コント『形態模写①』『形態模写②』『有難み』の解説

※※ どうぞ動画を見てからお読み下さい ※※


コント『形態模写①』『形態模写②』『有難み』
脚本・演出 高山 銀平

2004年5月 カカフカカ企画第12回本公演『背中蹴りたい』にて上演
(カカフカカベストコント黎明編に収録)


まず最初に、
僕はこの《過去のコントや映像を紹介していく企画》を始めようと思ったときに一つの決意をしました。

《どんなに恥ずかしい黒歴史や、各方面から怒られるであろうことでもやってやろう》

、、、大の大人が決意することではありませんね。

今回ご紹介するのはその最たるものたちです。


『形態模写①・②』について
当時使っていたタイトルは上記と違い、『実写トトロ』『実写ナウシカ』と呼んでいました。(動画を公開するための配慮です)
実物の音源を拝借し、(ごめんなさい)
それに合わせて役者が肉体一つでその世界観を表現するというコンセプトのコントです。(本当にごめんなさい)


古い映像なので画質が悪く分かりにくいですが、
①も②も、持ち上げて苦しむ役と、上に乗って苦しめる役は同じ役者です。

普通キャスティングは役者の美味しさを公平に分配すべく役を振り分けていくものです。
ただ、観客の皆様が見たいのは、

《同じ人が、また同じ人に苦しめられている》

という場面なのだということを僕は知っています。
人間というのは残酷な生き物です。


当時、悲しくもこれらのコントが非常に人気でして、
ありがたいことにいろいろなイベントに引っ張りだこでした。

「カカフカカさんにご出演頂きたいのですが」

「どんなことをしたらいいですか?」

「トトロをやって頂きたくて」

「わかりました、短編の演劇もご一緒にどうですか?」

「持ち時間が決まってまして、できたらナウシカも、、、」

「、、、はい」


某有名大学の学園祭のメインステージで約1000人のお客様の前で披露したこともあります。

そのステージで何人かの有名人の方とご一緒させて頂いたのですが、
その一人の大御所の方に

「君は未来の三谷●喜だね」

と、言って頂いたことを鮮明に覚えています。

いやいやいやっ!何を見てそう思ったの!?

未来の宮●駿でも決してないし、
「君に未来はないね」って言ってもらった方がずっと腑に落ちました。



『有難み』について
僕が普通に作品を見ることができない話は前にさせて頂きましたがこれもその一つです。

《王家の血筋が残り少ないからこそ盛り上がるのに、いっぱい名乗り出てきたらムスカはいったいどんな顔をするだろう》

妄想から帰還し、テレビに目を戻すと飛んだ分を巻き戻しの繰り返しです。



当時これらのような台本をメンバーに渡したとき、

「演技や衣装の正解は全てTSUTAYAにあるから」

と、言い放ち、それで終わりでした。

僕も若かったですから。
(24歳ってほら、14歳みたいなものですよね?)

こんなことばかりをやらされていた当時のメンバーたちには謝っても謝り尽せません。
(最近のカカフカカと何が違うのかと最近の常連キャストに言われても困ります)


動画の最後に『演出・脚本 高山 銀平』という字幕がいつも出ますが、
今回こそは「どの面下げて言ってるんだ」ですよね。

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