コント『ポシェットモンスター』の解説
※※ どうぞ動画を見てからお読み下さい ※※
コント『ポシェットモンスター』
脚本・演出 高山 銀平
2008年12月 カカフカカ企画第20回本公演『週刊少年カカフカカ』にて上演
(カカフカカベストコント混沌編に収録)
このコントが上演されましたのは団体史上もっとも大きな劇場での公演でした。
(もうおそらく日暮里のd倉庫さん以外ではやらないと思います)
この頃の公演形態は決まって数本のコントの後に長編という、
レンタルDVDのような(数本の予告編の後に映画本編)内容だったのですが、
当時はこの馬鹿みたいなパフォーマンス(↑の動画です)を毎公演、コントと長編の間に必ず挟んでいました。
この直後に出てくるキャラクターの役者は早替えにそれはそれは苦しんでいたのでした。
(出てきてすぐのはずなのになぜか息切れをしているという)
閑話休題。
当時の舞台美術のスタッフさんも相当に気合を入れてくれてたようで、
美術の打ち合わせの時に、
「さぁどうしましょうか(腕まくり)」
「えーと、ゴムボールをぶつけたらいい音が鳴る舞台にしてください」
「は?」
「そういうコントをやりたいので」
「そうですか、では長編のイメージ的にはどうですか?」
「、、、いや特に、いつものように出入口さえあれば」
理解に苦しんでいるようでした。
コント全体でも30分程度、そしてこの『ポシェットモンスター』はその三分の一ほどです。
長編は100分を超えます。
どちらにイメージの重きを置くべきかは明白なはず。
《こいつは何がやりたいんだ?》
そう思われても仕方ありません。
キャスティングの決め方も同様でした。
「皆さんの中に野球経験者はいますか?手を挙げてください」
「はい(×複数人)」
「ピッチャー経験者は?」
「はい」
「ではあなたはこの役です」
「え?はい」
「残った人の中で激しくゴムボールをぶつけられるのがNGの人いますか?」
《こいつは何がやりたいんだ?》
そう思われても仕方ありません。