。鉢管理とは比較にならないほど一気に成長しました。やはり地植えの方がのびのび育つのだなと思います。よく見ると葉に一筋のフが入っているように見えますが気のせいかな。
上記とは別株の地植え。やや小ぶりですが良形だと思います。右上に子株が出ているようです。左側の子株はたぶん手前にあるパルメリーの子株でしょう。

いかがでしょうか。一部のマニアックな方には人気らしいですがもっと知られても良い種だと思います。和名が孫悟空とかメリコとかややこしい感じになっていますが、クリームスパイクという斑入りが一番出回っているようです。個人的に斑入りはあまり好きではないのでこの株を大事に育てようと思います。
 ちなみに地植えにしたこの株だけ子株を吹いているようですが、そのほかの株はほとんど出てきません。これも個体差のでしょうか。

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